バルト3国旅行記

2019年5月19日~26日(8日)
ヴィリニウス、カウナス、シャウレイ、リガ、タルトゥへ、タリン

スリランカ旅行記

2019年1月20日~26日(7日)
コロンボ、シギリヤロック、キャンディ、ゴール、ポロンナルワ

ポルトガル旅行記

2018年4月13日~20日(8日)
リスボン、ポルト、コインブラ、オビドス、ナザレ、バターリャ

ベトナム旅行記

2017年12月18日~23日(6日)
ホーチミン、フエ、ホイアン、ミーソン、ハロン湾、ハノイ

イギリス旅行記

2017年4月18日~25日(8日)
ロンドン、湖水地方、コッツウォルズ、コンウイ、オックスフォード

カンボジア旅行記

2016年12月9日~13日(5日)
シェリムアップ、アンコールワット、プレアヴィヒア、ペンメリア

北欧旅行記

2016年7月5日~12日(8日)
コペンハーゲン、オスロ、ベンゲル、ストックホルム、ヘルシンキ

クロアチア旅行記

2015年3月3日~12日(10日)
リュビリャーナ、ドブロヴニク、コトル、モスタル、スプリット

オランダ・ベルギー旅行記

2014年5月26日~6月2日(8日)
ブリュッセル、ブルージュ、ゲント、アムステルダム、ケルン

中欧旅行記

2013年8月19日~26日(8日)
ウィーン、プラハ、ドレスデン、プラチスラバ、ブダベスト

スイス旅行記

2012年8月26日~9月4日(8日)
ツェルマット、グリンデルワルト、ベルン、チューリッヒ

香港・マカオ旅行記

2011年12月25日~28日(4日)
香港、マカオ

フランス旅行記

2011年8月29日~9月5日(8日)
パリ、ロワール、モンサンミッシェル、ルーアン、ヴェルサイユ

スペイン旅行記

2010年8月23~30日(8日)
マドリッド、トレド、セビリア、グラナダ、ミハス、バルセロナ

イタリア旅行記

2008年8月7日~14日(8日)
ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ピサ、ベローナ、ローマ

台湾旅行記

2009年8月30日~9月2日(4日)
台北、高雄

韓国旅行記

2007年3月26日~29日(4日)
ソウル、水原

海外旅行記

ルクセンブルク
ルクセンブルク

オランダ・ベルギー旅行記

日程表

日 程 主なスケジュール
初 日 11:35成田発JAL便。16:40ドイツ・フランクフルト着。到着後、ルードヴィヒスハーフェンへ。(ルードヴィヒスハーフェン泊)
2日目 午前:ハイデルベルク(旧市街、アルテ橋)観光。ルクセンブルクに移動して昼食。午後:ルクセンブルク(ノートルダム大聖堂、大公堂)観光。観光後、ブリュッセルへ。(ブリュッセル泊)
3日目 午前:ブルージュに移動し、歴史地区(ベギン会修道院、愛の湖公園、マルクト広場)観光。ワーテルゾーイの昼食後、ゲントへ。午後:ゲント(聖バーフ教会、鐘楼)観光。ブリュッセルのホテルに戻る。夕食はムール貝。(ブリュッセル連泊)
4日目 午前:ブリュッセル(グランプラス、小便小僧)観光。アントワープに移動してカルボナードの昼食。午後:アントワープ(ノートルダム大聖堂)観光。キンデルダルクへ移動し、風車群を見学した後、アムステルダムへ。夕食はヒュッツポット。(アムステルダム泊)
5日目 終日:アムステルダム(アンネフランクの家、アムステルダム運河クルーズ、国立博物館、ゴッホ美術館)観光。昼食はニシン料理。(アムステルダム連泊)
6日目 午前:オッテルローへ移動し、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園(クレラー・ミュラー美術館)観光。午後:ドイツのケルンに移動し、ケルン(ケルン大聖堂)観光。観光後、リューデスハイムへ。(リューデスハイム泊)
7・8日目 午前:リューデスハイムからライン川クルーズ。下船後、フランクフルトに移動し、シュテーデル美術館を見学。19:20フランクフルト発JAL便。翌日13:40成田着。

初日 オランダ・ベルギーで名画を堪能! いざ出発!

例年、夏にヨーロッパを旅行していたが、今年は5月に行くことに。ヨーロッパの季節を勘案すると、北欧を除けば、5月から6月が寒くもなく、暑くもないというベストシーズン。しかもゴールデンウィーク明けは、ぐっと旅行料金が下がる。
行き先は、オランダ・ベルギー。旅の目的は、レンブラント、フェルメール、ゴッホなどの巨匠の名画観賞。ガイドブックで美術館を調査したところ、アムステルダム国立博物館、クレラー・ミュラー美術館、ゴッホ美術館の3つは外せない。
パンフレットを取り寄せ、ツアーを検討した結果、H社のJAL往復直行便(フランクフルト)で行く「おまかせオランダ・ベルギー・ルクセンブルク・ドイツ8日間」に決定。一昨年、昨年とH社を使っていたので、他社のツアーにするつもりだったが、日程的に折り合わなかったのと、上記3つの美術館の他に、シュテーデル美術館、ケルンの聖バーフ教会、アントワープのノートルダム大聖堂などもツアーコースに含まれているのが決め手になり、またもH社。ただし、5月の旅行で料金が安くなる分、いつものリーズナブルではなく、最近売出中の「Crystal heart」という少し高級感のあるツアーを選択。さぞかし美味しいものが食べられると大いに期待。

朝の通勤ラッシュ、空港宅配サービスが正解!

成田発のJAL便は11時35分発。集合時刻は、2時間前の9時35分。ウィークデーの朝の通勤ラッシュ時に大きなスーツケースを持って電車に乗り込まなければならず、今回は、ネットで空港宅配サービスを依頼。午前出発便だと、前日ではなく前々日の集荷になり、慌ただしく荷造りをする。ネットで必要事項を入力していたので、伝票を書く必要はなく、スーツケースを渡すだけ。因みに、料金は空港で受け取るときに支払えばOK。至って合理的な取り扱い。
空港宅配サービスを頼んだのが正解。7時28分所沢発急行は、乗車時には幾分余裕があったものの、石神井公園では車内は満員すし詰め状態。身動きがとれないほど混雑しており、スーツケースを持って乗り込んでいたら、さぞかし顰蹙を買ったであろう。通勤ラッシュ時で人が多く、思いのほかに池袋での乗り換えに手間どったが、辛うじて8時22分日暮里発スカイライナーに間に合う。予めファミリーマートで特急券を購入していたが、車内はガラガラ。オフシーズンのためか、空港内も人出が少ない。
スーツケースを受けとり、H社の受付を済ませると、72時間前のWebチェックインを行っていたので、あとはスーツケースを預けるだけ。手荷物検査、出国審査は、混雑もなくスムーズに通過。いつも込んでいる両替所も並ぶ人もなく、数分で用が足りる。搭乗時刻までカフェでコーヒーを飲みながら待機。

フランクフルトの街並み
フランクフルトの街並み
ケルン大聖堂からの眺め
ケルン大聖堂からの眺め

機内食のモス・バーガーにはビックリ!

飛行機も空いているのではないかと思ったが、JAL便は満席。定刻通り11時35分に成田を離陸。機内では、いつものように映画を楽しむ。2度目の機内食で出されたのがモス・バーガーにはビックリ。機内でハンバーガーを食べるのははじめてで、一般の店で売られているものと少し違ったが、それなり美味しく食する。
順調なフライトで予定よりも30分も早く、現地時間午後4時30分、ドイツのフランクフルトに到着。夕食の手配がないので、空港のコンビニのような店で、サンドイッチとミネラルウォーターを購入。空港からバスで1時間余り、ルードヴィヒスハーフェンのホテルに到着。郊外の小さな町にある普通のホテル。寝不足と長時間のフライト疲れで、空港で買ったサンドイッチを食べると、睡魔に襲われ、早々に就寝。

2日目 トラブル発生! ツアー客が行方不明に!

毎度のことであるが、時差ボケで熟睡できなかった。5時すぎに目覚めたあとは寝つくことができず、諦めて起床。まだモーニングコールの1時間前。朝食は7時。2時間足らず時間を持て余す。朝食は、ホテルのレストランで、スクランブルエッグ・ウインナーにパンとコーヒー。簡単に済ます。

ドイツ最古の大学の街・ハイデルベルクを散策!

8時にホテルを出発し、バスでハイデルベルクに向かう。30分もかからずに到着。ハイデルベルクは、古城と大学の街。小高い山の中腹に半ば崩壊したハイデルベルク城。ハイデルベルク大学は、14世紀に創設されたドイツ最古の大学。中世の街並みが残る旧市街を歩くと、大学の街だけあって学生らしい若者の姿が目立つ。日本語が使えるドイツ民芸品店でトイレ休憩のあと、30分のフリータイム。ハイデルベルク城に登るには時間が足りず、断念して旧市街を散策。
11時、バスでルクセンブルクに向けて出発。途中のドライブインでトイレ休憩。ドライブインにもかかわらず、ドイツではトイレは有料。入口で¢70を入れてレバーを押すと、¢50の金券が返却される。この金券、ドライブインで自由に使える。2人分の€1で€1.99のミネラルウォーターを買うが、外税のため€1.24を追加で支払う。それにしてもミネラルウォーター1本が€2.23(約310円)は高すぎる。

今回のツアー参加者は、総勢35名。オフシーズンにもかかわらず、この人数の多さには驚きを隠せない。さすが多人数のH社、噂に違えてない。添乗員は、体重100kg、ウエスト100cmを軽く超える巨漢の男性。点呼のためバス内を移動するたびに、お腹が座席の手すりに引っかかる。年齢は40歳前後。体感温度が異なるのか、ツアー客がジャンバーやコートを羽織っているのに、早くも半袖ポロシャツ姿。
ルクセンブルクに到着早々、旧市街のレストランで昼食。前菜は、野菜とトマトのサラダ。主菜は、白身魚のムニエル。ポテト・ニンジン・インゲン・カリフラワーを炒めたものが添えられている。美味しいとは言えないが、不味くもない。デザートは、フルーツ・ポンチ。おそらく缶詰モノで、朝ホテルで食べたものとほとんど同じ味。

カール・テオドール橋
カール・テオドール橋
ハイデルベルクの旧市街
ハイデルベルクの旧市街

緑が豊富で歴史と自然が残されているルクセンブルク!

昼食後、世界遺産、ルクセンブルクの街を観光。ルクセンブルクは、17世紀初頭、オランダ統治からベルギーとともに独立。第1次、第2次大戦時にドイツに占領されるが、戦後、ヨーロッパの金融の中心地として栄える。深くえぐられたペトリュス渓谷の上部に旧市街があり、渓谷の上と下ではかなりの高低差がり、アップダウンがきつい。緑が豊富で、歴史とともに自然が残されている。
ゴシック様式の聖母マリアを祀ったノートルダム大聖堂が、旧市街の中心部にそびえる。中に入ってみると、ひと際鮮やかなステンドグラスが目に飛び込む。大聖堂から歩いて数分、白い瀟洒な館が大公宮。元市庁舎として使われていた建物を大公が執務する場にしたという。門前にはちゃんと門番の衛兵が。ここで30分のフリータイムになるが、早くもトラブルが発生。
集合時刻が過ぎても、1組の夫婦が戻ってこない。添乗員が点呼をとり直した結果、行方不明になったのは、70歳代の老夫婦と判明。取り敢えずツアー客はバスで待機することに。添乗員が30分ほど周辺を捜索したが見つからず、再度タクシーで範囲を広げて捜索。バスで待つこと1時間余り、ようやく老夫婦を発見したとの連絡がバスの運転手に入り、車内は歓声に包まれる。数分後、添乗員とともにバスに乗り込んできた老夫婦は、安堵の温かい拍手で迎い入れられた。あとで判明したことだが、老夫婦は解散になった時点ですでに逸れていたらしい。予定より1時間半遅れての出発。待たされたことの不満よりも、見つかるまで諦めなかった添乗員を賞賛する声が多かった。通常であれば、間違いなく置いていかれるはず。このあとに観光の予定が入っていなかったことも幸いした。それにしてもデブ体格に似あわない添乗員の機敏さには驚くばかり。

ルクセンブルクの街並み
ルクセンブルクの街並み
ペトリュス渓谷
ペトリュス渓谷

アルコール度8.5%の地ビールに足元がふらつく!

バスでベルギーのブリュッセルに向かう。途中、ドライブインでトイレ休憩。今度のトイレは、入口で¢50を入れると、¢50の金券が返却される。午前中と同様にミネラルウォーターを買おうとしたら、1品につき1枚の金券しか使えないという。やむを得ずミネラルウォーター(€1.7)とワッフル(€1)を買う。
8時30分、ブリュッセルに到着。閑静な郊外にある5階建てのホテルは、フロアー面積がほどほどの中規模サイズ。無料でWiFiが使える。高級とは言えないが、安っぽくもない。部屋もちょうど良い広さ。部屋で寛ぐ暇もなく、9時にホテルのレストランに集合し、アクシデントで遅くなってしまった夕食を摂ることに。
夕食の前菜は、鴨のテリーヌの野菜添え。メインは、ハムのように薄く切ったポークのグリル。付合せにポテトフライとニンジン・インゲン・カリフラワーを炒めたもの。デザートは、ババロワで、マンゴとイチゴの選択。迷わずイチゴをチョイス。総体的に美味しいディナー。ベルギーは、ドイツとともにビールが有名。数千種類の地ビールがあるという。ワゴンには6種類の地ビールが揃えられ、そのうち添乗員お勧めの口当たりのよいものを注文。アルコール度8.5%。通常のビールの2倍。1本飲んだだけで、足元がふらつく。
部屋に戻ると、すでに10時すぎ。シャワーを浴びると、疲れが押し寄せ、そのままバタン・キュー。これも毎度のことであるが、観光初日は、時差ボケもあるので、疲労度が高い。

3日目 中世の風景が残る「天井のない博物館」ブリュージュ

7時、夕食と同じレストランで朝食。スクランブルエッグとウインナー、クロワッサンと小さなフランスパンに、コーヒーとオレンジジュース。昨日よりも品数は増えていたが、生野菜がまったくない。質素な朝食だが、いつもの簡単な朝食に比べると、豪華で量が多く、お腹いっぱい。

タイムトリップで時代を遡ったような錯覚に陥る!

8時にホテルを出発し、ブリュージュに向かう。「ブリュージュ」とは橋を意味する。街の縦横に運河が流れ、50以上の橋が架かる水の都。「北のベネチア」「小ベネチア」とも呼ばれる。13・14世紀にハンザ同盟の主要都市として栄えたが、15世紀末に運河の沈泥で船の出入りができなくなり、街の発展が止まってしまった。そのお蔭で、中世の風景がそのまま残り、「天井のない博物館」と讃えられている。
駐車場から赤い欄干の洒落た橋を渡り、森の中を進むと、「愛の湖」。かつてはブリュージュとゲントを結ぶ水上輸送の波止場だったところで、のちに運河が水門で仕切られ、湖となる。湖と言ってもほとんど池の大きさ。これに隣接するのが、ベギン会修道院。オードリー・ヘップバーン主演の映画『尼僧物語』の舞台となった修道院として有名。実際にロケに使われたようだ。閑静な森の中に威厳のようなものが漂い、今もその風情が残っている。この修道院だけで世界遺産。
現地ガイドは、ベルギー在住18年の中年の日本人女性。よく喋る人で、たまにジョークを飛ばすが、まったく面白くない。聖母教会を経て、マルクト広場まで歩く。広場を囲むように、ギルドハウスだった切妻屋根の建物が並び、その一角にひと際高くそびえる鐘楼。市場が開かれ、様々なものが売られている。ここで30分のフリータイム。83mの鐘楼に登ろうとしたが、すでに入口には長蛇の列。諦めて付近を散策。かなり広範囲に及ぶ街中がすべて中世のままに残されている。のんびり歩いていると、タイムトリップで時代を遡ったような錯覚に陥る。中世の建物と運河に囲まれた街中を観光客用の馬車が走り、世界中から訪れる観光客を楽しませている。中世の風情を肌で感じる街、それがブリュージュ。ブリュッセルとはひと味違う。

愛の湖
愛の湖
ブリュージュの街並み
ブリュージュの街並み

フランドル絵画の最高傑作『神秘の仔羊』を観賞!

ブリュージュの次は、バスで1時間移動してゲント。到着早々、レストランで地元の名物、ワーテルゾーイの昼食。鶏肉をクリームソースで軟らかく煮込んだスープ感覚のシチュー。因みに、ワーテルゾーイを直訳すると「水炊き」という意味。前菜にレタス・ニンジン・コーンなどの生野菜のサラダ。朝食に生野菜がほとんどないので、食欲がそそり、すぐに平らげる。デザートは、ケーキ風のアイスクリーム。満足する昼食で、皆さんご満喫。
昼食後、ゲントを観光。中世に毛織物業で繁栄した街。スヘルデ川とレイエ川が合流する場所にあり、街の名はケルト語の「合流点(ガンダ)」に由来する。街のシンボルは、聖バーフ大聖堂。15世紀のフランドル絵画の最高傑作、ファン・アイク兄弟の『神秘の仔羊』が所蔵されている。世界で最初に描かれた油絵。フレスコ画を見慣れていると、ひと際鮮やかな色彩が目を引く。綺麗で美しいというのが、実際に見た素直な感想。聖堂内で小・中学生がコーラスのリハーサル中。ベルギーでは、水曜日の午後は学校が休み。この日、3時から大聖堂内でコンサートが開催されるらしい。それにしても音響効果が抜群で、大聖堂内に生徒たちの美しいハーモニーが木霊していた。
大聖堂のあとにして、鐘楼(繊維ホール)や市庁舎を見ながら歩くと、街中に運河が流れているのを目にする。ちょうど観光客が乗せた観光船が通りかかる。ほとんどの建物が中世のものをそのまま使われているのには驚かされる。ゲントにも、ブリュージュと比べても遜色ないくらい中世の風情を残す趣きがある。

聖バーフ大聖堂
聖バーフ大聖堂
聖ミカエル橋
聖ミカエル橋

大量のムール貝を食べ尽す!

4時30分、ブリュッセルに戻り、グランプラスで解散となり、6時までフリータイム。今回のツアー、お土産を買う機会が少ないと添乗員からアドバイスを受けていたので、ここでベルギー名物のチョコレートを買うことに。グランプラスの目立つところに、ゴディバの本店があったが、日本ではあまりも有名なのでやめして、添乗員お勧めの店へ。「DARCIS」という名の店は、日本人夫妻が経営しており、当然日本語が通じる。バレンタイン・デーの時期だけ日本に輸入されるらしい。9種類のチョコレートが入ったケース入りを20個購入。1個€7.5で計€150。荷物になるので、フリータイムが終わるまで店で預かってくれるという。
フリータイムのあとは、グランプラス近くのレストランで夕食。地元の名物、ムール貝の白ワイン蒸し。前菜は、グリーンピースのポタージュスープ。今回のツアーではじめてのスープ。ムール貝が入っていたのは、底の深い土鍋。厚みのある蓋は、殻入れになる。空の貝で中身をつまみ出して食べるのが、本来の食べ方だが、簡単にはとれず、ホークで穿り出して食べる。食べても食べても減らない大量のムール貝。決して不味くはなかったが、最後は飽きてしまい、惰性で口に入れる。デザートは、ベルギー・ワッフル。軟らかいワッフルに生クリームがかけられ、甘さたっぷりの代物だったが、一同大絶賛!
8時にホテルに戻る。一日歩き疲れたので、シャワーを浴び、早めに就寝することに。しかしあまり早く寝ると、朝早く目覚めるのにも困るが……。

4日目 フランドル絵画の巨匠・ルーベンスの傑作に感動!

昨日より1時間遅い9時の出発。7時半に朝食。出発まで部屋でのんびり過ごす。ツアー後半戦に突入し、幾分疲れ気味。バスで再びグランプラスへ。昨日はフリータイムで散策したが、今日はブリュッセルの街を観光。

小便小僧の銅像前でツーショット!

グランプラスは、様々な建築様式が調和して立ち並ぶ石畳の広場。この広場だけで世界遺産。文豪ヴィクトル・ユーゴーが、グランプラスの景観を評して「世界で最も美しい広場」と形容したという。高い尖塔を戴いたゴシック様式の市庁舎、今は博物館になっている王の家、絢爛豪華なギルドハウスなどに囲まれている。
グランプラスから歩いて数分、観光名所となっているのが小便小僧の像。街中に小さな黒い銅像があるだけ。一同喜び勇んで、銅像の前でツーショットをカメラに収めるが、それで終わり。何を隠そう、この小便小僧、「世界三大がっかり」の1つ。因みに、残る2つは、デンマーク・コペンハーゲンの人魚姫の像とシンガポールのマーライオン。
フリータイムのあと、駐車場に戻り、バスでアントワープに向かう。正午に到着後、すぐに市街地のレストランで昼食。前菜は、トマトとアスパラが入った野菜サラダ。主菜は、名物のカルボナード。牛肉とタマネギをビールでじっくり煮込んだ料理。フライドポテトが添えられている。これは旨いと、皆さん絶賛。煮込んだ割には肉に歯応えがあり、噛むほどに味が染み込んでくる。デザートはブリュレ。甘すぎると思ったが、意外と美味しい。

グランプラス
グランプラス
小便小僧の銅像
小便小僧の銅像

名作アニメ『フランダースの犬』の舞台、アントワープ!

昼食後、アントワープを観光。アントワープは、15世紀後半に毛織物交易の中心地として発展したベルギー第2の都市。名作アニメ『フランダースの犬』の舞台となったことでも有名。旧市街を散策したあと、ノートルダム大聖堂へ。聖堂内には、17世紀を代表するフランドル絵画の巨匠・ルーベンスの傑作、『聖母被昇天』『キリスト昇架』『キリスト降架』の3連作。広い聖堂内の柱に掛けられた絵は、昇架を中央に被昇天と降架を両サイドに配置し、高さ4.6m、横幅6.4m、屏風のような三連画になっている。ひと際目立ち、その迫力に圧倒されながらも、しばらく見惚れてしまう。ベルギー国宝の中でも1・2を競うものだという。
旧市街に戻り、20分のフリータイム。お土産物を売っている店で、ノートルダム大聖堂が描かれた絵を見つける。€3.5とお買い得の割には、素敵な洒落た絵。

アントワープをあとにして、キンデルダイクに向かう。ベルギーを離れ、いよいよオランダに入る。バスで1時間半、オランダ最大規模を誇る風車が集まるキンデルダイク。もちろん世界遺産。18世紀中頃に造られた19基の風車が川の両岸に並ぶ風景は壮観そのものだが、点在する風車は幾分古ぼけて、ここだけがとり残された印象を受け、侘しく感じる。
駐車場から川に沿った遊歩道を歩きながら、風車をカメラに収めようとしたが、風車が設置されるだけあって風が強く、体感温度がぐっと下がる。ツアー客の大半が500mほどで引き返してきたので、私たちも戻ることに。

アントワープのマルトク広場
アントワープのマルトク広場
キンデルダイクの風車群
キンデルダイクの風車群

オランダではビールはハイネケンのみ!

風車群を見たあとは、いよいよオランダの首都・アムステルダムへ。アムステルダムの市街地に入ると、レストランに直行して夕食。前菜は、ポテトサラダをピザ生地で巻いたもの。一見大きな春巻きのように見えるが、これがけっこうイケる味で、直ちに完食。主菜は、オランダ名物、ヒュッツポット。煮込んだソーセージに、茹でたポテトとニンジンをマッシュしたものが添えられている。これがとてもビールに合い、酒・食ともにすすむ。ただし、ベルギーでたくさんの地ビールにお目にかかったが、ここオランダでは、ビールはハイネケンのみ。デザートは、日本で言うモナカアイス。アイスクリームをコーンで挟んで生チョコレートがかかっている。これもけっこう旨かった。
8時すぎにホテルに到着。アムステルダム空港の近くにあるハイグレードなホテル。部屋の家具や洗面所の備品にも高級感が溢れる。2年前のスイス旅行の際、チューリッヒで泊まったホテルと雰囲気が似ている。今日が帰国の3日前、JAL便の72時間前Webチェックインの日。部屋に入るなり、すぐにスーツケースからパソコンをとり出しネットに接続して、チェックインをしようとしたが、横並びの席がとれない。やむを得ず、通路側の縦2列の席を確保。空港でのチェックインの際、横並びに換えてもらうしかない。このWebチェックインは、国内の航空会社特有なものらしい。添乗員の話では、外国の航空会社だと、座席割を添乗員に任せてくれるところがあるが、JAL・ANAともに、個人でやるほかはなく、できない客からクレームが絶えないとか。今回も自分でできない客については、希望を募って添乗員が代行してあげるようだ。

ホテルから空港まで無料のシャトルバスが運行中。空港に大きなショッピングセンターがあり、食料品が買えるスーパーもあるらしい。早速、出かけることに。到着したのが10時で、ブランド品店など閉まっていた店も少なくなかったが、スーパーは遅くまで開いており、ミネラルウォーターを買って帰る。ホテルの部屋に湯沸しポットが備え付けられており、日本から持参したドリップ・コーヒーを淹れて飲む。久しぶりに飲む日本のコーヒーは、とても美味しい。

5日目 網の目に張り巡らされた運河をクルーズで楽しむ

前日の空港での買い物で就寝するのが遅くなったが、6時に目覚める。7時にレストランで朝食。これまでのホテルと比べると、品数が多く、小さなケーキなども。アムステルダムでも2連泊になるため、荷造りの必要はなく、8時半の出発まで部屋でのんびり過ごす。

専用部屋に展示されたレンブラント『夜警』を堪能!

アムステルダムでの最初の観光地は、国立博物館。バスで30分もかからずに到着。シンゲル運河に面した宮殿のような建物。オランダ絵画が一堂に会した国内最大規模の博物館。10年にわたる大改修工事を終えて、リニューアルオープンしたばかり。現地ガイドの案内で、4階層のうち2階と3階を鑑賞したあと、20分間のフリータイム。
光と影の魔術師と呼ばれた17世紀を代表する画家・レンブラントの『夜警』は、専用の部屋に展示。まず3.6m×4.3mという絵の大きさに圧倒される。そして絵が明るい。パンフレットなどの写真では、全体的に暗く見えるが、実際に観てみると細部にわたり鮮やかな色使いがされている。それもそのはず、この絵は夜の情景と思われがちだが、実は昼間の情景なのだ。しばらく思う存分に『夜警』を堪能する。
レンブラントの次は、オランダを代表する画家・フェルメール。情景を精密に再現する描写力が定評。生涯を通じて30余点の作品しか残されていないというが、その中の代表作、『牛乳を注ぐ女』と『手紙を読む青衣の女』が展示。世間的な評価は『牛乳を注ぐ女』が上であるが、個人的には『手紙を読む…』の方が好み。ゴッホの作品も2点展示。『自画像』と『ゆりかごの側に座る女性』。あまり有名ではないが、『ゆりかごの…』には、仄々とした温もりを感じる。滞在時間が45分しかなく、すべてを見ることができなかったが、とても残念。

アムステルダム国立博物館
アムステルダム国立博物館
レンブラント『夜警』
レンブラント『夜警』

運河クルーズ船でアムステルダムを1周!

博物館前の運河沿いを歩いて、運河クルーズの船着場に向かう。クルーズ船は、50人も乗れば満員の中型船。雨が降られてもいいように窓と天井がガラス張り。イヤフォンが配布され、船の進行に伴って観光ガイドが日本語で流れる。165の運河と1,300余りの橋があるというアムステルダム。網の目のように張り巡らされた運河から眺める風景もまた格別。クルーズ船は、国立博物館からアンネの家の近くを通り、いったん海洋に出て、東京駅のモデルとなったアムステルダム中央駅を横目に、再び運河を通って国立博物館に戻る。アムステルダムの中心地をほぼ1周するコース。
下船後、ダイヤモンド工場に連れて行かれる。実際にダイヤをカットしたり、研磨するところを見学できたが、工場の狙いはダイヤの販売。日本人の販売員が、500万円もする高級ダイヤから米粒ほどのピアス(これでも3万円)を、購買意欲をそそるように執拗に勧める。ツアー客の半数程度は熱心に聞いていたが、残りは我れ関せずに建物の向かいのお土産物店へ。無料の飲み物が置いてあったが、コーヒーはインスタントで不味く、ひと口飲んだだけでギブアップ。

フェルメール『牛乳を注ぐ女』
フェルメール『牛乳を注ぐ女』
運河クルーズ船
運河クルーズ船

市民が日常生活で自転車を愛用するアムステルダム!

アムステルダムで驚くのは、自転車の多さ。中国やベトナムのように、道幅いっぱいに広がった大集団で走行するのではなく、自転車専用道路が整備されているので、縦1列に整列して走っている。老若男女を問わず、多くの市民が日常生活で自転車を愛用しているという雰囲気。中には、風防が付いた自動車のようなものや荷車を牽引するものなど、珍しい自転車を目にする。けっこうスピードを出しており、歩行者には自動車よりも危険な存在。自転車専用道路では、自転車が優先で、人とぶつかっても責任を問われないらしい。現地ガイドや添乗員は、自転車専用道路を横切るとき、自転車に注意するように再三促している。ただし、交通ルールが徹底されており、日本のように平気で信号を無視したり、逆走することはしない。自転車のほかに、トラム(路面電車)も網の目のように整備され、市民の主要な交通手段となっている。オランダは、かなりエコ意識が高い国のようだ。

国立博物館の近くのレストランで昼食。前菜はコロッケ。クリームコロッケのような感じがしたが、マスタードをつけて食べる。味は何とも言えないが、不味くはない。メインは、焼いたニシン1匹に、ニンジンとブロッコリー添え。オランダに来てまで焼き魚を食べるとは思わなかったが、ニシン料理は、オランダの名物らしい。パプリカをきかせているのか、ピリッとしたスパイスが絶妙で、けっこう美味しくいただける。デザートは、こちらもオランダ名物・アップルタルト。生クリームを乗せたアップルパイ。パイそのものが甘く、さらに甘い生クリームをかけて食べる。甘さの2乗にはちょっと倦んだりする。

自転車専用道路
自転車専用道路
焼いたニシン1匹
焼いたニシン1匹

観光名所・アンネの家の前は長蛇の列!

昼食後、ゴッホ美術館へ。正式名称は、「ヴィンセント・ファン・ゴッホ国立美術館」。国立博物館の南側、芝生の公園を横切るとすぐ。外壁の改修工事中で、それを覆うフェンスにもゴッホの絵画が。立ち止まって記念撮影。館内には、ゴッホの若かりし頃の作品を含め多くの作品が展示されているが、有名なのは、『馬鈴薯を食べる人々』と『花咲くアーモンドの枝』ぐらい。物足りなさは否めない。それに撮影が禁止されていたのもとても残念。海外の美術館では珍しい。
ゴッホ美術館の次は、アンネの家へ。休日の谷間のため、街中は人出が多く、かなりの賑わいぶり。観光名所・アンネの家の前は長蛇の列。待つこと約1時間、やっと入場。古いビルの一角に、アンネ・フランクが第2次世界大戦中に隠れ住み、『アンネの日記』を書いた当時を再現されている。実際に隠れ住んだとされる部屋は、隣の建物らしい。遺品だけではなく、ビデオや写真展示で、戦争の悲惨さを語り伝えようとしている。世界各国から多くの観光客が訪れている。

市街地のレストランで夕食。前菜は、コンソメスープ。スープの前菜は、今回のツアーではじめて。メインは、白身魚のクリームソース煮に、インゲン・キャベツ・フライドポテト添え。淡白な味だったが、美味しくいただく。デザートは、生クリームがかかったキャラメルプリン。こちらでは、デザートには何でも生クリームをかけて食べる習慣があるようだ。甘すぎると感じたが、おおむね皆さんには好評。

ゴッホ美術館の工事フェンス
ゴッホ美術館の工事フェンス
アンネの家
アンネの家

6日目 高さ157m、ドイツ最大規模を誇るケルン大聖堂!

6時前、モーニングコールが鳴る前に目覚める。7時15分にスーツケースを廊下に出して、レストランに降りて朝食。メニューは、昨日と同様、パンとコーヒーを中心とした簡単なもの。

静かな美術館でゴッホの名作をゆっくりと堪能!

8時30分、ホテルを出発し、オッテルローに向かう。
バスで1時間半、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園に到着。公園の入口で入園手続きをしたあと、自然がそのまま残された広大な公園内をバスで走ること10分。ようやくクレラー・ミュラー美術館に辿り着く。世界でも屈指のゴッホ・コレクションを誇る美術館。平屋建てに驚く。広い公園、土地は有り余っている。
約270点のゴッホ作品を所蔵。ミレーやゴーギャンの影響を受けたと思われる初期の作品も数多く展示されているが、何と言っても『アルルのはね橋』と『夜のカフェテラス』などのアルル時代の超有名作品が目玉。いずれも門外不出で、ここに来ないと見られない。郊外にあるためか、国立博物館やゴッホ美術館とは比べものにならないくらい来場者が少なく、ゆっくりと名画を堪能できる。ゴッホのほかにも、数は少ないが、ルノアール、ピカソ、ミレー、ゴーギャンの作品も。
国立公園には、美術館を訪れる人だけではなく、キャンプや散策を楽しんだり、レンタル自転車で公園内を気ままにサイクリングする人たちが多く訪れ、家族連れで休日を楽しんでいる。
昼食は、公園内のレストランでパンケーキ。日本のホットケーキをイメージしたが、さにあらず。キノコとベーコンを炒めたものをパイ生地で巻き、甘いシロップをかけて食べるらしい。オランダの国民食で、誰もが食べるらしいが、とても塩味がきいた炒めものにシロップをかけては食えない。やむを得ず、中身とパイ生地を別々に食べようとしたが、何とも言えない味に戸惑うだけ。さらに、前菜にレタスとクルミの上にカモンベールチーズが乗ったサラダ。デザートにヨーグルトが出され、乳製品が苦手な私にとって最悪の食事。

クレラー・ミュラー美術館
クレラー・ミュラー美術館
ゴッホ『アルルのはね橋』
ゴッホ『アルルのはね橋』

20分でケルン大聖堂の登頂に成功!

大自然の公園をあとにして、国境を越えて再びドイツへ。途中、ドライブインでトイレ休憩。4時すぎにケルンに到着。ケルンは、ライン川の美しい景観が楽しめる街。ローマ時代から産業や商業の拠点として繁栄し、2000年の歴史を持つ。現在の街の形態は、ウィーンを模したものと言われている。ドイツ有数の古都で、代表的な文化財は、高さ157m、ドイツ最大規模を誇る大聖堂。近代的な建物が建ち並ぶ市街地に、ゴシック様式の2つの塔がそびえ立ち、異質な雰囲気を漂わせている。第2次世界大戦で街の大半が戦災を被り、焦土と化したが、大聖堂だけが被災を免れ、奇跡的に当時のままに現存している。
ここで、40分のフリータイム。思い切って高さ157mの塔に登ることに。入口で入場料€3を支払し、509段の階段を上り始める。半径1mほどの螺旋階段をひたすら登るため、目が回りそうになる。登るのも降りるのも同じ階段を使うため、横幅のある太った人とすれ違うのがひと苦労。中には途中でバテてしまい、立ち往生する人がいたりすると、たちまち渋滞が発生。汗だくになりながらも、20分で登頂に成功。到達点は、南側の塔の尖がりの下あたり。130mほど登った計算。四方を眺められる展望台からは、ケルンの街が一望でき、気分は最高。集合時刻が迫っているため、眺望を楽しむこと、数分で降りることに。下りは楽だと思っていたが、途中でバテた人たちが階段を塞ぎ、何度も立ち往生。自分の体力を考えて登ってほしいものである。出口に到着したのが、集合時刻の5分前。どうにか遅れずに間に合う。

不評のパンケーキ
不評のパンケーキ
ケルン大聖堂
ケルン大聖堂

ライン川沿いの田舎町の古風なホテルに宿泊!

ケルンから宿泊地のリューデスハイムに向かう。バスは、ライン川に沿って川を遡って走る。8時にホテルに到着。ライン川のすぐ側にある田舎町の古風なホテル。割り振られた部屋は3人用で、田舎のホテルにしては広く、設備も充実。
夕食は、ホテルから徒歩数分のレストランで。前菜は、ドレッシングがきいた野菜サラダ。メインは、キノコが入った牛肉のシチュー。一見ジャガイモが添えられていると思ったが、食べてみると太めのパスタ。これはとても美味しい。デザートは、カップ入りフルーツ。中身は、刻んだメロン、リンゴ、イチゴなど。昼食のパンケーキが最悪だったが、この夕食は最高の部類と評価できる。
ホテルに戻ったのが10時すぎ。シャワーを浴びようとしたが、お湯が出ない。いつまでも水のまま。おそらくツアー客が一斉にお湯を使い始めたため、給湯器が追いつかないのだろう。田舎のホテルではよくあること。朝、出発前にシャワーを使おうと思ったが、同じ現象が生じる可能性が大。しばらく待ってから使うことに。12時を過ぎてようやくお湯が出るようになる。

7・8日目 のんびりとライン川クルーズを楽しむ

7時15分にスーツケースを廊下に出して、階下のレストランで朝食。8時45分にホテル前に集合。徒歩でライン川のクルーズ船が出る船着場に向かう。スーツケースは、ホテルのポーターがバスに積み込んでくれていたので、手荷物のみバスに持ち込むだけ。数分で船着場に到着。クルーズ船は、全長30m、200人が乗船できる大きな船。9時15分、リューデスハイムを出航。船の行先はケルン。

渡し船の役割を果たしているクルーズ船!

川岸に残る古城を眺めようと、勇んで船に乗り込み、見晴らしのいいデッキに陣取るが、風が強い船上は、すぐに体感温度が下がり、寒さに我慢ができなくなる。10分ほどでデッキを諦め、階下のガラス張りのカフェでお茶をしながら眺めることに。のんびりと船が進むものと思いきや、10~15分毎に接岸し、そのたびに乗降客が出入りする。中には自転車とともに乗り込む人も。川幅の広いライン川は、あまり橋が架かっていない。30~40kmに1本あるかなしで、このクルーズ船は、渡し船の役割を果たしている。道理で、船は交互に両岸に接岸。陽が差し、外気温が上がってきたので、再びデッキに戻り、次から次へと現われる古城の景色を楽しむ。美しい乙女の歌声に魅せられて船が座礁してしまうことで有名なローレライの伝説。その舞台となった岩場を左岸に眺めながら船は進んでいく。この辺りは、急に川幅が狭くなり、流れが速くなるので、航行の難所であったらしい。
2時間足らずのクルージングを楽しみ、サンクト・ゴアールハウセンで下船。船着場近くのレストランで昼食。前菜は、野菜サラダとニンジンのスープ。主菜は、白身魚のフライに、ニンジンとジャガイモ添え。デザートは、フルーツとバニラアイス。いずれも満足する味で申し分なし。

昼食後、今回のツアーの出発地であるフランクフルトにバスで向かう。フランクフルトで最後の観光地、シュテーデル美術館を訪れる。銀行家・シュテーデルが所有していた約500点の絵画と専門書を委譲された市が建設したギャラリー。最大の目玉は、フェルメールの『地理学者』。それ以外には、ルノアールが2点、モネが2点、ネが1点、ピカソの狂った絵が1点、レンブラントが1点だけ。あまり見るべきものがなく、1時間半の時間を持て余す。

クルーズ船からの眺め
クルーズ船からの眺め
シュテーデル美術館
シュテーデル美術館

空港のレストランでホワイト・ソーセージを食べる!

美術館から直接空港に向い、4時すぎにフランクフルト空港に到着。チェックインの際、Webチェックインで縦並びしかとれなかった座席を横並びに換えてもらった。46列目の前が壁の特等席。思いぞんぶん脚を伸ばすことができる。出発までの時間で、空港内のレストランでホワイト・ソーセージを食べる。残念ならが2年前のミュンヘンで食べた同じものがなく、3種類のソーセージの1本がホワイト・ソーセージ。でも味はミュンヘンのときと同じで、ほぼ満足。
7時30分、定刻よりも10分遅れてフランクフルトを離陸。日本時間午後1時10分、成田に到着。予定よりも30分も早い。復路の飛行時間は、10時間50分。往路の12時間に比べると1時間余り短い。到着早々、30度を超える日本の暑さに驚く。最低気温15度、暑くなっても25度を超えないヨーロッパの気候に慣れていた身体は、いきなりの30度を超える暑さに参ってしまいそう。スーツケースが出てくるまでは、いつものように待たされたが、入国審査や税関は、待たされることなく通過。
午後2時2分発のスカイライナーに乗車し、所沢の自宅に3時半には戻ることができた。帰りは宅配便を頼まず、スールケースを自力で運ぶ。帰りがけにスーパーで夕食用に寿司を買う。いつものことであるが、海外から帰ると、無性に寿司を食べたくなる。

今回のオランダ・ベルギー旅行の感想

(1)今回、はじめて5月にヨーロッパを旅行したが、寒くも暑くもなく過ごしやすく、観光地の混雑もなく、まさにベストシーズン。そして夏に比べると旅行料金を大幅に安く抑えることができた。今後もヨーロッパを旅行するときは、スケジュールが許す限りこの時期を狙いたい。
(2)旅の目的、ゴッホをはじめとする巨匠の名画は、十分に堪能することができた。リニューアルされたアムステルダム国立博物館は見どころ満載。予想以上だったのがクレラー・ミュラー美術館。アムステルダムから離れているために組み入れられていないツアーも多いが、ゴッホファンには必見の美術館。
(3)観光地でいちばん印象に残っているのがブリュージュ。中世の建物と運河に囲まれた街並みは、タイムトリップで時代を遡ったような錯覚に陥る。中世の風情を肌で感じる街だった。ドイツのケルンも印象的。オランダ・ベルギーのツアーではオマケ的存在だが、近代的な建物が建ち並ぶ市街地に、奇跡的に現存しているゴシック様式の大聖堂に圧倒される。そして何と言っても、157mの大聖堂に登ったのは良い思い出。509段の螺旋階段は、本当にきつかった…。アムステルダム運河とライン川の2つのクルーズもそれなりに楽しめ、旅の情緒を味わうことができた。
(4)今回はじめてH社の「Crystal heart」を使ったが、通常のリーズナブルなツアーに比べると、料金が少し高い分、内容が充実。食事は、オッテルローで食べたパンケーキ以外はすべて満足できるもので、ホテルのグレードも悪くなかった。ツアー参加者が35人と多かったが、大半が夫婦だったこともあり、客層レベルの悪評を感じることもなく、ほぼ満足できる内容だった。

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