海外では、環境の変化や慣れない食事などから体調を崩してしまうことが少なくありません。旅行中に体調を崩すと、せっかくの旅行が台無しになってしまいますので、周到な準備と早めの対策が必要です。
最低限度のリスク管理として、海外では生水を飲まないようにしましょう。どこの国でも500mlのペットボトルに入ったミネラルウオーターが販売されていますので、それを買って飲むことをお勧めします。なお、海外のミネラルウオーターには、「ガス入り」と「ガスなし」の2種類があり、日本で販売されている大半が「ガスなし」ですので、買うときには注意が必要です。
国によっては、水道水の水質が良く、飲んでも大丈夫だと言われる場合がありますが、お腹に自信のある人はとめませんが、そうでない場合は、控えた方が良いでしょう。
海外は、日本のような軟水ではなく、硬水の場合が多く、現地の人が飲んでも何ともない水でも、日本人が飲むと、お腹を壊すことがありますから。
海外の観光地では、屋台や露店で色々な食べ物が売られています。中には、ハエなどの虫がたかっていたり、汚れた食器に並べられていたり、見るからに不衛生な場合もあります。胃腸の丈夫な人は、食べても大丈夫でしょうが、そうでない人は、口にしないほうが良いでしょう。
旅行中は、疲労を溜めないように十分な睡眠をとることが大切です。海外での慣れない環境は、精神的な疲労を誘発し、観光で1日中歩き回ると、体力的にかなり疲労します。特に普段あまり歩かない運動不足の人は、ダメージも大きくなります。楽しい気分に隠れて、疲労を感じなくなっていますので、知らず知らずのうちに疲労が溜まっていることがあります。とにかく、旅行中はよく眠ること! これが一番の健康管理法です。
夏場は、冷房の効きすぎに注意しましょう。エアコンの調整がうまくできずで、そのまま眠ってしまったために、寝冷えをして風邪をひくことがよくありますので、気を付けてください。
冬場は、暖房による室内の乾燥に注意が必要です。乾燥しすぎると、喉を傷めたたり、よく眠れなかったりします。 浴槽がある部屋であれば、お湯を入れて、浴室のドアを開けておくだけで随分と違います。浴槽がない場合は、湿らせたタオルを枕元に置いておくことをお勧めします。
海外旅行中に起こる体調不良の多くは、風邪と下痢です。
風邪は、環境の変化に対応できなかったり、ホテルの部屋の冷房や乾燥、疲労による体力の消耗などが主な要因です。一方、下痢は、現地の食事や生水に起因するものが多いです。いずれも、早めの対策が肝心で、症状が出はじめたら、すぐに日本から持ち込んだ薬を服用するようにしましょう。そして、安静にして体調の回復に努めるように。決して無理をせずに、可能であれば、観光をとりやめて、ホテルやバスの中で休息するのが、回復への早道です。
風邪や下痢に限らず、回復の気配がない場合や我慢できない痛みなどが生じた場合は、直ちに現地の病院に行くようにしましょう。病院はホテルに紹介してもらうことができますが、海外旅行保険に加入していれば、現地のサービスセンターに連絡して、保険が適用される病院を教えてもらうこともできます。そして、いざというときは、日本大使館や領事館に連絡して、助けを求めることもできます。
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