バルト3国旅行記

2019年5月19日~26日(8日)
ヴィリニウス、カウナス、シャウレイ、リガ、タルトゥへ、タリン

スリランカ旅行記

2019年1月20日~26日(7日)
コロンボ、シギリヤロック、キャンディ、ゴール、ポロンナルワ

ポルトガル旅行記

2018年4月13日~20日(8日)
リスボン、ポルト、コインブラ、オビドス、ナザレ、バターリャ

ベトナム旅行記

2017年12月18日~23日(6日)
ホーチミン、フエ、ホイアン、ミーソン、ハロン湾、ハノイ

イギリス旅行記

2017年4月18日~25日(8日)
ロンドン、湖水地方、コッツウォルズ、コンウイ、オックスフォード

カンボジア旅行記

2016年12月9日~13日(5日)
シェリムアップ、アンコールワット、プレアヴィヒア、ペンメリア

北欧旅行記

2016年7月5日~12日(8日)
コペンハーゲン、オスロ、ベンゲル、ストックホルム、ヘルシンキ

クロアチア旅行記

2015年3月3日~12日(10日)
リュビリャーナ、ドブロヴニク、コトル、モスタル、スプリット

オランダ・ベルギー旅行記

2014年5月26日~6月2日(8日)
ブリュッセル、ブルージュ、ゲント、アムステルダム、ケルン

中欧旅行記

2013年8月19日~26日(8日)
ウィーン、プラハ、ドレスデン、プラチスラバ、ブダベスト

スイス旅行記

2012年8月26日~9月4日(8日)
ツェルマット、グリンデルワルト、ベルン、チューリッヒ

香港・マカオ旅行記

2011年12月25日~28日(4日)
香港、マカオ

フランス旅行記

2011年8月29日~9月5日(8日)
パリ、ロワール、モンサンミッシェル、ルーアン、ヴェルサイユ

スペイン旅行記

2010年8月23~30日(8日)
マドリッド、トレド、セビリア、グラナダ、ミハス、バルセロナ

イタリア旅行記

2008年8月7日~14日(8日)
ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ピサ、ベローナ、ローマ

台湾旅行記

2009年8月30日~9月2日(4日)
台北、高雄

韓国旅行記

2007年3月26日~29日(4日)
ソウル、水原

海外旅行記

ポルトの街並み
ポルトの街並み

ポルトガル旅行記

日程表

日 程 主なスケジュール
初 日 22:00成田発エミレーツ航空にてリスボンへ(ドバイ乗継)。(機内泊)
2日目 12:35リスボン到着後、バターリャへ。バターリャ観光(ポルトガルの独立を勝ちとった勝利を記念して建てられた修道院)。観光後、ポルトへ。(ポルト泊)
3日目 午前:サンチアゴ・デ・コンポステラへ。歓喜の丘へご案内。
午後:キリスト教3大聖地の1つサンチアゴ・デ・コンポステラ観光(巡礼者が目指した街にそびえるカテドラル、オブラドイロ広場)。観光後、再びポルトへ。(ポルト連泊)
4日目 午前:ポルトガル第2の都市ポルト歴史地区観光(サンフランシスコ教会、ポートワイン工場、ドン・ルイス1世橋、サン・ベント駅)。観光後、コインブラへ。
午後:学生の街コインブラ観光(13世紀に設立されたポルトガル最古の大学コインブラ大学、カテドラル、サンタクルス教会)。観光後、ナザレへ。シティオ地区散策。(ナザレ泊)
5日目 午前:カルダス・ダ・ライーニャへ。到着後、王妃の湯治場として有名なカルダス・ダ・ライーニャで朝市を見学。その後、オビドスへ。谷間の真珠と呼ばれるオビドス散策。
午後:各自で昼食後、ロカ岬へ。ヨーロッパの最西端ロカ岬観光。観光後、リスボンへ。夕食まで自由行動。【OP】ファドドリンクショー。(リスボン泊)
6日目 午前:かつてヨーロッパでもっとも美しいといわれた港リスボン市内観光(マヌエル様式を代表するジェロニモス修道院、白く美しいベレンの塔、街のシンボル発見のモニュメント)。その後、旧市街散策(ロシオ広場、アウグスタ広場)。リベイラ市場内で各自昼食。
午後:自由行動。【OP】ぺナ宮殿とシントラ散策。(リスボン連泊)
7・8日目 リスボン発エミレーツ航空にて帰国の途へ(ドバイ乗継)。翌日17:25成田到着。

初日 ポルトガルへ行こう8日間の旅に出発!

これまで旅行したヨーロッパの国は21ヵ国。残っている主要な国は、ポルトガル、ギリシャ、バルト3国(エストニア・ラトビア・リトアニア)とポーランドなど。
ポルトガルとバルト3国、どちらにするかで悩んだが、4月の旅行を配慮すると、バルト3国はまだ寒いので、ポルトガルに決定。H社の公式サイトでポルトガルツアーを調べたところ、目についたのは、「北スペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステラ観光付 決定版ポルトガル8日間」。ポルトガルの定番で過去の参加者がもっとも多いツアー。ポルトガルには直行便がないので、これはルフトハンザ航空でドイツ国内の乗継。ところが、4月出発のツアーが見あたらず、3月末で終了。H社を諦め、他社のツアーにしようかと思っていたところ、偶然見つけたH社創業70周年記念セール。この中に「今年行きたい国、ポルトガルへ行こう8日間」があった。
ツアー料金は、70周年記念セールで破格の値段。これまで行ったヨーロッパツアーの中で最安値。ただしエミレーツ航空のドバイ乗継便。成田からドバイまでは、11時間でヨーロッパに行くのとほぼ同じ。ドバイからリスボンは、8時間もかかる。通常ヨーロッパのどこで乗り継いでも2~3時間程度でリスボンには行けるはずなので、フライト時間が長くなる分、ツアー料金が安くなっているのかもしれない。
ということで、迷わずH社の「今年行きたい国、ポルトガルへ行こう8日間」をネットで申し込む。気になるのが、燃油サーチャージが7,000円プラスされること。ここ数年は燃油サーチャージがないツアーが多かったが、最近の原油高で復活しているようだ。

サンチアゴのカテドラル
サンチアゴのカテドラル
ナザレの海岸
ナザレの海岸

エミレーツの飛行機は2階建て!

5時すぎにスーツケースを転がしながら所沢駅に向かう。急行で池袋まで出て、JR山手線に乗り換える。夕方の通勤ラッシュが始まっていたため、西口から山手線の改札に行くのが予想以上に手間どり、1本乗り過ごしたが、どうにか日暮里で18:25発のスカイライナーに乗ることができ、成田空港に向かう。
H社の受付には、余裕で間にあったが、エミレーツ航空のカウンタ―でチェックインすると、成田~ドバイは横並びの席を確保できたが、ドバイ~リスボンは横並びがとれず、3列中央の縦並びになってしまった。夜便だったので、のんびり来てしてしまったが、良い席を確保するためには早めに来ないといけないようだ。そういえば、H社の受付は、私たちが最後だった。それにしても、昨年のベトナム旅行もそうだったが、最近の添乗員は、事前に座席を確保してくれないようだ。
エミレーツ航空は時間に厳しく、45分前に集合、30分前に搭乗、20分前には飛行機のドアを締めるらしい。受付で添乗員から、くれぐれも遅れないように注意される。
飛行機は定刻に成田を離陸し、ドバイに向かう。「エミレーツA380」という途轍もなく大きな飛行機。2階建てで、1階がエコノミー、2階にファーストクラスとビズネスクラス。2階にはシャワールームまで備え付けられているという。これまでルフトハンザ航空のエアバスで地下にトイレがあったのは記憶にあるが、完全な2階建てははじめての体験。1階のエコノミー席は、3・4・3の1列10席。1階だけでもジャンボ機と同じ大きさ。機内食などのサービスは、評判どおり良くて、とても美味しかった。アルコールも無料で文句なし。

ドバイ国際空港
ドバイ国際空港
エミレーツA380
エミレーツA380

2日目 成田を離陸して24時間、リスボンに到着!

定刻の4:15(現地時間)にドバイに到着。成田からの所用時間は11時間15分。ほとんどヨーロッパの主要都市までの時間と変わらない。外気温は29℃。半袖で十分過ごせる陽気。空港内は適度に冷房が効いていたので、長袖のままでもそれほど暑く感じない。

ミネラルウォーターが1本 $5! ドバイは物価が高い!

リスボンに向かう便は7:25発。計算上の待ち時間は2時間50分。かなり待たされると思ったが、あの2階建て飛行機、2階のハイグレードの席から優先して降りるため、1階のエコノミー、しかも一番後ろの座席だった私たちが降りるまで30分以上も待たされた。
飛行機は降りてからリスボン便の搭乗口まで歩いて20分。トイレで歯磨きや洗面をして、売店でミネラルウォーターを買ったりしていると、45分前の集合時刻が迫っていた。500mlのミネラルウォーターが1本 $5(550円)もしたのにはビックリ。因みに、ドバイ空港では、現地通貨以外に米ドルとユーロが使えるので、とても便利。
ドバイ~リスボン便の飛行機は、2階建てではなく、ジャンボ機と呼ばれるボーイング777-300。エコノミー席は、3・4・3の1列10席。かつては1列10席の大型飛行機が国際便の主流だったが、大きすぎて燃費が悪いため最近は使われなくなっている。しかし有数の産油国の航空会社は、そんなことはお構いなしだ。
新型だけあって座席のモニターが大きくて見やすいが、邦画が1本もない。成田~ドバイ便は、日本人が搭乗することを前提に、日本語のアナウンスを含めて日本語サービスがあったが、この便では皆無。仕方がないので、アニメ映画を観ると、5本とも日本のアニメ。字幕なしでそのまま観ることができた。

ドバイからリスボンまで8時間

12:30(現地時間)リスボンに到着。フライト時間は8時間。ヨーロッパツアーの場合、乗継便を利用してもパリやロンドン、ヘルシンキなどからは、2~3時間もあれば目的地に着くはずであるが、ドバイからだと、ヨーロッパの主要都市までは7~8時間かかるのが普通のようだ。成田を出発してまる1日が経過して、ようやく目的地に到着したことになる。きっとこのフライト時間の長さが格安料金に結びついているのだろう。しかし11時間プラス8時間があまりにも長すぎる。因みに、この8時間のフライトで出された機内食は2回。成田~ドバイ間でも2回出されているので、計4食を1日で食べたことになる。
やっと到着して喜んだのも束の間、入国審査が長蛇の列。40分並んでようやく通過。ターンテーブルがすでに停止していたので、スーツケースをすぐに見つけられた。

バターリャ修道院
バターリャ修道院
バターリャ修道院の中庭
バターリャ修道院の中庭

勝利のサンタ・マリア修道院

空港でバスに乗り込み、最初の観光地バターリャに向かう。バターリャは、リスボンから北に120km。ポルトガル語で「戦い」という意味。世界遺産に登録されているバターリャ修道院を訪れる。
この修道院は、バターリャ郊外アルジュバロータでのポルトガルの独立を守るための歴史的な戦いの勝利を記念して建てられた。別名「勝利のサンタ・マリア修道院」。ポルトガルのゴシック・マヌエル様式を代表する建造物。中に入ると、正面に奥行き80m、高さ32m、ポルトガルで最大級の規模を誇る教会。聖母マリアとキリストの生涯を描いたステンドグラスがとても綺麗な彩りを見せている。左側にゴシック様式の「ジョアン1世の回廊」と「アフォンソ5世の回廊」が続いている。いったん外に出て、北側の入口から入ると、「未完の礼拝堂」。ジョアン1世の息子ドゥアルテ1世が建築を手がけ、その後マヌエル1世に引き継がれて100年ほど工事が続けられたが、ついに未完に終わったという。短いフリータイムがあったので、売店でポルトガル名物コルクのキーフォルダーをお土産に購入。1個€3.9(530円)。

アフォンソ5世の回廊
アフォンソ5世の回廊
未完の礼拝堂
未完の礼拝堂

不評だったタコのリゾット

観光後、バスでポルトに向かう。バターリャからさらに180km北にあるポルトは、ポルトガル第2の商業都市。ドロウ川沿いの坂の多い美しい街として有名。7時すぎにポルトの旧市街に到着。いったんバスを降りて、夕食を摂るレストランまで歩く。洒落たレストランで、前菜はコロッケ、主菜は名物のタコのリゾット。コロッケはまずまずであったが、タコのリゾットは、食べられなくはなかったが、塩味が効きすぎて美味しくなかった。最初の食事がこの程度では、かなりの期待外れで、先が思いやられる。
食後バスまで戻り、15分ほどでホテルに到着。高級感はないが、新しい落ち着いたホテル。部屋は広めで、清潔感があり、グレード的にちょうどいいぐらい。まる1日のフライトと到着後すぐの観光で疲れきっていたので、シャワーを浴びると早々に就寝。

不評だったタコのリゾット
不評だったタコのリゾット
ポルトの夜景
ポルトの夜景

3日目 キリスト教巡礼の聖地を訪れる

6時半に起床。7時20分から階下のレストランで朝食。炒り卵、ハムとベーコン、パン、果物、ジュースとコーヒーなどで簡単に済ます。普段の朝食は軽めなので、食べすぎないように注意する。ポルトで連泊するため荷づくりの必要はなく、スーツケースを部屋に置いたまま出かける。

ポルトガルとスペインに1時間の時差が!

8時半にバスでホテルを出発、北スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラに向かう。サンティアゴ・デ・コンポステラは、エルサレム・ローマに並ぶキリスト教の三大聖地の1つ。9世紀初頭、星に導かれた羊飼いが、サンティアゴの地でキリストの12使途の1人であるヤコブ(スペイン語で「サンティアゴ」)の墓を発見する。その後キリスト教徒の間で聖地とされ、各地から巡礼者が訪れるようになったという。ヤコブはスペインでの布教活動を終え、エルサレムに戻って亡くなったあと、スペインで埋葬されたと伝えられていたが、その墓の所在は忘れ去られていた。「コンポステラ」とは、「星降る野原」の意味。
高速道路を1時間半ほどバスで走ると、スペインとの国境。スペイン国旗の看板が道路脇にあるだけで、フリーパス。ポルトガルとスペインには、1時間の時差があるので、時計を合わせる。

歓喜の丘で記念撮影

国境から30分ほど走り、ビーゴにあるドライブインでトイレ休憩。この辺りは、大西洋に面したリアス式海岸が広がる風光明媚なところ。高速道路を降りてさらに1時間、ようやく歓喜の丘(モンテ・ド・ゴソ)に到着。歓喜の丘は、サンティアゴ・デ・コンポステラの街が見渡せる小高い丘。丘の上に巡礼者のモニュメントが2つあるだけで、ほかに何もないが、観光客は、喜び勇んでモニュメントと一緒に記念撮影。巡礼者がこの丘まで辿り着き、サンティアゴの街が見えた瞬間、「あともう少しでサンティアゴだ」という歓喜の声をあげたことでこの名前がつけられた。モニュメントが指さす方向にかすかにカテドラルの尖塔が見える。小高い丘だけあって、風が強く肌寒く感じる。

歓喜の丘
歓喜の丘
丘からカテドラルを望む
丘からカテドラルを望む

昼食は名物ガルシア料理

20分ほどでバスに戻り、サンティアゴの旧市街にあるレストランで昼食。旧市街にバスが乗り入れできないため駐車場でバスを降り、徒歩でレストランへ。昼食は地元の名物ガルシア料理。前菜はスープ、主菜はサーモンのグリル、デザートにサンティアゴケーキを食する。ジャガイモなどの野菜がたっぷり入ったスープは、それほど塩味が強くなく、あっさりした味で日本人の口に合う。トマトやレタスの生野菜が添えられたサーモンのグリルもまずまずで、パンがとても美味しかった。シナモンケーキのようなサンティアゴケーキも合格点で、昨夜の夕食に比べると格段に良かった。

公園からカテドラルを望む
公園からカテドラルを望む
オブラドイロ広場
オブラドイロ広場

荘厳な雰囲気を漂わせるカテドラル

昼食後、サンティアゴの街を観光。スペインのガルシア州に属するサンティアゴ・デ・コンポステラは、イベリア半島の北西端に位置し、ヨーロッパの辺境の地といわれている。人口約9万人。巡礼、観光、学生の街として繁栄している。レストランからカテドラルを一望できるアラメダ公園まで歩く途中で雨が降り始める。カテドラルの2つの尖塔をバックにした絶好の写真スポットで写真タイム。長い遊歩道を抜けて、オブラドイロ広場まで来ると、雨がやんでいた。
ロマネスク様式を基本にゴシック様式の装飾を施したカテドラルは、荘厳な雰囲気を漂わせているが、中に入ると、一変して黄金で装飾された豪華絢爛な祭壇に目が惹きつけられる。聖ヤコブ像の背中に触れると幸運が訪れるという伝説があるらしい。訪れた観光客は、祭壇裏の階段を登り、聖ヤコブ像の後ろに回って背中に触れ、反対側の階段を降りる。さらに地下に降りる階段があり、そこには聖ヤコブの棺が安置されている。
カテドラルの見学が終わると、オブラドイロ広場でフリータイム。お土産店を巡って、少し離れた無料のトイレを使うと、タイムオーバー。ツアー客全員が揃ったところで、徒歩でバスが待つ駐車場に向かう。

豪華絢爛なカテドラル
豪華絢爛なカテドラル
ヤコブ像の祭壇裏の入口
ヤコブ像の祭壇裏の入口

夕食はイカのグリル

バスで同じ道をポルトまで引き返す。往路で立ち寄った国境手前のドライブインでトイレ休憩。国境を再び通過したので、時計の時差を戻す。
5時半頃ポルトに到着。ホテルに戻らず、旧市街のレストランで夕食。昨夜とまったく同じ場所にバスを停め、レストランまで歩いたが、お店は違っていた。夕食のメニューは、前菜に野菜サラダ。レタスとトマトなどの生野菜にオリーブオイルをかけてある。主菜はイカのグリルにジャガイモ添え。デザートは、フルーツカクテル風。リンゴ、パイナップル、キウイ、オレンジなど。飛びきり美味しいというわけではないが、それなりに味わえた。食事がだんだんと良くなっている感じ。

ポルト リベルダーデ広場
ポルト リベルダーデ広場
ポルト市庁舎
ポルト市庁舎

ワインが驚くほど安い!

夕食後、バスでホテルに戻る。添乗員の案内でホテル隣のスーパーに買い物に出かける。添乗員おすすめのワインを4本とミネラルウォーターを購入。全部で€12(1,620円)。ワインが驚くほど安い。1本€1.5~€5(200円~680円)のものが大量に売られている。さすがワイン産出で世界第5位のポルトガル。因みに、ポルトガルでは、通常の赤・白のワイン以外に「ポートワイン」と「緑ワイン」がよく飲まれている。ポートワインは、ポルト発祥のワインでかなり甘め。緑ワインは、微発泡でさっぱりとした飲みやすいワイン。
今回のツアーメンバーは20人。夫婦が5組。女性2人組が4組。1人参加が2人で、いずれも70歳を超えた男性。札幌から参加した人が5人(女性2人組の2組と1人参加)。H社の70周年記念キャンペーンで札幌~羽田の航空券が片道70円。成田発のツアーなのに、キャンペーン対象が羽田発着になっているのがH社らしい。添乗員は30歳ぐらいの大柄でパワーフルな女性。神奈川出身で東京本社所属の添乗員。ポルトガルにはよく来るらしい。来たら必ずお土産にワインを買って帰るというぐらい、ワインがお買い得だと言っていた。かなりの酒好きのようだ。

4日目 ドロウ川沿いの美しい街ポルトを散策

昨日と同様、6時半に起床。部屋の暖房が効きすぎて空気が乾燥しているためか、喉が少し痛い。7時すぎに階下のレストランに降りると、すでに多くの中国人で満席状態。札幌から来ている母娘さんと同席させてもらってようやく席を確保。相変わらず中国人はよく食べる。テーブルいっぱいに料理を並べ、食べ散らかしている。いつものように軽めに朝食を済ませ、部屋に戻って荷づくりをする。

アズレージョが見事なサン・ベント駅

スーツケースをバスに積み込み、8時半にホテルを出発、ポルト歴史地区の観光に出かける。ポルトは、ドウロ川北岸の丘陵地に築かれた起伏の多い街。坂の多さではリスボンにも劣らない。人口約23万人。ポルトガルの商業の中心地として栄えた歴史がある。ドン・ルイス1世橋の一帯が歴史地区として世界遺産に登録されている。
月曜日の朝で道路の渋滞が激しく、昨夜の2倍以上かかってようやく旧市街の中心にあるカテドラルの駐車場に到着。ここでバスを降り、徒歩でサン・ベント駅に向かう。
サン・ベント駅は、20世紀初頭、修道院の跡地に建てられた駅で、今もなお現役で活躍中。ホールの壁を飾るアズレージョが見事で、とても駅だとも思えないほど立派。朝の通勤時間帯にもかかわらず、多くの観光客が押し寄せ、カメラのシャッターを切っている。アズレージョには、ジョアン1世のポルト入城やセウタ攻略のエンリケ航海王子など、ポルトにまつわる歴史的なできごとが描かれている。

サン・ベント駅構内
サン・ベント駅構内
見事なアズレージョ
見事なアズレージョ

ドン・ルイス1世橋は絶好の写真スポット

サン・ベント駅から南に5分ほど歩くと、ドン・ルイス1世橋。2階建ての橋で上階にメトロの線路、下階が道路。上階にも線路脇に歩道があるので、歩けば対岸に渡ることができる。橋の中央まで行くと、ポルトの旧市街が一望できる絶好の写真スポット。ここでフリータイム。しばらく橋の上を散策する。メトロは、ここで終点だと思ったら、また地下に潜り、川を渡るためだけに地上を走行しているようだ。

ドン・ルイス1世橋の上階
ドン・ルイス1世橋の上階
橋からドウロ川を望む
橋からドウロ川を望む

ワインセラーでポートワインを試飲

短いフリータイムのあと、徒歩でカテドラルの駐車場に戻り、バスでドン・ルイス1世橋の下階の道路を渡り、対岸のポートワイン工場に向かう。「SANDEMAN」というポルトでは老舗のポートワイン。バットマンのようなマントを羽織り、流暢な日本語を話すポルトガル青年の案内でワインセラーを見学。ひととおり見学したあと、ポートワインを試飲。赤・白両方を試したが、甘すぎて口に合わず、買うのをやめる。その代わりにお土産用にポートワイン入りのチョコレートを購入。1個€12(1,620円)。ポートワイン工場のあとは、コインブラに向かう。

ワインセラー
ワインセラー
橋の下から1世橋を望む
橋の下から1世橋を望む

歴史のある大学の街コインブラ

1時すぎにコインブラに到着。レストランに直行して昼食。前菜は野菜のスープ。メインはアサリと豚肉の炒めもの。デザートはアイスクリーム。スープは、ニンジンやタマネギなどの野菜のポタージュ。アッサリした味で食が進んだ。炒めものは、これまで一番美味しいと評価できるもの。アイスクリームは。チョコとストロベリーの2色入りで、こちらもグッドの味。
昼食後、コインブラ観光に出かける。コインブラは、12世紀にポルトガル王国最初の首都が置かれた街。リスボン、ポルトに次ぐポルトガル第3の都市。緑が多く、自然豊かなリゾート都市のような雰囲気。人口は約15万人。街の中心にあるコインブラ大学が世界遺産に登録されている。13世紀末に創設され、当初はリスボンに置かれていたが、その後コインブラに落ち着いた。ヨーロッパでは、パリ、ボローニャ、サラマンカに並ぶ古い大学で、20世紀初頭リスボン大学が設立されるまでは、ポルトガルの学術の中心地であった。

ボールペンを売る学生
ボールペンを売る学生
コインブラ大学 無情の門
コインブラ大学 無情の門

卒業アルバムの製作中に遭遇

今のコインブラ大学は、8つの学部を有し、学生数は2万2,000人。小高い丘の上にある大学までバスで登り、駐車場でバスを降りたあと、徒歩で学内を見学する。現地ガイドの話では、ちょうど卒業アルバムの製作中。今年卒業予定の学生が黒いマントに身を包んだ正装姿で歩いているのを見かける。普段は、正装することはなく、入学式や卒業式などの大学の公式行事でしか着ないようだ。所属する学部で胸に付けるリボンの色が異なっている。
駐車場で正装姿の学生が私たちに近づいて、大学のマスコットが頭に付いたボールペンを買ってほしいという。卒業謝恩会の資金にするらしい。1個€5(680円)で、見た目はとても€5の価値はなさそうだったが、寄付する気持ちで2個購入してあげると、とても喜んでいた。
「無情の門」と呼ばれる鉄の門を潜ると、広い中庭に出る。三方を古い校舎に囲まれた中央に大学の創設者ディニス王の石像。正面右角には、学生たちが「カブラ(山羊)」と呼ぶ時計塔。18世紀に建造されたもので、大学のシンボルになっている。ちょうど時計塔の前の石段で学生たちがポーズをとって撮影中。
無情の門の隣にある大学のオフィシャル・ショップを覗いてみると、大学のロゴ入りのグッズが販売されていたので、エコバッグを購入。€12(1,560円)。

カブラと呼ばれる時計塔
カブラと呼ばれる時計塔
卒業アルバムの製作中
卒業アルバムの製作中

荘厳なマヌエル様式のサンタ・クルス修道院

帰りは下り坂なので、バスに乗らず旧市街まで歩くことに。学生寮のある坂道を下り、旧カテドラルまで歩き、土産物店が建ち並ぶ狭い路地を抜けると、サンタ・クルス修道院に辿り着く。荘厳なマヌエル様式のサンタ・クルス修道院は、12世紀に建造され、16世紀にマヌエル1世が大規模な改築を行った。中に入ると、本堂横の説教壇に見事な彫刻が施されている。ポルトガル・ルネサンス彫刻の最高傑作といわれているもので、神秘的な雰囲気を漂わせている。
商店街のメインストリートでフリータイム。日本の金平糖の元祖といわれている「コンフェイトウ」を売っているお店があるというので、記念に買って帰ることに。小さな袋入りで1個€1.5。普通のカフェで売っていたのには驚いた。コルクがポルトガルの名産品だと聞いていたので、お土産屋で真ん中がアズレージョで周りがコルクの鍋敷きを購入。1個€4(540円)。フリータイム終了後、バス乗り場からバスに乗り込み、ナザレに向かう。

旧カテドラル
旧カテドラル
サンタ・クルス修道院
サンタ・クルス修道院

ポルトガル屈指の避暑地ナザレ

ナザレは、夏にはヨーロッパ中から訪れるバカンス客で砂浜が埋め尽されるというぐらいポルトガル屈指の避暑地。フランス映画「過去をもつ愛情」の舞台になった小さな港町として日本でもお馴染み。その名は、8世紀に西ゴート王ロドリゴがロマノという僧をともにこの地までやってきたとき、ロマノが携えていたマリア像がはるかイスラエルのナザレのものだったことに由来するという。男はチェックのシャツにフィッシャーマンセーターと黒い帽子、既婚の女は7枚重ねのスカートという独特の服装で有名。
5時半すぎにナザレ海岸が一望できる小高い丘にあるシティオ地区に到着。ナザレ海岸をバックに記念撮影。付近でナッツを売っている露店商は、皆さん独特の服装をしている。

ホテルのテラスからナザレ海岸を一望!

バスで丘を下り、海岸沿いにあるホテルに向かう。海のすぐそばにある洒落たホテルで、テラスから海岸が一望できる。チェックインを済ますと、部屋に荷物を置いただけで、すぐ近くのレストランで夕食。
夕食は、ポルトガル名物イワシ料理。前菜は野菜サラダ。お皿いっぱいの野菜に多少倦んざりする。主菜は焼いたイワシが3匹に茹でたジャガイモ添え。日本で見るイワシよりも少し大きめ。少し苦味があったが、食べられなくもなく完食。デザートは焼リンゴ。シナモンをかけて焼き上げていたが、シナモンが焦げておかしな味になっていた。今回は、不味くなかったが、決して美味しいとはいえず、可もなし不可もなしといった感じ。
レストランを出たのが、8時すぎ。ちょうど太陽が海に沈みかけた頃。水平線に沈む夕陽が見られた。この周りでは、観光客相手にアイスクリームを売っている店が多く、焼リンゴの口直しにアイスクリームを買って食べる。

ホテルのテラスからの眺め
ホテルのテラスからの眺め
ナザレの海岸に沈む夕陽
ナザレの海岸に沈む夕陽

5日目 自力で行ったファドショーに感動!

昨夜は11時すぎに就寝して朝7まで爆睡。すっかり旅の疲れがとれ、爽快な目覚め。
7時半に最上階の5階のレストランで朝食。レストランからの眺めは最高で、ナザレの海岸を一望できる。最上階にレストランをつくったのも頷ける。メニューはあまり多くなかったが、気にすることもなく、ハムと炒り卵、パンとフルーツなどで簡単に済ます。9時出発で時間が余ったので、海岸を散歩したあと、部屋で寛ぐ。

カルダス・ダ・ライーニャの朝市を散策

9時バスでカルダス・ダ・ライーニャに向かう。40分ほどで到着。カルダス・ダ・ライーニャは、「王妃の湯治場」と呼ばれ、かつてジョアン2世の王妃レオノールが設立したという鉱泉病院で有名なところ。人口約2万人の小さな町。陶器の町としても名を知られている。
ドン・カルロス1世公園でバスを降り、朝市が開催されているレプブリカ広場まで歩く。朝市では、野菜や果物、特産品の陶器、パンやクッキーなど、色いろなものが売られている。30分のフリータイムで、広場一帯を散策。散々物色した結果、お土産用にナッツ入りのクッキーを購入。1個€2.5(340円)。

ライーニャの朝市
ライーニャの朝市
ライーニャの街並み
ライーニャの街並み

谷間の真珠と呼ばれる小さな村オビドス

フリータイムのあと、歩いてドン・カルロス1世公園まで戻り、再びバスでオビドスに向かう。30分ほどで到着。城壁に囲まれたオビドスは、人口僅か800人。「谷間の真珠」と呼ばれる絵に描かれたような小さな村。その歴史は、ローマ時代に海からの敵の侵入を防ぐために砦が築かれたことに遡る。13世紀末オビドスを訪れたディニス王が、すっかり魅了されてしまった王妃イザベルにこの村を贈り、以後19世紀までオビドスは王妃の直轄地となった。
駐車場でバスを降り、入口の「ポルタ・ダ・ヴィラ」を潜る。敵の侵入を防ぐために2重のジグザグ構造になっており、通路の内壁は18世紀のアズレージョで覆われている。中心部のサンタ・マリア広場で解散、あとはフリータイム。

オビドスの城壁を1周!

城壁を見ると1周したくなるのが、私たち夫婦。早速、村の一番奥にあるサンティアゴ教会の脇にある登り口から城壁に登り、1周することに。これまでドブロブニクやコトル、チェスターやコンウィなどの城壁を経験していたが、どの城壁よりも危ない城壁だった。登り口の階段からすでに壊れており、気をつけて登らないと落ちそうになる。やっと城壁に辿り着いても安心できない。通常は城壁の両側に低い壁がつくられているが、この城壁は片側だけにしかない。もちろん一方通行ではないので、前から人がやってくると対向しなければならず、そのとき、どちらが壁のない側を歩くかが、安全性に大きく影響する。数人と対向して要領をつかめた。壁のない側が立ち止まり、壁のある側が歩いて行き交わせば、お互いにもっとも安全。30分かかってようやく1周。晴天で気温が上昇していていたので、再びサンティアゴ教会まで戻ってきたときは、全身汗だく。

オビドスの城壁
オビドスの城壁
城壁からの眺め
城壁からの眺め

昼食はベジタリアンに変身!

昼食がついていなかったので、サンタ・マリア広場近くのカフェで昼食を兼ねてひと休み。ビールで喉を潤しながらチキンのサンドウィッチを摘まむつもりだったのだが、出てきたのは、スモークチキンの野菜サラダ。メニューをよく見ないで注文してしまった。「Sandwich」を指さしたつもりが、実は「Salad」だったというお粗末さ。語学力以前の問題だった。幸いにして野菜サラダというよりも、スモークチキンのサラダ添えといった感じのもので、チキンがとても美味しかったので、あっという間にすべて完食。お腹がいっぱいになった。
食後のデザート代わりに注文した「メイア・ドゥ・レイテ」は、コーヒーとミルクが半々のカフェオレのような飲みもの。これも洒落た飲みものだった。

間違えて注文したサラダ
間違えて注文したサラダ
メイア・ドゥ・レイテ
メイア・ドゥ・レイテ

コルク製のリュックサックを購入

昼食後、城壁の中を散策する。15分も歩けば、端から端まで辿り着く狭さ。狭い路地にカフェやレストラン、土産物店がひしめいている。「ジンジャ」というサクランボを漬け込んだ果実酒が1杯売りをしているお店をよく見かける。オビドス名物のジンジャは、アルコール度数は18%~20%でワインよりも少し高め。1杯€1(135円)のお手軽な値段。1杯ひっかけて歩いていると、すぐに足もとがふらついてくる。
サンタ・マリア教会の脇道を入ったところにあるコルクの専門店で、洒落たリュックサックを購入。€71(9,500円)。「Tax Free」の表示がなく、念のために尋ねてみたが、免税にはならないとのこと。
フリータイムが終わり、全員が入口の駐車場に集合したところで、バスに乗り込み、ロサ岬に向かう。

オビドスの街並み
オビドスの街並み
サンタ・マリア教会前の馬車
サンタ・マリア教会前の馬車

まさに地の果て! ロカ岬

2時半すぎにロカ岬(カボ・ダ・ロカ)に到着。ご存知ユーラシア大陸の最西端。ポルトガル屈指の景勝地で、世界中から多くの観光客が訪れる。断崖にポルトガルの詩人カモンイスが詠んだ詩の1節「ここに地果て、海始まる」を刻んだ大きな石碑がポツンと建っている。石碑の先には大西洋が広がる。大西洋からの風を感じながら断崖の突端に立つと、「地の果て」を実感できる。
すでに多くの観光客が押し寄せ、石碑をバックに写真を撮っている。ポルトガルのツアーでもっともスリの被害が多いのがこのロサ岬。添乗員からは、貴重品にはくれぐれも注意するようにといわれていた。馬に乗ったパトロール隊が周辺を巡回。果たてして馬が実用的な乗りものなのか疑問がなくもない。屈指の景勝地だけあって、トイレは有料(€0.5)。フリータイムで土産物店を物色したが、オビドスと比べるとかなり割高。

ロカ岬の「地の果て」石碑
ロカ岬の「地の果て」石碑
馬に乗ったパトロール隊
馬に乗ったパトロール隊

夕食はバカリャウ・アサード

ロサ岬の観光後、バスで今回のツアーの最終観光地であるリスボンに向かう。5時前にホテルに到着。いったんチェックインして夕食まで部屋で寛ぐ。宿泊するホテルは、地下鉄オライアス駅のすぐそばにあるオライアスパークホテル。立地や部屋のグレードは申し分なく、ホテルの3軒先にポルトで利用した同じ系列のスーパーがあった。早速ミネラルウォーターを買ったが、30%OFFのサービス実施中で500mlが1本€0.25。4本買っても€1。ポルトガルはそれほど物価が高くないことを改めて実感。
6時にホテルを出発してバスで夕食のレストランに向かう。夕食は「バカリャウ」という干しダラ料理。前菜はコロッケと野菜サラダ。メインは「バカリャウ・アサード」と呼ばれている干しダラとタマネギを炒め、ポテトと合わせて卵でとじたもの。ポルトガルの素朴な家庭料理で、日本のチャーハンのような味で、少し油っぽさがあったが、とても美味しかった。デザートはプリンとアイスクリームでこちらも申し分ない。

バカリャウ・アサード
バカリャウ・アサード
プリンとアイスクリーム
プリンとアイスクリーム

タクシーでファドショーに出かける

レストランからホテルに戻ったのが8時すぎ。部屋には入らず、ロビーでベルボーイにタクシーを呼んでもらう。とても親切な人で、どこに行くのか尋ねられたので、行き先の住所とレストラン名を書いたメモを見せると、タクシーの運転手に場所を知っているかを確認した上で、ドアを開けてくれた。
行き先はアルファマにある「Fado em Si」というファドが聴けるレストラン。実は、出発前に個人的に予約をしていた。このツアーにもオプショナルツアーとして「ファドドリンクショー」があり、送迎とワンドリンク付で1人10,500円。あまりにも高いので、ネットで調べてみると、リスボンでは、€70~€90の料金でディナー付ファドが聴けるのが一般的。ディナーなしでテーブルチャージだけでファドが聴ける店を検索したが、見つからず、そうしているうちに「トラベロコ」というサイトで、海外在住の日本人が予約の代行をしてくれるサービスあることを発見。試しに依頼してみると、とても親切な人が対応してくれ、こちらの希望に沿って色いろと調べてくれた。分かったことは、ファドは、大衆的な居酒屋から高級なレストランまで色いろなところで聴けるが、予約で予め席を確保できるのは、レストランだけで大半が観光客相手のディナー付が多いこと。それでもさらに調べてくれて、テーブルチャージだけでファドが聴ける店を見つけて予約してくれた。その店が「Fado em Si」。因みに、予約代行手数料は550円。申し訳ないぐらい安かった。

ファドはポルトガル人の心の歌!

ファドは、人生の歓びや哀しみ、郷愁の想いなどを奏でるポルトガル人の心の歌。サウダーデの感情溢れる旋律は言葉を超えて魅了するといわれている。日本の演歌、アメリカのカントリー、ブラジルのサンバ、フランスのシャンソン、スペインのフラメンコなど、世界の至るところに民衆の心を響かせる音楽がある。ファドという言葉は、「運命」「宿命」を意味するラテン語の「fatum」に由来。ポルトガル語の「サウダーデ」は、失われたものに対する郷愁、哀しみや懐かしさなどの感情を意味し、歌の中でサウダーデという言葉がよく使われている。通常ファドは、ファディスタと呼ばれる歌い手、ギターラ(6組の複弦、全12弦のポルトガルギター)奏者、ヴィオラ(クラシックギター)奏者の3人で演奏される。
場所を知っていたはずの運転手が道を間違え、1ブロックを1周するロスがあったが、8時半前に「Fado em Si」に到着。入口で予約を伝えると、待たされることなく席まで案内してくれた。部屋は、30席~40席程度の広さで中央に大きな燭台と椅子が用意されていた。
ドリンクをオーダーしていると、黒い衣装をまとった若い女性とギターをもった男性3人が登場。馴染み客らしき人と言葉を交わすと、すぐに歌い始める。マイクも音響設備もない生の歌と演奏。迫力満点な歌声に観客は食事の手を休めて聴き入る。3曲15分で1回のステージが終了。15分休憩したあと、次のステージが始まる。この30分のサイクルで次から次へと個性豊かな歌い手が登場してきた。2人目はイケメンの青年。3人目は痩せた女性。4人目は大柄でパワーフルな女性。だんだんと歌のレベルが上がっているように感じる。生で聴かないと味わえない感動。さすがポルトガルの心の歌だと感心する。

Fado em Si
Fado em Si
ファドショー
ファドショー

オプショナルのファドショーも同じレストランだった!

1人目の女性が歌い終わったとき、入口が騒がしいので覗いてみると、日本人女性に連れられて日本人の団体客が次々に入ってきた。彼らは階段を上がっていったので、おそらく同じような部屋が2階にもあるのだろう。ビックリしたのは、20人ぐらいの団体の中に私たちのツアー客が交ざっていたこと。オプショナルツアーの「ファドドリンクショー」は、驚くべきことに同じレストランだった。このオプショナルツアーは、H社の企画ではなく、Mトラベルという現地の旅行代理店が企画したもので、私たちの添乗員は引率せずにホテルで待機していた。この団体客は、私たちのツアー以外からも参加を募って、まとめて連れてきたようだ。
4人目のファドが終わったとき、すでに10時を過ぎていたの、ホテルに戻ることにしてウエイターにタクシーを呼んでもらう。レストランの会計は2人で€42。ポルトガルのタクシーは驚くほど安く、ホテルからレストランまでは片道€10もかからない。今回のファドの費用は合計€60(8,100円)。トラベロコの手数料を加えても、オプショナルツアーの1人分よりも安かった。それにしても、あまりにもぼったくるオプショナルツアーには、呆れるだけではく、腹立たしく思う。夜遅く道路も空いていたので、15分ほどでホテルに到着。

6日目 リスボンの街を歩き尽す!

7時半に0階のレストランに降りて朝食。これまでのホテルとは比べものにならないぐらい品数が多い。それでも自重して、いつものように炒り卵やベーコン、パンとジュース・コーヒーで軽めに済ます。ブドウや洋梨などの果物が豊富にあったので、果物をいつもより少し多めに食べる。明日は午前中にフリータイムがあるだけで、実質的に今日が観光の最終日。

テージョ川の貴婦人! ベレンの塔

9時にホテルを出発、バスでベレンの塔に向かう。ベレンの塔は、16世紀初頭にテージョ川を行き交う船を監視し、河口を守る水上要塞として建てられたが、のちに船の通行手続きを行う税関や灯台としても使われた。作家の司馬遼太郎は、貴婦人がドレスの裾を広げている姿にたとえ、「テージョ川の貴婦人」と表現したという。リスボンの観光名所の1つで、早朝にもかかわらずすでに多くの観光客が押し寄せ、塔をバックに写真を撮っている。人込みをかき分け、やっとベストポジションを確保してカメラに収める。

ベレンの塔
ベレンの塔
テージョ川の対岸を望む
テージョ川の対岸を望む

巨大な発見のモニュメントに圧倒!

いったん駐車場に戻り、バスで発見のモニュメントに向かうが、数分で到着。発見のモニュメントは、1960年エンリケ航海王子の500回忌を記念してつくられたモニュメント。帆船をモチーフにして、大海に乗り出す勇壮なカラベル船の模型を手に先頭に立つのはエンリケ航海王子。そのあとに天文学者、宣教師、船乗り、地理学者など、この時代に活躍した人びとが続く。歴史の教科書でお馴染みのヴァスコ・ダ・ガマやマゼランも登場。高さ52mの巨大なモニュメントで、その迫力に圧倒される。中央広場の地面には、大理石のモザイクで世界地図が描かれ、大航海時代にポルトガルが新しい国に到達した年が刻まれている。因みに、日本は1541年。このモニュメントにも多くの観光客が押し寄せていた。

発見のモニュメント
発見のモニュメント
世界地図に描かれた日本
世界地図に描かれた日本

マヌエル様式を代表する壮麗なジェロニモス修道院

再びバスで線路を超えてジェロニモス修道院へ。こちらも数分で到着。ジェロニモス修道院は、エンリケ航海王子とヴァスコ・ダ・ガマの偉業を讃えて、マニエル1世が16世紀初頭に建築に着工。大航海時代に海外からもたらされた富をつぎ込み、約1世紀かけて完成。マヌエル様式を代表する壮麗な修道院は、まさに大航海時代の栄華を反映したポルトガル海洋王国の記念碑といえる。日本の「天正少年使節団」が立ち寄った記録が残されている。このジェロニモス修道院とベレンの塔が世界遺産に登録されている。
修道院の中には入らず、外から写真を撮るだけ。それにしても巨大な修道院で、豪華絢爛さに目を瞠るが、それ以上に大きさに圧倒される。入口は長蛇の列で、多くの観光客が順番待ちをしている。その前と通り過ごし、交差点を渡ったところにあるエッグタルトの専門店でトイレ休憩。外に出てくると、添乗員がエッグタルトを配っていた。もちろんH社のサービス。早速食べてみると、甘さを抑えた生タルトはとても美味しかった。

ジェロニモス修道院
ジェロニモス修道院
修道院の入口
修道院の入口

24時間乗り放題券を購入

バスでリスボンの旧市街に戻り、ロシオ広場で下車。現地ガイドの案内で周辺を散策。ロシオ広場は、「ドン・ペドロ4世広場」という正式名称がついているが、市民には「ロシオ(公共の広場という意味)」の愛称で親しまれている。中央の円柱の上に正式名称のドン・ペドロ4世のブロンズ像。周辺にはカフェや土産物店が建ち並び、1日中賑わっている。
私たちは、午後からフリータイムに備えて宝くじ売り場で「ヴィヴァ・ヴィアジェン(Viva Viagem)」というリスボンの地下鉄が発行するチケットを購入。24時間の乗り放題券を選び、料金は€6.85(930円)。地下鉄・バス・市電・ケーブルカーなど、リスボン市内のほとんどの乗りもので利用できる優れもの。1日券ではなく、24時間券になっているため最初に使ってから24時間有効。午後から使い始めれば、明日の午前中まで使える。

リベイラ市場で解散、フリータイム

再びバスに乗車してリベイラ市場で下車。ここで解散して夕食までフリータイム。もう1つのオプショナルツアー「世界遺産シントラ・ぺナ宮観光とシントラの街散策」があったが、私たちは不参加。因みに、シントラ・ぺナ宮40分と市内散策30分の観光で、送迎・日本語ガイド・入場料付で12,500円。これもネットで調べてみると、英語ガイドのシントラ半日コースで€48(6,500円)。いくら日本語ガイドが付いていても高すぎる。
この日の昼食はついておらず、各々好きなものをリベイラ市場で食べるようにH社オリジナルの「好きなものをリベイラ市場で食べてみよう!」というマップが配布されていたが、フードコーナーは大混雑でとても食べる気がせず、早々に退散する。

リスボンでの4つのミッション

出発前にリスボンでのフリータイムの楽しみ方を研究した結果、4つのミッションを実行することにした。
①市電28番線でサン・ベント通りをぶらり散策してカフェでランチまたはティータイム。
②サンタ・ジュスタのクラシカルなエレベーターに乗る。
③グルベンキアン美術館でレンブラントの「アレクサンダー大王」を観賞する。
④ケーブルカーのグロリア線に乗り、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台のカフェで寛ぐ。

リベイラ市場から市電28番線に乗るには、ケーブルカーのビッカ線に乗るが一番近かったが、ビッカ線はメンテナンスのため終日運休。ではどうすれば良いのかを現地ガイドに尋ねたところ、ケーブルカーの両脇は歩道になっていて歩いても登れるとのこと。
リベイラ市場から歩いて5分ほどでビッカ線の駅に到着。予想どおりケーブルカーは停まったままで、現地ガイドが言ったとおりに両脇の歩道を人が歩いている。頂上まで約200m、坂はかなりの急勾配であったが、途中で息を吐きながら10分ほどでようやく頂上に到達。

運休のケーブルカー ビッカ線
運休のケーブルカー ビッカ線
クラシカルな市電28番線
クラシカルな市電28番線

サン・ベント通りでビュッフェランチ

息吐く暇もなくクラシカルな市電がやって来たので乗車。後ろ乘りで前降り。24時間券を乗るときと降りるときに赤い改札機にタッチすればOK。10分ほどで国会議事堂前に到着したので下車。サン・ベンド通りがすぐに見つかったので、のんびり歩くが、天気が良く、4月とは思えないほど気温が上がり、しかも登り坂で、数分で汗びっしょり。20分かかってようやくガイドブックに掲載されていた「カーサ・デ・シャ・サンタ・イザベル」というカトリック教会が運営するカフェに辿り着く。日本語版のガイドブックを片手に中に入ると、お店の人が心得たもので、分かりやすい英語で対応してくれた。ランチはビュッフェだけで、それで良ければ、勝手にとって食べるように言ったので、OKと返事して、ついでにビールをオーダーして喉の渇きを潤す。
ビュッフェランチは、肉と魚それぞれ1品ずつ、サラダ用に数種類の生野菜が用意されていた。さすがにガイドブックでベタ褒めしているだけあって、どれもとても美味しかった。ポルトガルの家庭料理を満喫した感じで、汗をかきながら来た甲斐がある。

サン・ベント通りのカフェ
サン・ベント通りのカフェ
ビュッフェランチ
ビュッフェランチ

待つこと1時間、やっとエレベーターに!

ランチを楽しんだあと、サン・ベント通りを引き返す。陽が傾いて木陰を歩けたことと下り坂だったので、あっという間に国会議事堂まで戻ってきた。途中ガイドブックに載っているチョコレート店でお土産を買うつもりであったが、あまりにも暑いので、チョコレートは諦める。
国会議事堂前から再び市電28番線に乗り、カモンイス広場で下車し、ロシオ広場まで歩く。2つ目のミッション、サンタ・ジュスタのクラシカルなエレベーターを目指したが、乗場にはすでに長蛇の列。どうしようか迷ったが、24時間券を提示すれば、無料で乗れるので並んで待つことに。待つこと1時間、やっとエレベーターに乗り込んたが、これが本当にガッカリ。高さ45mの巨大な鉄塔の内部につくられたクラッシックなエレベーターは趣きこそあったが、ただそれだけ。30秒ほどで上階に到着し、確かにリスボンの街を一望できる眺めは良いものの、5分も眺めていれば飽きてしまう。さらに上の最上階に登ることができたが、これには別料金がかかる。結局、登ってきたエレベーターに再び乗り込んで降りることにした。ブリュッセルの小便小僧やコペンハーゲンの人魚姫像と比べても遜色がなく、わが家の世界三大ガッカリに数えたいぐらいだった。

サンタ・ジュスタ
サンタ・ジュスタ
エレベーターの内部
エレベーターの内部

グルベンキアン美術館に入るのにひと苦労!

バイシャ・シア―ド駅から地下鉄に乗り、3つ目のミッション、グルベンキアン美術館に向かう。サン・セバスティアン駅で下車するものの、どっちに行って良いのか分からない。取り敢えず、売店のオバさんに方向を教えてもらって歩き出す。途中で警備員らしきお姉さんにも教えてもらって、ようやく大きな公園に辿り着き、建物の中に入ったが、ちっとも美術館らしくない。中にいた会社員らしきオジさんに尋ねると、建物が違うことが判明。結局、延べ5人にお世話になってやっとグルベンキアン美術館に到着。入口で€5(675円)を支払って入館する。
「グルベンキアン」とは、イスタンブール生まれのアルメニア人の名前。石油王として財をなし、晩年をリスボンで暮らしていたが、死後収集した莫大な美術品コレクションがポルトガル政府に寄付されたらしい。絵画よりも大航海時代の交易品が数多く展示されている。お目当てのレンブラントの「アレクサンダー大王」はすぐに見つかり、ゆっくり堪能する。さらにルーベンスの「エレーヌ・フールマンの肖像」も展示されており、この2つを観賞できるだけで来た甲斐がある。

大航海時代の交易品
大航海時代の交易品
アレクサンダー大王
アレクサンダー大王

サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台

1時間ほど美術館で過ごしたあと、4つ目のミッション、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台を目指す。サン・セバスティアン駅まで戻り、再び地下鉄に乗車してレスタウラドーレス駅で降り、ケーブルカーのグロリア線の駅に向かう。すでに駅では観光客が列をつくってケーブルカーが降りてくるのを待っている。数分でケーブルカーが到着し、すぐに出発。5分もかからずサン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台に到着。展望台は小さな公園になっていて、色褪せたオレンジ色の屋根を敷き詰めたリスボンの街を一望でき、正面に堅固なサン・ジョルジョ城が聳え立っている。サンタ・ジュスタのエレベーターよりも断然にこちらの方がいい眺め。歩き回って喉が渇いていたので、公園内のカフェでビールを飲んでひと息吐く。1杯€2.5(340円)。観光地にしては安い。

ケーブルカー グロリア線
ケーブルカー グロリア線
展望台からの眺め
展望台からの眺め

最後の晩餐は牛肉ステーキ

4つのミッションを果たしたところで、ケーブルカーで下り、ロシオ駅まで歩き、地下鉄でホテルに戻る。驚いたのは、地下鉄のオライアス駅。とても地下鉄の駅だとは思えないモダンな造り。万博の際のモデル駅になったようで、近代的でカラフルな色使いにただ驚くばかり。ただし日本人感覚としては、少し変な駅と思うだろう。
ホテルに戻ると、すぐにレストランで夕食。前菜は魚介類で出汁をとったスープ。メインは牛肉のステーキとフライドポテト。デザートはオレンジ風味のロールケーキ。これまで魚料理が多かったので、牛肉がとてもありがたく、美味しくいただく。最後の晩餐は札幌の母娘さんと同席。4つのミッションの話をして大いに盛り上がり、楽しいひと時を過ごす。
明日は11:15までフリータイム。今日24時間券で市電・ケーブルカー・地下鉄・エレベーターのすべてを乗り尽したので、明日は出発までホテルでのんびり過ごすことにした。明日ケーブルカーに乗りに行くというご夫婦がいたので、まだ使える24時間券をプレゼントすると、とても喜ばれた。

7・8日目 ホテル周辺をのんびり散策

今日は観光の予定がなく、午前中はフリータイム。リスボンの街は、昨日十分満喫したので、ホテルでのんびり過ごすことにした。8時までぐっすり眠り、9時前に1階のレストランに降りて朝食。昼食を食べなくても済むようにたっぷり食事を摂る。部屋に戻って帰り支度を済ませても、時間が余ったので、ホテルの周辺を散歩することにした。
ホテル前の道路は、交通量が多い幹線道路で、車がひっきりなしに通るため騒音が気になるが、路地を入ると、閑静な住宅街。多くのマンションが建ち並んでいる。地下鉄の駅の近くにショッピングモール、歩いて数分のところに大きな病院があり、生活をするには便利なところなのだろう。30分ほど周辺を散策して、ホテルに戻る。
11時15分にホテルを出発、バスで空港に向かう。リスボン空港は市街地からあまり離れておらず、20分ほどで到着。エミレーツ航空のカウンターでチェックイン。リスボン~ドバイ、ドバイ~成田の2枚の搭乗券を発券してもらう。セキュリティーチェックはそれほど混雑しておらず、あまり待たされることなく通過。余った時間は免税店でお土産を物色する。
定刻の14:15にリスボンを離陸、ドバイに向かう。

地下鉄オライアス駅のホーム
地下鉄オライアス駅のホーム
オライアスパークホテル
オライアスパークホテル

ドバイ乗継は疲れる!

真夜中の1時(現地時間)にドバイ着。リスボン~ドバイのフライト時間は7時間40分、往路よりも少し短い。乗継のためターミナルCからターミナルBに移動するが、かなりの距離があり、歩くこと20分。空港内は真夜中にもかかわらず、普段と変わらない様子。
再びセキュリティーチェックを受けなければならず、リスボンで買ったミネラルウォーターはゴミ箱へ。売店で500mlのペットボトルを購入すると、はやり$5(550円)。物価の異常な高さに呆れるばかり。
ドバイ~成田の飛行機は、往路と同じ2階建て。定刻2:40にドバイを離陸する。45分前に集合をかけるだけあって、エミレーツ航空はほぼ時間どおりに運行されている。
成田には、15分遅れの17時50分(日本時間)到着。往路と同様、エコノミーの後方に座っていた私たちが飛行機を降りるまでかなり待たされる。入国審査はスムーズに通過し、スーツケースも待たされることなく出てくる。税関も混雑なく、あっさり通過。18:52のスカイライナーに乗ることができ、9時前には所沢に自宅に戻ることができた。

レスタウラドーレス広場
レスタウラドーレス広場
ロシオ広場のオブジェ
ロシオ広場のオブジェ

ポルトガル旅行の感想

(1)ドバイ乗継便は疲れる。エミレーツ航空は評判どおりのサービスで、フライトは快適であるが、如何せん時間がかかりすぎる。成田~ドバイの所用時間は11時間。成田からヨーロッパの主要都市までとほとんど変わらない。さらにドバイからヨーロッパの主要都市まで7~8時間もかかるとなると、2度旅行している感じで2倍疲れる。今回は直行便のないポルトガルだったので、いずれにしても乗継便を使わざるを得なかったので、我慢もできたが、直行便の出ている都市であれば、考えものである。
(2)ポルトガルは、ヨーロッパツアーの中ではそれほど人気のあるコースではないが、予想以上に色いろと楽しむことができた。市電やケーブルカーに乗ったり、美術館を訪れたりして、リスボンのフリータイムを有意義に過ごせたことが一番良かった。
(3)今回は、2つのオプショナルツアーいずれも参加しなかったが、これが正解。Mトラベルが主催したオプショナルツアーで、あまりにもぼったくりすぎて呆れた。今回のファドショーのように事前に予約するのは大変だが、自力で行く方が安く行けるので、これも旅の1つの楽しみ方といえる。事前の準備が必要になるが、これからは、フリータイムの楽しみ方を研究したい。
(4)H社の添乗員にしては、気の効かない添乗員だった。決して悪いという意味ではなく、至って普通の添乗員だっただけ。これまで経験(昨年末のベトナム旅行の添乗員は例外)から添乗員に多くを期待しすぎているのかもしれないが、がっかりしたのも事実だった。

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