8月8日 Kさんにお伴で、、
この日の朝は家の前を通る物売りの声で目が覚めまし
た。遅めの朝ごはん(義兄の作ってくれた福清家庭料理
とお粥)を食べて、実家の屋上で福清の街を眺めながら
景色を撮ったりしているうちにKさん夫妻が金鷹大酒店
より到着しました。
Kさん夫妻とお義父さんと私の四人で長楽へ行くことに。
今日はお義父さんがガイド役です、実はお義父さんは長
楽市の出身、どうりで朝からはりきっていらっしゃるわけです!
融西路を出て江浜路でタクシーを拾おうとするのですが、なかなか空車が来ません。するとお義父さんは、客が乗っているタクシーを無理やり止めてしまうではありませんか!運転手に福建語で何か一言二言、、、次の瞬間にはなんと乗っていた客が降りて私達が乗ることに!!私達日本人もあっけにとられつつ乗車、、、私、おもわずそのお客に「謝謝、」と言ったら、「没関係、」(大丈夫)と返されちゃいました、そのお客さんも当たり前のことのように降りるんですよね、日本ではありえないことです、そんなことしたらケンカになります。
あとでお義父さんに聞いたらあのタクシーの運転手にとって私たちのほうが上客だからだとか、、、
ここは中国なのに、、それって完全すぎるほどの資本主義の考え方ですよ!!
福清ならではのタクシー乗車術?の一コマを垣間見た思いでありました。
もうひとつの僑郷「長楽市」
福清市から長楽市までは約一時間。
途中、新幹線が通る?という鉄道の工事現場を通って山道や閑村地帯を抜けていき、曲がりくねった道を通って長楽市へ、、、
どうも、私達が乗ったタクシーの運転手さん、舗装されていない道がお好きなようで、、、
そして着きました、もうひとつの僑郷「長楽市」、、。
福清市は日本華僑が多いのに対してここ長楽市ではアメリカ華僑が多いそうです。
この街の中心部の市場で果物店を経営されているご家族がKさんのお知り合いです。Kさん、こちらに連絡をしないでいきなり訪ねたからこの家のおかあさん、「アイヤー!」「アイヤー!」って、それはもう腰を抜かさんばかりの驚きようでありました。
福清ではほとんど見られなくなった輪タクもここでは健在
長楽海鮮料理
お昼はこの家のお父さんの案内で近くの海鮮レストラン「如意飯荘」へ、、ここで長楽海鮮料理の宴会とあいなりました!
このお店も好みの海鮮を選んでどんな味付けにするのかなど細かく注文できます、さあここで我らがお義父さんの登場です、私達日本人の口に合うように素材と風味について事細かに注文を付けてくれました。お義父さんの心使いにあらためて感謝!感謝!
ここで昼間から「雪津ビール」で乾杯三昧です、陽気のせいもあってか冷えていないビールでもガンガン飲めちゃいます。
魚もエビも美味しいし、トコブシのような巻貝を醤油で漬けたものを楊枝を使って食べるのですが、これがまたお酒のおつまみに最高です。
「長楽市のほうが海に近いぶん、海鮮も豊富だ」みたいなことをこの家のおとうさんが自慢げに言ってらしたのがとても印象的でした。
よく聴いてみないとわからないのですが、福清の人たちの話す福建語と長楽の人たちの話す福建語、同じ福建語でも若干違いがあるような気がします。まあいずれにしても華僑の故郷の方々は皆さんお酒も強ければ、故郷を思う気持ちもお強いようでして、今の日本の若者のなかにこれだけのお国自慢が出来るのが何人いることか、、、、、、あらためて考えさせられました。
南山公園
お昼ご飯?宴会?のあとは長楽の街を一望することが出来るという「南山公園」へ行きました、
すでに私はほろ酔い気分でありまして、この時まさかこれからちょっとしたハイキングが始まろうとは夢にも思いませんでした。
この「南山公園」は綺麗に整備されていて、風光明媚な場所です。この左手の山頂からの眺めが絶景とのことで、これから上まで登ることに、私はといえばミネラルウォーター&デジカメ片手に千鳥足です、案内してくれたこちらのおとうさんも福清から一緒に来てくれたお義父さんもあんなにお酒を召し上がったのにもかかわらずスタスタと登っていきます、さすが大陸の男達は鍛え方が違います!!
はじめは汗ダラダラだったのですが、登っていくうちに次第に涼しくなっていきます。山の中腹から上には色とりどりの熱帯植物が咲いていました、蝶もたくさん舞っています、気がつけば酔いもさめていました、、、、、
しばらく行って開けたところが山頂です。と、そこには中国美人図を彫りこんだ瀟洒な壁が出現。
でもなんで?こんな山頂に中国美人図が?と思いつつもおもわずひとつひとつ丁寧に見てしまいました。「楊貴妃、西施、王昭君、貂嬋、、、、花木蘭、、ん?花木蘭って英雄じゃなかった?まあいいか、、」
ここで一息入れてから振り返ると、、、
そこからは長楽の街が一望できます、絶景です。
街の喧騒もここまでは届いてきません、
風も涼しいし、最高な眺めでした!!
中央の上には人工滝があるそうで、、人工的に作ってもねえ、、手前の石には「寿比南山」の文字
長楽の街を眺めたあとは、山をおりて下の喫茶店で冷たいものを飲んでひと休みです。そのあいだにこちらのお父さんが私達の帰りの車まで手配してくれました!、、、しかも黒塗りのハイヤーです!!
中国の人はひとたび知り合いになるとこうも一生懸命接してくれるのかと、、、私達が突然お邪魔したのにもかかわらずこちらのおとうさん、自分の仕事を放り出してまで付き合ってくれて、、
この日は中国の人の懐の深さと温かさを知った一日でもありました。
©Copyright Ryu ad planning All Rights Reserved.
2006’夏