パリ散策初日。ホテルを出てとりあえずホテルのある区画を一周。帰り途を覚える。
幸い大通りから１本入っただけのところにあり、大通りに出るとすぐメトロの駅（Grands Boulevards）が あったので、そこを拠点に行動することに。
駅でカルネ（10回回数券、こっちの方が断然トク）を購入し、とりあえず来た電車に乗る。
駅間がどれくらいなのかも分からないので、とりあえず乗る。パリのメトロは改札入ってから出るまで 乗り降り自由なので、車内でじっくり地図を見て行き先を決めることにした。

ガイドにも書いてあったがメトロ車内では放送が一切ない。自分がどの列車、どっちの方角へ向かっているかを 知っておかないとすぐ乗り越すことになってしまう。

ちょっくら考えた後、コンコルド広場に行くことに決定。乗り換えをしてコンコルド駅到着。

外に出るとここもまた車が多い。車の量、街の臭さ、犬の糞の多さはどれをとっても東京より 酷い。当初の気持ちもあり、第一印象としてのパリは最悪。残りの日にちをどうして過ごそうかという不安が よぎる。

コンコルドからセーヌ川を渡り、アンヴァリッド（軍事博物館）経由でエッフェル塔へ。

生憎の曇り空だったが、エッフェル塔は、さすがに、壮観な眺めだった。

続いて凱旋門へ。ここは地下から入り、凱旋門の真下は各戦争の際の記念碑（？）が彫られてある。

凱旋門のカフェに入り、ピザとビールで昼食。15ユーロほど取られた。非常に高い。
フランスは基本的に物価は高く感じる。聞けば昼食で最も安くても学食の４ユーロ前後（600〜700円くらい）で、 それより安く済ませるのは無理だそうだ。

その後またメトロに乗り、パリ北駅へ。ここはフランス国鉄のターミナルで、ここからはイギリス行きの ユーロスターやベルギー・ドイツ方面行きのタリス（両列車とも、ＴＧＶを基本に配色を変えた フランス超特急）の発着駅でもある。
実は今日はどうしてもこの北駅に来なければならない理由があった。それは明日、ベルギー（ブリュッセル）行きのタリスの 切符を買うということだった。今回の旅行の目的は間違いなく明日のブリュッセルだった。だが、出発前には ちゃんと切符が買えるかどうかすら分からなかったので、あくまで「希望」としてのものではあったが、これを 逃したら恐らく一生後悔していただろう。

そんなこともあり、自動券売機で列車の空席状況を調べ、必要事項をメモ紙に記載していざ、切符売り場へ。
英語が通じるとも書いてあったし、ようやくフランスにも慣れてきたので、万一の際は英語で対応しようと 思い、恐る恐る紙を渡す。
陽気な駅員さんは鼻歌交じりに機械に情報を打ち込む。この辺のシステムは日本と同じだ。
途中ぴたっと手が止まる。「ヤバイかな」と思っていたら、向こうから話してきた。最初はフランス語だったが、 ちょっと分からない顔をしていたら英語に切り替えてくれた。
どうやら私は喫煙席を希望していたのだが、タリスは全席禁煙のようで、その旨を教えてくれていた。「了解。」と 答え、再び機械に打ち込む。

待つこと２，３分、切符が出てきた。金額は往復で146ユーロ。約２万円か。決して安くはないが、 時速300kmを持続し、わずか90分でベルギーまで行ける事を考えたら悪い値段ではない。

無事清算も済ませ、一路帰宅。帰りは北駅からホテルまで歩いて帰った。
ホテル近辺で缶ビールを購入して帰宅。昼過ぎに食べたランチが重過ぎて、全然お腹は減らない。
ビールを飲みつつＴＶをつけたら、鋼の錬金術師が（もちろんフランス語で）やっていた。金曜６時といえば ゴールデンタイムじゃないか。凄いなぁ。

ＴＶついでにフランスでのＴＶ生活について。泊まったホテルでは全15チャンネル見られ、国営放送っぽいのが ３つと、バラエティーっぽいのが１〜２チャンネル。これは殆ど毎日ミリオネアやってた。あとは 映画が３チャンネルくらいで、あとはＭＴＶ（音楽中心）のフランス語版、ＬＣＩっていうニュース専門チャンネル、 スポーツ専門、ＢＢＣ、ＣＮＮ、それからイタリアのバラエティーチャンネル（これもよくミリオネアやってた） くらいかなぁ。基本的に前半はＬＣＩ（ニュース）を、旅の後半はＭＴＶ（これは英語のものを仏語字幕で よくやっていたので分かり易かった）を見ていた。

そんなことを踏まえて、ビールを呑みながらＬＣＩ（ニュース）を見てたら、「コミュニスト」という言葉が 聞こえた。フランスのニュースではよく「コミュニスト（共産主義）」やら「ソシアリスト（社会主義）」といった 言葉が登場する。
そんなわけでブラウン管に目を通してみると、共産党の党大会のような映像が流れていて、そこにいた 人々は至極興奮しているようだった。そして映像の最後にはかすかに「インターナショナル」を歌っている のが聞こえた。
フランスのＴＶはゴールデンのニュースで凄いものを放送してるなぁ、と思ったが、これは全て 明日の布石だったことは、当時私は知らなかった・・・。

そんなこんなでビールを呑み、就寝は22時くらいだったかなぁ。疲れもあったが、時差ボケのせいでまた今日も ２時すぎに目が覚める。しばしぼやっとしていたが、再び寝て、翌日の起床は朝７時。いよいよベルギーへ向けて 出発である。

最後に写真。上からパリの街並み。決して何かの建物ではなく、パリは全ての建築物がこんな感じになっている。 真ん中は北駅で撮ったＴＧＶと国鉄車両。下は本日のビールと、奥で映ってるＴＶはハガレン。

１日戻る 　　　　１日進む