もどる

 

2001年の春に入園した子供たち

 

はじめに

2001の冬、オホーツク海は例年になく流氷が発達したためここ広尾沖にも流氷が出現しました。
過去の例からも 真冬にオホーツク海の流氷の勢力が強かったり春先まで流氷が居座ったりすると、その年の春はなぜか、アザラシの新生児のストランディング個体の保護収容が多いのです。
このへんの予想は、今年、掲示板? でもお話ししましたね。

さて、2001年6月1日現在、当館におけるストランディング個体の保護収容は、ゴマフアザラシが6個体、ゼニガタアザラシ1個体の合わせて7個体となっています。さらにこの後も保護されてくる可能性があり収容頭数が少し増えるかもしれません。

今年の最初の保護収容は4月30日にありましたが、これはゴールデンウィークの始まりと同時期に保護が始まるいつもの年とほぼ同じでした。このことから、4月初旬の早い段階での保護収容個体がなかったことで前述の予想ははずれたものと思っていたのですが、その後ぞくぞくとやって来ました。結果的には保護収容された個体の頭数はいつもの年よりも多くなり、予想が的中した結果になってしまいました。
過去5年間の保護収容個体数の一年あたりの平均は 3.2個体ですから、今年の7個体という数はやはり多いものですね。
ただひとつだけ予想に反してクラカケアザラシのパップの保護は一例もありませんでした。そういえば、最近は大人のクラカケの保護もめっきり少なくなりました。地球環境の変化で生息場所が替わったり、全体の生息数そのものが減少したりしているのでしょうか? 少し気になっています。

という訳で、この春、衰弱した7頭のアザラシが当保育園にやって来ました。
リリース予定の12月を迎えるまで、みんな元気で、逞しく育ってほしいと願っています。
今年もアザラシに振り回される毎日をおくっています。

館長  

  2001年 アザラシ保育園 入園者名簿 (ここから進んでください)

 血液採取の様子

  追記 ; 6月8日ゴマフアザラシのトットちゃんが他界しました。
     収容前に小石を呑んでいたたことが死につながりました。
     助けることができずとても残念です。

 

 

 

 

 

このページは2005年11月3日に閉館してしまいました北海道の「広尾海洋水族科学館」のサイトの一部を了承を得て保存し公開しているものです。

「あざらしみてきたよ!」 http://www.ne.jp/asahi/kanda/azarashi/