ジリアス・レポート



10・総   括


  ー「ジリアス事件」による最終被害報告ー

     推定被害額  約234兆クレジット
     推定行方不明および死者  約3,804,076名

 事件そのものは、トリトン・ウイリアムの救出と保護に成功。
 ウォル・パイレーツの残党を全員逮捕。
 オウルト社会から完全消滅させたことで、事件解決という認定を受けている。


今後、調査委員会からの結果が待たれる項目

  • ・トリトンとオリハルコンの力の関係の裏づけ
  • ・消滅したトリトン本人の力の証明
  • ・トリトンの精神力と発動した「ジリアスの秘宝」との因果関係の調査。
  • ・「ジリアスの秘宝」発動のメカニズムの仕組み。
  • ・「ジリアスの秘宝」がもたらした惑星ジリアス再生の謎。(生態系異変もこれに含む。)
  • ・消滅した異文明の遺跡「浮遊島」とオリハルコン金属そのものの正体。


 ただし、これらの事件の真相は、依然、謎に包まれたままであり、調査委員会からも注目すべき報告がまったく発表されていないのが現状である。

 オリハルコンの力とその正体は不明。新たな発見も現在のところはなし

 環境が激変し、むしろ、落ち着きをとりもどしたジリアスに、再びジリアス・ラボの再開発計画が浮上している。
 現在、ジリアスは連合宇宙軍の監察地域の指定を受け、外部の立ち入りを禁止しているが、解禁後、ライフェス総合大学に返還される予定である。
 その後、再度、大学側が独自の研究を続けていくものと思われる。

 異文明研究の第一人者ドクター・ウイリアムは、異文明についての研究を、事実上、断念すると公式に発表。今後の調査動向は未定。


 この事件後、スカラウの青年達は、無事に母星への帰国を果し、以後、オウルト連邦内においてその姿は一度も目撃されていない。
 また、トリトン・ウイリアムが身につけていた能力についても、新たな覚醒は確認されていない

 今後も、事件の真相は追究される見込みだが、新たな発見の可能性は低いと思われる。



事件の真相は、
未だ、具体的な発見に至らず、
難航中。



新説による提言の可能性は、
とくに稀薄。



真実は、
闇に埋もれる可能性、高し。