トリトンは、廊下に接した扉の一つを開けた。
周囲に目を配り、気配がないのを確認してから、島村ジョーに目線を送った。
ジョーは頷くと、トリトンが誘った場所に入った。
部屋の中は暗い。
トリトンは精神を集中させて、オリハルコンの剣を呼び出した。
剣を抜くと、オリハルコンの光を、非常灯のかわりに代用した。
ジョーが聞いた。
「ここは…?」
部屋の中は、縦列に配置された複数の棚が設置されていて、どの棚も、天井まで詰まれたケースで、びっしりと埋っている。
トリトンはいった。
「非常用の備品倉庫だ。これで、2年分くらいの食料や日常品が確保されている…。」
「だから、めったに人の出入りがないんだな…。」
ジョーは納得した。
二人は、棚の間の細い通路を奥に進んだ。
先を歩きながら、トリトンは説明した。
「この奥に非常階段がある。上の階ともつながってるから、すぐに動くことができる。」
そして、階段の下までやってきて、二人は驚いた。
そこにあるはずもない、重要な医療器具を発見した。
メディカルルームで看護されているはずの、鉄郎が眠る生命維持装置。
流線型のカプセルの中で、鉄郎は、最初の状態でずっと眠り続けている。
「どうして、ここに鉄郎の装置が…。」
息を飲むジョーに、トリトンは戸惑いながら言い返した。
「ラムセスが襲ってきたのは、メディカルルームの近くだったから、一時的に避難させたのかもしれない…。」
「ということは…。ここにも、人が来る可能性がある…。」
ジョーがいった。
「たぶん、この上が、メディカルルームだ…。」
トリトンがいった。
ジョーは、トリトンの言葉を聞き流しながら、目を細めた。
そして、ぽつりといった。
「俺達を、ここに呼びよせたのは、鉄郎だ…。」
「まさか・・・。」
トリトンが呆れたようにいうと、ジョーはかぶりを振った。
「たぶん、そうだ…。」
ジョーの確信に満ちた一言に、トリトンは言葉を返せない。
やがて、ジョーは、トリトンの顔を見つめた。
「ジリアス事件後の君のことを、ティファナから聞いた…。」
「えっ…。」
トリトンは目を見張った。
「どうして、俺のことを…。」
トリトンが言葉を返しかけた時…。
トリトンは息を飲んだ。
腰のホルスターから、ジョーは銃を抜いた。
銃口は、トリトンの前に突きつけられた。
「何のつもりだ…?」
トリトンがわめくと、ジョーは低く呟いた。
「俺は…。鬼になる…。」
それとももに、ゆっくりと、トリガーが搾られていく。
「やめろ!」
トリトンは反射的に叫んだ。
しかし、光条は無情に放たれた。
軌道に一片の迷いはない。
冷静に狙ったジョーの一撃が、トリトンの胸元に接近する。
トリトンは驚嘆した。
ジョーの背後に、怖れを感じさせる絶対的な思念がある。
トリトンは、みるみる強い思念の中に飲み込まれていく。
だが、同時に。
思念の中に、強靭な意志の伝達を感じた。
トリトンは抵抗をやめた。
両手を大きく広げ、精神を集中させる。
すると、トリトンの意志の中に、傷だらけの男の子のイメージが広がった。
複数の男女の騒ぎ声が響き、リアルにトリトンの脳裏に迫ってきた…。
※ ※ ※
「ジョー!」「ジョー!」「ジョー!」
鋭い目つきの大人達が、金髪の男の子をぐるりと取り囲み、激しく責めたてていた。
「さあ、謝れ! どこで万引きしてきた!」
「お前のせいで、また警察ざただ。」
「何とかいいなさい。日本語が、ちゃんとわかるでしょ!」
「お前なんか、この施設で育てる必要はないんだ。その恩を仇で返すようなまねをして…!」
大人達は養護施設の職員だ。
幼児の頃から邪険にジョーをあしらってきた彼らの態度は、ジョーの成長とともに、年々エスカレートした。
まともに食事は与えない。
寝る場所は、施設の物置部屋。
服は他の子ども達が着崩した古着。
他の子供達といつも一線を引かれて、ジョーだけは、きつい労働を強要される。
職員のいじめの理由は、ジョーにはよくわからない。
しかし、ジョーは職員達から、いつもこう罵られる。
「日本語がわからないの?」
親についても、ジョーは詳細を聞かされていない。
唯一の手がかりは、母親が日本人で、「マサ」という名前の女だということだけ。
アメリカ人の父親は、どこの馬の骨ともわからない風来坊。
バカな女が、アメリカ人の男に騙されて、生み落とした子がジョーだという…。
ジョーの母は、ジョーが一歳の時になくなったと聞かされた。
その後、ジョーは施設に引き取られたが、生前の母親の所業のひどさが災いして、ジョーは、ずっと冷遇を受けつづけた。
職員の話では、ジョーの母は、人を平気で騙す最低の悪女だったそうだ。
だが、そんなとんでもない話を、ジョーは元から信じていない。
しかし、職員の露骨ないじめは、子供達にも伝染して、ジョーにはいつも生傷が耐えなかった。
そんなジョーが、唯一、羽根を伸ばせる場所が、登校の時間だった。
ジョーは、まともに学校に行ったことがない。
いつも、付近のスーパーや商店街をうろつくと、手当たりしだいに、食べ物や金品を万引きして歩き回った。
常に空腹状態だったジョーは、この時とばかりに飢えを満たそうと、ハイエナのように、物をあさりながら街を徘徊した。
時には、同級生や年上の中学生にも、恐れずに向かっていき、カツアゲを強要した。
こうして、わずか10歳の少年は、近所では札付きの不良として、マークされて怖れられるようになった。
捕まった数は何十回もある。
その度に、施設と学校に連絡がいく。
殴る蹴るの暴行を働いて、相手を怪我させたことも、一度や二度ではない。
ジョーの瞳はいつもギラつき、これが小学生の子供の表情かと、相手をいつも脅かす。
この時もまた、ジョーは悪さを働いた。
今度は、隣街のスーパーで、店員相手に暴行を働いたことが発覚した。
いつもの手続きを踏んで施設に連れ戻されたジョーは、「しつけ」と称する職員達の執拗な攻めにあった。
数人の男女に囲まれると、容赦なく頬を殴られ、胸倉を掴まれて床に投げ捨てられた。
腹や脇、足を蹴られて、ジョーはいわれのない罵声に耐えつづけることになる。
幼児の頃は、ひたすら泣いて許しを願った。
しかし、成長するごとに涙は見せなくなり、殴る相手を、憎しみがこもる目つきでひたすら睨み続けた。
一人の職員が、ジョーの体を後ろから捕まえて締め上げようとした時。
職員は悲鳴をあげた。
ジョーは、ポケットに忍ばせておいたカッターの刃で、職員の腕を容赦なく切りつけた。
「お前、なんてことを…!」
血相を変えた職員に、ジョーは、凄みを利かせた声で静かに呟いた。
「触るな…。飯もまともにくわせようとしないお前らに、保護者ずらなんかされたくない…。」
「タダで育ててやってる私達を侮辱する気なの…?」
年長の女職員が頬を震わせた。
ジョーは女職員を無視すると、カッターの刃をちらつかせながら、職員全員に強く言い返した。
「ここにいるのは、もううんざりだ…! どけ…。俺は、これから思い通りに、自由に生きてやる…。」
職員達はうっと呻いて身を引いた。
ジョーの凄みの恐ろしさを肌で感した。
そんな気分だった。
ジョーは、そのまま施設を飛び出した。
行くあてもなければ、他に養護してくれる大人もいない。
ジョーは、幼い身一つで、生き抜く覚悟を決めた。
それから、2年が過ぎた。
ジョーは、なんとか成長を重ねて、12歳になった。
施設を飛び出した直後、深夜の繁華街でチンピラ相手にケンカになりかけたところを、ある大人に拾われて、難を逃れた。
といっても、2年も世話したこの大人は、気質の人間ではない。
暴力団の下につく、ただのチンピラだ。
しかし、チンピラは、幼さとは裏腹に、貪欲な悪知恵と、底知れぬ度胸を秘めた異色の小学生に関心を持った。
悪いことだと認識しつつも、やれといわれたことは、徹底的に従順に従う。
体の大きさで負けることが多くても、並外れた運動神経と腕っぷしの強さは、十分に、大人のケンカに対抗できる術がある。
チンピラは、子供という特権で動けるジョーを、とことん利用できると踏んだ。
そして、読みは当たった。
暴力団の資金源になる麻薬の密売。
チンピラが生業にしている商売だ。
その運び役を、ジョーにやらせてみることにした。
自分が動かなくても、指定した場所に、ジョーが何食わぬ顔でドラッグをばら撒いてくる。
ジョーは、嫌がらずにその仕事を引き受けた。
警察も、容易に気づくことがない企み。
組の中でのチンピラの株はあがり、この2年の間に、桁外れの昇進を果たした。
だが、それでもジョーは不満をもらさなかった。
チンピラにとって、ジョーはいい鴨でも、ジョーの方にこだわりがない。
好きなものが自由に手に入り、食べ物に困らない環境が整えば、それだけでジョーは充分だった。
そのうち、ジョーの周囲も変化した。
徐々に、裏の世界に足を踏み入れていったジョーは、いつしか、ただの不良から暴力団の子分として、認知されるようになった。
その頃、ジョーは、チンピラが与えたパチンコ屋のビルの中の、貸し部屋を寝倉にしていた。
チンピラはパチンコ屋の店員に、用心棒になるといって、ジョーを預けたのだ。
その一方で、裏の世界の世話人を引きうけるパチンコ店のオーナーの庇護のもと、ジョーは、この部屋を拠点に自由奔放に振舞った。
やがて、その部屋に、連日、地元に巣くう不良どもが、出入りするようになった。
彼らの目的は、ジョーのあがりの分け前にありつくことだ。
子分になりたいといいだすもの。
あるいは、暴走族の有名総長が、引き抜きにやってきたこともある。
しかし、一人を好むジョーは、彼らの申し出をとことん拒絶した。
すると、今度は、彼らの「報復」に付き合わされた。
あるいは、元々、ジョーが気に食わないと思う連中まで、ケンカを売ってきた。
そんな調子で、ジョーは、日常茶飯事で、ケンカにも明け暮れた。
多人数の輩相手に、鉄パイプで殴りあうケンカは、そんな習慣のうちに体得した。
体は大きくなかったが、混血の血筋からか、ジョーの骨格は、平均的な子供以上にがっしりしていた。
手足も長く、格闘技を繰り出すのも、ジョーは理想の体形だった。
ケンカのコツを掴んだジョーは、日々のケンカにも負けることがなくなった。
絡まれたら、先に手を出す癖も身についた。
そんなジョーのことを、不良連中は、「手がつけられない暴れん坊」と名づけて怖れるようになった。
時には縄張りをめぐって、ヤクザの一味とケンカになったこともある。
そのヤクザですら、ジョーは、軽々と一蹴できるほどの腕力を発揮するようになった。
ある時、昇進したチンピラは、ジョーを暴力団の若頭に引き合わせた。
若頭は、金髪の少年を見つめると、珍しいものを見つめるような顔つきで苦笑した。
「ふっ…。こんなガキがヤクを…。まさかな…。」
チンピラは頭をかいた。
「見かけと違って、これが結構、役にたってくれるんですよ…。」
「まあいい。お前の顔をたてて、こいつを使ってみることにするか…。」
ジョーはその時、初めて口を開いた。
「俺に何をさせる気だ?」
若頭は、意味ありげな笑みを浮かべた。
「お前、ケンカが強いんだってな。だったら『殺し』はできるか?」
ジョーは無表情で何も答えない。
慌てたチンピラが言葉を添えた。
「すいません…。何しろ、しつけをまともに受けたことがないやつで…。殺しは、私が見た限りはまだのようです…。」
「なるほど…。でも、もっといい仕事を望むなら、やってもらわねぇとな…。最近、隣の組の若い衆が、うちにちょっかいを出してくるようになった。そいつらの始末を頼まれてな…。若い衆といっても、十代のガキどもだ。お前で十分手が足りるだろう…。」
若頭はジョーを見つめた。
ジョーは即答した。
「断る…。」
とたんに、チンピラと若頭の顔つきが変わった。
「お前、今まで何だってやってきただろうが。この期に及んで、嫌がる理由はねぇだろ。」
「勘違いするな。いい話があると聞いて、あんたについてきた…。しかし、それも飽きた…。そろそろ、ここを出て行こうかと考えていたところだ…。」
「勝手なまねは、させねぇぜ!」
チンピラはジョーの肩を掴んだ。
が、逆に腕をとられ、チンピラは床にねじ伏せられた。
「俺に触るな…。テメェじゃ何もできないくせに、えらそぶるな…。」
「確かに腕はよさそうだ…。」
若頭は口笛を吹いた。
ジョーは若頭を見返した。
「若頭さん。いいことを教えてあげよう。そいつ、それまでの分け前を、相当懐にためていやがる。そんなやつでも、あてにしなきゃいけないのが気の毒だ…。」
「小僧、いいことを教えてくれたな…。」
若頭は皮肉たっぷりに答えた。
「おい…! お前、いつまでも、今のままでいられると思うな…。」
「肝に銘じておく…。それから、もう一ついっておくよ。俺が出て行くといった時、パチンコ屋の定員どもは、俺を行かせたくなかったらしい。邪魔された返礼を思わずしちまったよ・・・。悪いが、後から見舞い金でも送ってやってくれ…。」
ジョーは血相を変えるチンピラを無視して、若頭の事務所を悠然と出て行った。
「ボス…。あのガキはきっちりと始末しますんで・・・。ですから、今回のことは…。」
「お前は、相当な勘違い野郎だ…。」
若頭はわざとおどけた。
「お前は、一つ、いいことをした…。あいつを、一人前のナマガキに育てたじゃねぇか…。平気で相手の寝首を掻こうとするような、危険なガキに関わっていられねぇ…。それよりも、テメェの心配をしろ。この落とし前、きっちりとつけてもらおうじゃねぇか…。」
「待ってくれ、ボス…!」
チンピラは身を震わせた。
だが、チンピラの転落は、坂を転げ落ちるよりも早かった。
世話したチンピラを陥れた後も、ジョーは孤独を貫き通した。
それまで拠点にしていた横浜市内を離れ、ジョーは横須賀近辺に住みついた。
そして、そこでも、同じような生活を送り続けた。
すでに、ジョーは、自分の生き方に強い自信を持っていた。
計算高い輩をあしらいつつ、ジョーはこの街でも、自分の居場所を己の腕力だけで作り上げていった。
そうして、さらに一年が過ぎ、ジョーは13歳になった。
しかし、それまで都合よく吹き込んでいた追い風が、逆風となって、ジョーに押し寄せてきた。
ジョーは、偶然、その街に巣くう不良グループの縄張りに入り込んだ。
不良グループが、馴染みにしている店を襲撃したジョーは、その店の『預かり物』に手をつけた。
それが“ドラッグ”であったことも、ジョーには襲う理由があった。
ここでも、暴力団の“足”となったジョーは、依頼された通りの働きをした。
不良グループが暴力団系のグループから強奪した“預かりもの”を、ジョーは知り合った暴力団の男の依頼で取り戻した。
無事に『預かり物』は、元の持ち主に返された。
不良グループも、暴力団の報復を受けた。
ジョーは、多額の返礼金を手にした。
別に、ジョーにとっては何でもない、いつもの“儲け術”だった。
利用されながらも、逆に、それを生きる糧としていかしきる。
ジョーが身につけた、生きのびるための方法だ。
だが、不良グループはジョーを許さなかった。
ジョーにとって、報復されることも珍しいことではなかったが、この不良グループの怒りは、今まで、ジョーが対峙してきたどんなやつらよりも執拗だった。
ジョーはひたすら逃げた。
グループの連中を巻けると、タカをくくったが。
逃げきれずに、ジョーは路地に追い込まれた。
「もう逃げきれねぇぜ。坊や。」
「お前、随分前から羽振りよく、ここらでやってるらしいじゃねぇか。」
「今までは見逃してやっていたけどよ。それをいいことに、俺達の「シマ」で、一番、大事な場所を土足で荒らしやがって。」
「外人さん、俺達はお国の問題なんて、知ったことじゃねぇ。国のご加護とかで、いい気になって、胡座かいてのさばっていられるなんて思うなよ…!」
「そんなに混血(ハーフ)が悪いのか…!」
ジョーは薄々感じていた。
自身が混血でいることが、グループの怒りを増長させている。
精一杯の凄みを利かせて、ジョーは連中に言い返した。
「俺には関係ない…。ハーフで生まれたのは、俺のせいじゃない…。」
「お前のせいだろうが。この外人崩れ野郎!」
不良達は、ジョーにとびかかった。
グループは6人。
たとえ、追い込まれても、ジョーは勝算をつけていた。
今までの経験が、ジョーに余裕を与えていた。
相手はナイフを所持している。
それでも、ジョーは怯まなかった。
冷静な見極めで、次々と襲ってくる輩の攻撃をかわすと、ジョーは即座に反撃した。
ナイフの切っ先をすり抜けると、相手の懐に飛び込んで、腹や顔面に一撃をくらわす。
ツボに入ると、たったそれだけで、相手は倒れて二度と起き上がれない。
ボクシングでKOされるような状態だ。
軽く三人をのしたジョーは、倒した相手が握っていたナイフを奪い取った。
そのナイフをちらつかせると、残りの連中に突進した。
逆上した連中と、ジョーはぎりぎりの攻防を繰り返した。
刺すか、刺されるか。
ジョーは前後に挟まれながらも、隙を見せず、逆に、相手の隙をついて突きかかった。
軽症を負わせ、ジョーは相手を怯ませるつもりだった。
わずかでも、上だと自覚させたら、相手はスゴスゴと引き下がる。
ケンカの鉄則を、ジョーはすでにわきまえている。
しかし、突きかかった相手が、ジョーの方に倒れてきた。
相手は砂利に足をとられて前に転倒した。
が、その先に、ジョーが握ったナイフの切っ先が向いていた。
倒れた不良は、ジョーのナイフで胸を突き刺した。
他の連中も息を飲んだ。
「バカな…。」
ジョーは言葉が出なかった。
右手に刺した衝撃が伝わった。
重い比重が、右腕にズシリとかかる。
浅くない刺され方だ。
他の不良連中は、怯えてちりじりに走り去った。
相手を抱きかかえたジョーは何度も叫んだ。
しかし、相手は目をさまさなかった。
それからほどなくして、パトカーが現場に駆けつけてきた。
ジョーは、咄嗟にその場から逃げ出した。
しかし、すぐに警官に捕まった。
血まみれのジョーの腕に、手錠がかけられる。
冷たく重い糧をまとわされた屈辱。
ジョーは審判を受けた。