宿場町「大内宿」と「那須高原」へ 2005.6.26〜6.27

最近、テレビの旅行番組で「大内宿」をよく見かけます。
池波正太郎ファンな私たちは「宿場町」という言葉に
江戸時代を感じて旅に出ました。
下調べもせずにドライブマップを片手に気軽に。
1日目・・・6月26日・・・
大内宿

道すがら
「こんな山奥に観光地があるのだろうか?」
と不安になるほどの山道をやってきました、大内宿。
福島県の奥会津と呼ばれるところです。
カーナビがなければたどり着けなかったでしょぉ・・・
大きな駐車場がすぐ近くにあるので便利です。
駐車代300円。
大内宿
大内宿の街道

江戸時代にタイムスリップしてしまったかのような町並みは
じつは江戸時代からそのまま残っているものではありません。
江戸時代、物資輸送の中継地として栄えた大内宿は、
明治時代の馬車の普及、戦後の時代の流れとともに姿を変えていきました。
「問屋本陣」にある昭和のころの資料写真には
トタン屋根の家が随分あります。

街道を流れる小川には野菜やラムネが冷してあり
あちこちに「ご自由にお飲みください」と健康茶が置いてあります。
ほのぼのした景色と田舎に帰ってきちゃったような温かさに
気持ちがのんび〜りしてきます。
暑い日だったので、冷たいお茶はとーても有難かったです。

大内宿、想像以上に小さな宿場町で
いそいそと歩くとすぐに見終わってしまいます。
ゆっくりお店を覗いたり買い食いして楽しむのが正しいようです。
私たちは五平餅のような「じんごろう」というお餅と
鮎の塩焼き、トチ餅、お蕎麦などなど、頂きました・・・
食べすぎ?
名物「しんごろう」
じゅうねん味噌という甘味噌をまぶしてあります

芦の牧温泉 芦の牧プリンスホテル

実は、どこに泊まるか何も考えずに家を出てきました。
「なんとかなるさ〜♪」と思っていたんですー
でも!旅疲れしてるときに宿が見つからないのは非常に辛い。
もう2度とぶらりと旅に出るのはやめるべし、私。
芦ノ牧プリンスホテルとR1
大浴場

飛び込みで宿泊させてもらいました。
芦ノ牧プリンスホテル。
しかも「1人8000円でお願いします」と無理なお願いも聞いてもらいました。
夕飯はなぜかエビばかり出てきましたが
(逆に高くつきそうな気がするけれど・・・)美味しかったです。
食事中、上機嫌の宿のご主人がにごり酒を片手にやってきて
勧めてくれました。
アルコールがダメな私たちは「味見程度に・・・」と頂きました。
それがまた甘〜くて美味しかったので
オットなんてお猪口に2杯も飲んじゃった・・・
ら、その後、全身真っ赤になり、次は青紫色にり、
いびきをかいて眠ってしまいました。
死ぬんじゃないか?とちょっとハラハラしました・・・
もう二度とオットに酒は飲ますまい。

ホテルの部屋からの眺め
芦ノ牧温泉
2日目・・・6月27日・・・
またまた大内宿

昨夜、ホテルの部屋でガイドブックを眺めていたら
大内宿の名物を食べていないことに気づいてしまいました。
これを食べずに大内宿を語るなかれ〜という感じの名物「高遠そば」です。
なので、またも大内宿にやってきたのでした。
(だからぶらり旅はいかん・・・反省)

大内宿 三澤屋さん。
店内はふすまや窓を開け放してあり、風がそよそよと抜けていました。
窓の外にはそぞろ歩きしている人たちの姿が見えます。
火鉢つきのテーブルや、太い柱や調度品がとてもいい感じです。

さて、高遠そばが運ばれてきました。
大きな漆のおわんに、しっかり冷やしたダシ汁とコシのあるお蕎麦、その上に大根おろしと鰹節と・・・ネギ?。
なんと高遠そばには長ネギが丸々1本入っています。
このネギを箸替わりにして、お蕎麦を食べるのが特徴なんですって。
そういやお箸がありません。
ネギは根元が少し曲がっているので、そこに引っ掛けると食べやすく
うっかり初めにネギを齧りすぎると、引っかかりがなくなり大変です。
でもこのネギも新鮮で薬味として頂けます。

もう1つの名物という「岩魚バーガー」をテイクアウトしました。
三澤屋のすぐ横にあるベーカリーにあります。
味はシャキシャキの野菜と白身魚のバーガーという感じの味で
美味しく安心して食べられます。

高遠そば
岩魚バーガー
那須塩原

那須高原をドライブしながら川崎へ帰ります。

南ヶ丘牧場
那須高原にある観光牧場です。
観光牧場が大好きな私は、目ざとく道路の建て看板を発見しました。
こちらは入場料も駐車場代もいらないので、お得です。
小さな牧場ですが、ジンギスカンやソフトクリームなど
牧場ならではの味覚が味わえ
動物とのふれあいコーナーもあります。

動物のえさ100円を買い、柵に近づくとヤギたちがやってきました。
「おぉよしよし、今やるからな」と
おんじ気分で柵の中に入ります。

えさくれ〜


あっという間に囲まれました・・・不覚!
このあとヤギたちは私によじ登りえさを略奪。
これのどこが「ふれあい」なのでしょーか。
た〜す〜け〜て〜

糞まみれになった私は一目散に柵の外へ・・・
すぐに牧場のトイレで服を着替えました。(昨日着てたやつ)
悲しい思ひ出。

意気消沈した私を乗せて、車はさらに那須高原の奥へと進みます。
すると目の前に荒涼とした景色が・・・県指定文化財の「殺生石」です。
かの松尾芭蕉もここを訪れていて「奥の細道」には
「石の毒気いまだ滅びず、蝶蜘蛛のたぐひ真砂の色の見えぬ程にかさなり死す。」
と書かれているのだそうです。

殺生岩にはこんな物語があります。
平安時代、帝を惑わす女性に化けていた九尾の狐が
正体を見破られ、ここで退治されました。
「殺生岩」に姿を変えた狐は、毒気を出し
近づく人や家畜を殺すほどだったのだそうです。
どうりで、ここは硫黄の強い匂いが・・・これが狐の毒気?
緑豊かな那須の中で、ここだけ草木がなく灰色の世界。
少し伝説を信じたくなりました。

殺生石
毒気を吐く岩々
鹿の湯

殺生岩からすぐ近く、立ち寄り湯を発見しました。
鹿の湯です。
お会計(300円)をして左に進むと、渡り廊下があり、その先が男女のお風呂に分かれています。
廊下の下に流れる湯川は、温泉で白濁しています。
鹿の湯 入り口
湯川

女湯に入ると、湯治場という風情たっぷりの木造の建物。
硫黄のいい香りがします。
湯音の違う大小の湯船がいくつかあり
1番熱いお湯に、平然と入る年配の女性もいましたが
私は手を入れただけで「あちちっ」と耐えられず
人気のない一番奥の広いお風呂にのびのびと入りました。
鹿の湯のお湯は、成分がとても濃く感じられて
大地のパワーをど〜んと貰えるような力強さがありした。
女湯 外観
お風呂

帰り道、安愚楽黒毛和牛が食べられるお店「あ・かうはーど」で夕食。
夫と2人でステーキを頂きました。
ちょっと贅沢な値段で、メニューをみてから2人で愕然としたものの
さすがに美味しかったので満足でした。

あ・かうはーど
ステーキ♪

旅行後記

なんの計画も立てずに「ぶらりと大内宿を目指す」という
めずらしいことをしたら、思いがけず盛りだくさんの2日間でした。
でも、ぶらり…と行く旅には意外性があるものの無駄も多い、
ということも学んだのでした。
やはり私たちは計画を立てて旅行するほうが性に合ってるみたい。
それはそうと、今回「行ってよかったなぁ」と思うのは
大内宿の高遠そばと、鹿の湯。
この2つはまた行きたいなぁ。

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