海外旅行で飛行機に搭乗すれば、航空会社のマイルが貯まります。
このマイルは、自動的に積算されるのではなく、航空会社のマイレージクラブに入会して会員にならないと、積算されません。海外旅行の場合、路線距離が長く、貯まるマイルも多いので、これを逃してしまうのは非常に勿体ないです。まだマイレージクラブに入会していない人は、これを機会に入会することをおすすめします。
マイレージとは、正式には「フリークェント・フライヤー・プログラム(FFP)」と呼ばれ、航空会社による搭乗のポイントサービスです。頻度の高い利用者を対象にポイント制を設けて、一定以上貯まったときに航空券や商品を贈呈するというものです。ポイントの単位として使われているのが「マイル(1マイル=約1,609m)」で、路線の距離に応じたポイントが獲得できます。
航空会社ごとにマイレージクラブがあります。マイレージクラブに入会するには、航空会社のホームページや空港のチェックインカウンターなどで簡単に申し込むことができます。今回の旅行で日本航空(JAL)か、全日空(ANA)を使うのであれば、いずれかに申し込むことをおすすめします。会員登録が完了すると、マイレージカードが発行され、自宅に送られてきます。クレジット機能が付いたカードを選ぶこともできますが、年会費がかかり有料になりますので、取り敢えずクレジット機能のないものを選び、必要なときは、あとで変更することもできます。
搭乗手続きのチェックインの際、マイレージカードを提示するだけで、マイルが貯まります。万一カードの提示を忘れても、あとで搭乗券等を郵送して事後登録をすることもできます
世界の航空会社には、3つのアライアンスと呼ばれるグループに分けられます。そして同じグループ内であれば、マイレージ提携会社としてマイルを貯めることができます。例えば、全日空(ANA)はスターアライアンスに属していますので、同じグループのルフトハンザドイツ航空を使った場合、ANAのマイルとして貯めることができるのです。もちろん提携会社の場合、積算率が低くなりますが。
参考までに、それぞれのアライアンスに属する航空会社を挙げておきます。
アライアンス | 航空会社 |
---|---|
スターアライアンス | エア・カナダ(AC)、中国国際航空(CA)、ニュージーランド航空(NZ)、全日本空輸(NH)、アシアナ航空(OZ)、オーストリア航空(OS)、ビーエムアイ(BD)、LOTポーランド航空(LO)、ルフトハンザドイツ航空(LH)、スカンジナビア航空(SK)、上海航空(FM)、シンガポール航空(SQ)、スパンエア(JK)、タイ国際航空(TG)、ユナイテッド航空(UA)、USエアウェイズ(US)、TAPポルトガル航空(TP)、南アフリカ航空(SA)、スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)、エジプト航空(MS)、トルコ航空(TK)、コンチネンタル航空(CO) |
ワン・ワールド | アメリカン航空(AA)、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、キャセイパシフィック航空(CX)、フィンランド航空(AY)、イベリア航空(IB)、ラン航空(LA)、カンタス航空(QF)、日本航空(JL)、マレブ・ハンガリー航空(MA)、ロイヤルヨルダン航空(RJ) |
スカイチーム | アエロメヒコ(AM)、エールフランス(AF)、アリタリア航空(AZ)、チェコ航空(0K)、デルタ航空(DL)、大韓航空(KE)、ノースウエスト航空(NW)、KLMオランダ航空(KL)、アエロフロート・ロシア航空(SU)、中国南方航空(CZ) |
貯まったマイルをどのように使うのか、ANAを例にしてその使い道を紹介します。
《レギュラーシーズン・エコノミークラス・往復》
《東京/ヨーロッパ》
航空券の購入、機内販売、ANAハローツアーなどのツアー料金の支払いに利用できます。
国内線の航空券を必要とする人であれば、航空券と交換するのが、換算率が良くてお得です。しかし、そうでない場合、使い道はあるようであまりありません。「ANAショッピング A-style」は、高額な商品が多くて手が出しづらく、「ANA利用券」を使うにしても、対象となるのがANAハローツアーなどの高額ツアーばかりで、一部を充当できても残金が多くなり、妙味があるとは思えません。
換算率は良くないですが、提携パートナーのポイントに交換するのが、最も使い道が広がります。個人的には、楽天スーパーポイントがお勧め。10,000円分もあれば、色々なものを安く買うことができます。
マイルを貯めるにあたって注意しなければならないことが2つあります。
1つは、「貯まったマイルの使い道」で紹介した中で、国内線航空券と交換する場合と「ANAショッピング A-style」商品を購入する場合を除くと、少なくても10,000マイルが必要となります。つまり最低10,000マイル以上貯めないと、使い道がほとんどないということです。
もう1つは、マイルの有効期限です。有効期限を定めていない航空会社もありますが、通常は有効期限があり、JALやANAでは3年に定められています。マイルを獲得して3年以内に使わないと、せっかく貯めたマイルがすべて無効になってしまいます。
頻繁に海外に渡航する人であれば、航空会社ごとにマイルを貯めたとしても、すぐに10,000マイル程度であれば貯まりますが、年に1回海外旅行をする人が、飛行機の搭乗だけでマイルを貯めようとすると、利用する航空会社がバラバラだと、使う前にマイルが失効してしまいます。
そこで、10,000マイルが貯まるまで、利用する航空会社を1社に固定することをおすすめします。日本から海外への就航便が多いJALまたはANA、いずれかに固定し、万一他社を使わざるを得ないときは同じアライアンスの航空会社を使うようにすれば、3年で10,000マイルを貯めることはそれ程難しくはありません。