∽ ∽ 第 一 部 「桐 壺」〜「藤 裏 葉」 ∽ ∽ |
「桐壺」の巻で登場し、巻のなかばで死去。 父は大納言、母は大納言の北の方 桐壺帝の更衣、光源氏の母 帝の異例の寵愛を受け、後宮の人々の恨みを買い、病勝ちになる。 御子の3歳の袴着を見た後、夏に一気に衰弱し、 宮中を退出した直後急死。 |
「桐壺」の巻に登場(16歳)〜「薄雲」の巻で崩御(37歳) 先帝の四宮、兄式部卿宮、姪に紫上と女三宮 桐壺帝の中宮、源氏の思慕の対象となり、源氏との間に後の冷泉帝を生む。 桐壺帝崩御後、出家して我が子の地位を守ることに専念。 |
「桐壺」の巻で登場〜「明石」の巻まで登場 右大臣の長女、朧月夜の姉。 桐壺帝に最初に入内した女御。朱雀帝即位後皇太后。 一の皇子(後の朱雀帝)の母、他にも姫宮が二人いる。 桐壺更衣が光る君を生んだ後は、我が子の東宮地位の安泰の為に、 攻撃の中心となる。 源氏が朧月夜と密会した事を知ると、 朱雀帝に対する不敬罪で処罰しようとする。 |
「桐壺」の巻で登場(16歳)〜「葵」で死去(22歳) 父は左大臣、母は大宮、同母兄は頭中将 源氏12歳の時に結婚、正妻。 葵祭の車争いの後、六条御息所の生き霊にとりつかれ、 一男夕霧を産んだ直後急死。 |
「帚木」の巻で登場〜「関屋」で再登場 父は衛門督(えもんのかみ)、伊予の介の後妻、 紀伊の守・軒端の荻の継母。 方違えにきた源氏と一夜のちぎりを交わすが、以後は拒絶。 夫の死後継子の河内守の懸想をさけ出家。 のちに源氏に二条院東院に引き取られる。 |
[夕顔」の巻のみに登場。 父は三位の中将。頭中将の妻の一人で、後の玉鬘を生む。 頭中将の正妻(右大臣の四の君、弘徽殿女御妹)の迫害を逃れ、 五条の家に隠れ住む時に源氏に見いだされ、恋人に。 源氏との廃院での逢瀬の夜、女の物の怪にとりつかれ急死。 |
「夕顔」の巻で登場〜「玉鬘」に再登場 夕顔の女房、夕顔死後源氏の屋敷に引き取られ、側仕えの女房となる。 長谷寺参籠の時、九州から上ってきた夕顔の遺児玉鬘に再会。 源氏に紹介する。 |
「若紫」の巻で登場(10歳)〜「御法」の巻で死去(37歳) 父は兵部卿の宮、母は大納言の姫、藤壺の姪 北山の庵で祖母に育てられていた所を源氏が発見し、 祖母の死後、源氏により二条院に拉致され、 隠し据えられ教育される。 葵の上死後源氏の正妻。子は生まれなかったが、明石の姫を養育。 30代すぎて、14歳の女三宮が源氏に降嫁したことで、 正妻の座を降りる。心労で胸をやみ、二条院で療養するが死去。 死の直後源氏により形だけの受戒をするの。 |
「夕顔」の巻で話題の中に登場、[葵」「賢木」の巻での中心人物 「澪標」の巻で死去(40歳前後) 前東宮妃、秋好中宮の母 東宮と死別後、源氏17歳のころ通い出してきて、その恋人に。 源氏より10数歳年長。 源氏の正妻葵上の一行に葵祭の日辱めを受け、 産褥の葵を生き霊となって殺す。 娘の斎宮と伊勢に下向。帰京後は娘を源氏に託して死去。 紫上にも死霊となってとりつく。 |
「末摘花」の巻で登場( 歳)〜「」 父は常陸宮、父譲りの古風な教養の持ち主。 父亡き後荒れた常陸宮邸に女房と住む。 源氏が通ってくる事になるが容貌の醜さで驚かれる。 須磨から戻った源氏に再び見いだされ、二条の東の院に引き取られる。 |
「花宴」の巻で登場〜「」の巻まで 右大臣の六の君、弘徽殿女御の妹 尚侍として朱雀帝の妃の一人。 姉の弘徽殿の廊で源氏に会う。以後たびたび源氏と密会。 源氏須磨退去の原因となる。 朱雀帝退位後、院に一緒に住むが、源氏とも逢う。 晩年は出家。 |
「花散里」の巻で登場〜「若菜上」の巻で話題に登場 桐壺帝の女御だった麗景殿女御の妹 成人した源氏が通う所となり、源氏の妻の一人。 源氏が作った六条院の夏の町の主。 源氏から母のない夕霧の後見を託される。 |
「明石」の巻で登場〜「御法」の巻まで 明石の入道の娘、明石の姫君の実母、 須磨退去後の源氏を迎えた明石の地で源氏と結婚。 源氏帰京後に一女出産。 上京後娘の養育を紫上に託し、自らは明石姫君入内の日まで影の存在となる。 多くの蔵を持つ六条院冬の町の主。 明石中宮が出産した 皇子が東宮となる栄を手中に。 源氏の死後も生存。 |
「賢木」の巻で登場〜「乙女」の巻 父桃園式部卿、朱雀帝の3年目に斎院、 冷泉帝の3年目に父の死で斎院を退く。 源氏が執心して求愛の手紙を送るが拒否、生涯独身. |
「葵」の巻で登場(13歳)〜「夕霧」の巻まで登場(41歳) 父は前東宮、母は六条の御息所 朱雀帝の御代の斎宮。 源氏の後見で冷泉帝の中宮。子はいない。 御息所の旧邸あとの六条院の秋の町の主。 |
「帚木」の巻で話題中に、「乙女」の巻で登場(20歳)〜「椎本」まで(56歳) 父頭中将、母夕顔、髭黒右大臣の妻 身を隠す母と別れて、乳母とともに筑紫に下り育つ 右近の導きで源氏に引き取られ、多くの公達に求婚される。 尚侍になるが、髭黒大将が強引に結婚。 源氏死後、右大臣となった髭黒との間に子供に恵まれ、普通の家庭人になる。 |
「桐壺」の巻冒頭から登場〜「賢木」の巻初めで死去。 父は一院、妹に大宮、天皇として20年以上の在位期間。 妃に藤壺中宮、弘徽殿女御、麗景殿女御などの女御多数。 更衣も多数。桐壺更衣を寵愛する。 弘徽殿女御の生んだ皇子が東宮のちの朱雀帝。 桐壺更衣の産んだ次男を臣籍降下して源氏とする。 藤壺の生んだ皇子(のちの冷泉帝)を東宮として退位。 退位後も院としての力を持つ。 |
「桐壺」の巻で誕生〜「幻」の巻まで登場(52歳) 巻名のみの「雲隠」で出家後60歳前後で死去。 父は桐壺帝、母は桐壺更衣 三人の子は冷泉帝・夕霧左大臣、明石中宮となる。 正妻格の妻に葵の上・紫の上・女三宮 その他の妻、通い所に六条御息所・末摘花 ・花散里・明石の君・朧月夜・空蝉・夕顔など。 将来を思案した父により、臣籍降下し、一世源氏を称することになる。 母の面影の通う藤壺を慕い、成人後何回か密会し、 不義の子(後の冷泉帝)を生ませる。 最初の妻葵との間に次男夕霧が生まれるが直後に妻は死去。 藤壺の面影に通う若紫を自邸に引き取り、 理想教育をして妻にするが、二人の間には子はいない。 須磨退去時に巡り会った明石の君との間に一女を儲ける。 33歳で太政大臣となり、六条院を造営。 四町に紫上・秋好中宮・花散里・明石の君を女主として据える。 39歳で太政大臣を辞し、前例のない準太上天皇となる。 40歳で兄朱雀帝の娘女三宮を妻として迎え、紫上を苦しめる。 柏木と密通した女三宮の子(薫)を自分の子として育てる。 紫上の出家の願いは最後まで聞き入れない。 紫上死後、自身の出家の準備をすすめる。 |
「桐壺」の巻で登場(3歳)〜「柏木」の巻まで登場(51歳) 父は桐壺帝、母は弘徽殿女御(のち大后) 同母姉妹ふたり、異母弟の源氏より3歳年長。 7歳で東宮、25歳で即位、32歳で目を患い譲位。 42歳のとき女三宮を源氏に託してから出家。 母の妹朧月夜が女御として入内するはずだったが、 源氏との密通が発覚したため、尚侍として出仕させるはめに。 六条御息所の娘の斎宮に惹かれていたが、 斎宮退位後、院に妃として迎えたい願いも源氏の反対で不可能に。 出家するに当たって、最愛の女三宮の後見を源氏に依頼。 六条院の不幸の原因を作る。 母弘徽殿の威力に押さえつけられた生涯だったが、 終生、源氏に対する親愛感を持つ。 |
「若紫」の巻で誕生〜「竹河」にまで登場(49歳) 父桐壺帝(実は源氏)、母は藤壺、 4歳で東宮、11歳で即位、28歳で退位。 桐壺帝死後一時廃位されそうになるが、出家した母藤壺が必死に守る。 藤壺死後、夜居の僧から出生の秘密をきかされ衝撃うけ、 源氏に譲位しようとするが固辞される。 年長の斎宮女御を中宮とする。 他に梅壺女御らがいるが、在位中は子は生まれない。 「竹河」の巻で玉鬘の長女大君が院に輿入れして男女の子を出産する。 |
「桐壺」の巻末で登場〜「柏木」の巻まで登場 父は左大臣、母は桐壺帝の妹の大宮、妹(または姉)に葵の上 正妻は右大臣の四の君、一時の妻に夕顔 長男柏木など多数の男子、女子に恵まれる。 夕顔の生んだ子玉鬘には「行幸」の巻で再会、裳着の腰結い役を勤める。 若い時は源氏の親友、須磨退去時にも訪ねていく。 源氏出世後は政治上のライバル。入内争いではいつも後手を踏む。 源氏の後を次々に追っていき太政大臣にまでなる。 女三宮に懸想した長男柏木に、孫にあたる薫が誕生するがしらない。 柏木の死を嘆く。 |
「桐壺」の巻末で登場〜「薄雲」の巻で死去(66歳) 正妻は桐壺帝の妹(または姉)大宮、葵の上・頭中将の父 光源氏の舅 光る君元服の時に「ひきいれ」(冠をかぶせる役)をし、 その夜娘の葵を添い臥しに。 臣下に下った源氏の後見役を引き受ける。 出産で葵が死に源氏との縁が切れるのを嘆く。 二人の孫、夕霧と雲井の雁とを大宮に自邸で育てさせる。 源氏須磨退去後は左大臣を辞す。 源氏帰京により太政大臣に。 冷泉帝即位後、藤壺と相次いで死ぬ。 |
「夕顔」の巻で登場(17歳)〜「紅梅」の巻で話題に登場(70歳くらい) 母は大弐の乳母(源氏の乳母の一人)、美人の娘(藤典侍)がいる。 源氏の乳母子として、17歳以降の源氏の行動すべてに従っている。 夕顔へ源氏を手引きする下準備をする。 夕顔の死後の手配一切をする。 北山で若紫垣間見に同行し、若紫を連れ出す時もいる。 源氏と若紫の婚姻後の三日夜の餅を用意する。 須磨明石へも従う。 帰京後、娘は五節の舞姫に選ばれ、典侍になり宮仕え。 夕霧から娘への懸想文を見て、夕霧と結婚させる道を喜んで選ぶ。 源氏死後、宰相(参議)にまで出世。 |
「藤袴」の巻に登場〜「紅梅」の巻に話題で登場 父は右大臣(弘徽殿女御の父とは別)、兄妹に承香殿女御 正妻は兵部卿の宮(紫上の父)の長女 六条院に引き取られた玉鬘に熱心に求婚。 玉鬘は嫌い、源氏の反対にも遭うが、 女房の手引きで強引に関係を結ぶ。 尚侍となった玉鬘を無理やり自邸に引き取る。 正妻は怒り物の怪にとりつかれ、父の邸に引き取られるが気にしない。 玉鬘との間に男三人、女二人の子を儲ける。 最後は左大臣にまで昇進する。 |
∽ ∽ 第 二 部 「若 菜 上」〜「幻」 ∽ ∽ |
「若菜上」の巻に登場、「匂宮」巻まで登場(36歳) 父は朱雀帝、母は藤壺女御、藤壺中宮の姪、薫の母 40歳を越えた源氏の正妻として降嫁。 六条院春の町の寝殿を居所とする。 長い間懸想していた柏木に源氏の留守に忍び込まれて懐妊。 一男薫を産んだあと、父に頼んで出家。 源氏死後は六条院を出て三条の宮に住む。 |
「澪標」の巻で誕生(1歳)〜「夢浮橋」の巻まで(47歳) 父は光源氏、母は明石の君、今上帝の中宮、匂宮の母 3歳で六条院に引き取られ紫の上に育てられる。 11歳で東宮に入内、後見として入った明石の君を実母と知る。 13歳で男子(のち東宮)出産。三男は匂宮。 子供の教育に熱心な母となる。 |
「乙女」の巻で登場(14歳)〜「夕霧」の巻に(31歳) 父頭中将、祖母大宮に育てられる 父の反対に耐え、初恋のいとこ夕霧と結婚、多くの子を産む。 柏木の死後、夫がその妻落葉宮に懸想した、その文を取り上げ出させない。 しかし夫がついに落葉宮に思いを遂げる事態になり、怒って実家に帰る。 |
「柏木」の巻で登場〜「夕霧」の巻に 父朱雀院、母一条の御息所、柏木の正妻、後に雲井の雁と並んだ夕霧の妻。 夫の死をねぎらいに来た夕霧が懸想し、求婚されるが拒否。 しかし、契りを持ったと誤解した母が夕霧の不実を怒って急死。 世間から結婚したと思いこまれた事態にやむなく求婚に応じる。 夕霧は律儀に雲井雁と半々に通ってくる。 |
「胡蝶」の巻で登場〜「柏木」の巻で死去(32歳くらい) 父は頭中将、母は右大臣の四の君、正妻は朱雀帝の更衣腹の姫(落葉の宮) 頭中将の長男として将来を嘱望され、和琴の名手で書も巧みな貴公子。 源氏に降嫁する以前から女三宮を妻としたいと望む。 六条院の蹴鞠の場で、女三宮の姿を見て以来、 執着の心が募り、源氏留守中に女房の手引きで逢う。 しばしばの逢瀬で女三宮は妊娠する。 女三宮の不注意で、手紙から源氏に露見してしまい、罪の恐れから病に臥す。 女三宮が出産後出家したと聞いて、容態悪化。 見舞いに来た夕霧に落葉宮の将来を託して死去。 遺愛の笛は夕霧と源氏の計らいで薫の手にわたる。 |
「葵」の巻で誕生〜「宿木」の巻に登場(51歳) 父は光源氏、母は葵の上、正妻にいとこの雲井雁、妻に藤典侍、後に落葉宮も加わる。 母の葵死後、祖父母の左大臣邸でいとこ雲井雁とともに育てられる。 元服後源氏に引き取られ、六位の学生となり、苦労するが翌年進士に及第。 頭中将の反対に遭うが、雲井雁との初恋を六年後に果たす。 野分見舞いの折りに紫上をかいま見て、その美しさに驚く。 蹴鞠の場で女三宮の居所のたしなみのなさを心配知る。 女三宮との密通が露見し病に臥す柏木を見舞い、 亡き後の事を託される。 柏木の妻落葉宮を見舞ううちに気持ちが傾き強引に求婚。 怒った雲井雁に家出される。 源氏の死後、六条院の主として、実務的政治家能力を発揮して権勢をふるう。 |
∽ ∽ 第 三 部 「匂 宮」〜「夢 浮 橋」 ∽ ∽ |
「橋姫」の巻で登場(24歳くらい)〜「総角」の巻で死去(26歳) 父八宮、母北の方 宇治の山荘で仏門に帰依する父の手で妹とともに育てられる。 八の宮を慕ってきた薫に懸想される。 父の死後結婚を迫る薫に対し、妹の中君との結婚を勧める。 薫が中の君と匂宮を結びつけたあとは、妹の為に心をくだく。 途絶えがちな匂宮が夕霧の六の君と結婚すると聞いて、絶望し、病み死ぬ。 |
「橋姫」の巻で登場(22歳くらい)〜「浮舟」の巻まで(27歳くらい) 父八宮、母北の方、大君の妹 姉大君とともに宇治で八の宮に育てられる。 父の死後、薫の手引きで匂宮の通うところとなる。 大君の死後、匂宮に二条院に引き取られる。 匂宮が六の君を正妻に迎えるなど、悩みはつきないが、 男児を出産して、次第に安定していく。 |
「宿木」の巻で登場(20歳くらい)〜「夢浮橋」の巻の最後まで(23歳くらい) 父八の宮、母八の宮の女房中将の君、継父常陸の介 東国で育つ。継父に疎んじられ、母が中の君に託した。 中の君から聞いた薫に見いだされ、宇治の邸にかくまわれる。 中の君の所にいた時匂宮に見られる。 匂宮が薫の隠し先を突き止め、浮舟のところに通い出す。 薫が感づいて京に引き取ろうとする。 二人の間で板挟みとなって、宇治川に入水するが横川僧都に助けられ、のち出家。 薫からの便りが来るが、返事をしない。 |
「柏木」の巻で誕生〜「夢浮橋」の最後まで登場(28歳) 父は光源氏(実は柏木)、母は女三宮 源氏亡き後夕霧や明石中宮、今上帝に庇護されて育つ。 明石中宮の三男匂宮としたしい。 出家している母に秘密を感じるが問えないでいる。 宇治に隠れ住む八の宮にひかれ、通ううちにその長女大君に惹かれる。 八の宮の死後、大君に求婚するが拒否され、彼女の勧める中の君を匂宮に紹介。 大君死後、面影の似る異母妹浮舟を見つけ、宇治に隠し据えるが、匂宮の通う所となる。 浮舟を三条の邸に迎え入れようとしている矢先に、浮舟に失踪される。 横川僧都の所にいる女性が浮舟かと、 浮舟の弟小君を使って尋ねさせるが返事をもらえない。 |
「若菜下」で誕生〜「夢浮橋」の巻まで登場(29歳) 父は今上帝、母は明石中宮、 祖母紫上に愛されて育つ。二条院を継承する。 薫に対しなにかとライバル意識を発揮する。 行動を母にいつもたしなめられる。 薫の手引きで中の君に通うが、身分柄自由に通えないでいる。 夕霧の六の君を正妻に迎える。 大君の死後、中の君を二条院に迎える。 中の君の部屋で浮舟を見る。 薫が宇治に隠し据えると知って密かに通い出す。 浮舟を屋敷から連れ出し、橘の小島で悦楽。 薫が浮舟を京へ移すと聞いて、浮舟を隠す計画を立て語る。 浮舟の死を伝え聞き、悲嘆にくれるが四九日が過ぎる頃、 また他の女に心惹かれるようになる。 |
「橋姫」の巻に登場し、「椎本」の巻で死去。 父は桐壺帝、母は女御、 妻の北の方との間に娘二人(大君・中の君) 女房との間に一女(浮舟) かつて、冷泉帝の春宮時代に廃太子の陰謀に巻き込まれる事件があり、 源氏復帰後不遇。妻の死後、 娘二人と宇治の山荘に住み、出家同然の生活をする。 俗世を超越した姿勢にひかれて薫が通ってくる。 娘の後見を薫に頼む。 山寺修行中に病で急死。 |