海外旅行の場合、国内旅行と違って搭乗するまでに様々な手続きがありますので、出発の2時間前までに空港に到着している必要があります。ツアーの集合時刻も、だいたいは出発の2時間前になっています。
空港に着いたら、まずは旅行会社の受付カウンターに行きます。空港宅配便でスーツケースを送っているときは、受付する前にスーツケースを受け取っておきましょう。
添乗員が同行するツアーでは添乗員が、そうでない場合は旅行会社の担当者が対応してくれます。パスポートや旅行日程表など、要求される書類を提示します。まだ航空券(e-チケット)を受け取っていないときは、配布してくれます。現地到着までの注意事項や現地空港の集合場所などを伝えられ、観光時に使うイヤフォン・ガイド(ガイドの説明を聴くためのレシーバー)などが配布されることもあります。
旅行会社の受付を済ますと、次は飛行機のチェックイン(搭乗手続き)です。利用する航空会社のチェックインカウンターに行きます。最近は、自動チェックイン機が多く設置されていますので、カウンターに並ぶよりも早く済ますことができます。
画面の指示に従って、パスポートをスキャンし、予約番号、搭乗便、到着地などを入力するだけで、それ程難しい操作でありません。マイレージカードも、この機械に読み込ませます。これだけでマイルが貯まります。もし操作が分からないときは、近くに待機している係員に尋ねれば、教えてもらえます。座席が決まっていないときは、このときに座席を選ぶことができます。
手続きが完了すると、搭乗券(搭乗ゲート番号、搭乗時刻や座席番号が印刷されたもの)が発券されます。なお、ツアーによっては旅行会社や添乗員が替ってチェックインをしていることもあります。この場合、旅行会社の受付で搭乗券が渡されますので、チェックインは不要です。
国際線に搭乗手続きをする際、出発2時間前までにチェックインを済ませなければいけないと間違って思い込んでいる人もいますが、繁忙期(年末年始やお盆の時期)を除くと、出発1時間前までにチェックインすればOKです。
カウンターでチェックインした場合は、同時にスーツケースを預けることができますが、自動チェックイン機ではできません。荷物を預ける専用のカウンターに行って、スーツケースを預けなければなりません。スーツケースの荷作り法については、「上手な荷作り法」で詳しく解説していますので、ご参照ください。
パスポートと搭乗券を提示し、スーツケースを預けると、控えのタグが渡されます。
このとき、預けるスーツケーの重量を測ります。重量制限を超えている場合は、超過料金を請求されますので、注意してください。自分のスーツケースが何Kgだったのかを覚えておくと、帰りにあとどのぐらい荷物を増やせられるかが推測できますので、便利です。
なお、まだ日本では導入されていませんが、海外では自動荷物預け機のようなものが登場しています。操作方法は、自動チェックイン機とほぼ同じですが、手続きが完了すると、スーツケースに取り付けるタグと控えのタグが発行されます。自分でタグをスーツケースに取り付け、コンベヤーに流します。
アメリカ(ハワイ・グアム・サイパンも含まれます)に渡航する場合、テロ対策の一環として、抜き打ちで預けたスーツケースの開錠検査が行われることがあります。スーツケースは、必ず施錠しないで預けるようにしてください。万一、検査の際、スーツケースが施錠されていれば、鍵を破壊して検査される可能性がありますので、注意が必要です。
なお、鍵を破壊されずに済む「TSAロックシステム」が装備されたスーツケースもあります。
これは、米国運輸保安局(TSA)が認定し、TRAVEL SENTRY社が管理・運営しているシステムで、施錠した状態で航空会社に預けることができます。万一、X線検査によって不審物が発見された場合でも、特別なツールを使えば開錠することができ、検査後は、施錠された状態で戻ってきます。たびたびアメリカに渡航される人は、これが装備されたスーツケースを購入された方が良いでしょう。
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