佐原の大祭

小江戸とも称される佐原は、古くは利根川水系の水運の中継地として賑わっていた水郷の町とあるね。町の中ほどを流れる小野川沿いには古い建物が残り情緒ある風景を 醸し出していてロケ地として使われることもあるそうな。ここの祭りは往時の町の勢いを示すかのように夏と秋の二回、小野川を挟んで本宿の八坂神社、新井宿の諏訪神社の祭礼 として開催されてきており「江戸優り」と言う言葉もあるくらいだそうだ。特に佐原ばやしとともに小野川沿いを曳き廻される山車は古い屋並みとマッチして、誰もがカメラを かまえたくなるね。似たような祭りは近くでは潮来と成田の祇園会があるが、成田は山車の形が異なるね。「三大祭りばやし」に数えられる「佐原ばやし」は時に哀愁を帯びた メロディーを奏、山車の動きに合わせテンポを変えてと演奏される。 曳き廻しの随所では軽快なリズムとともに引手が踊る手踊りも、いろいろと踊り分けされて、見ていて楽しいね。日没後提灯に灯が入れられた山車が曳き廻されるのもまた違った 趣があっていいね。また、佐原は伊能忠敬がかつて暮らした町でもありその建物が小野川沿いにのこされているね。

山車に乗る人形は大きいぞ、高さは4~5メートルもあるそうな、多くは歴史上の人物から取られているが、夏祭りには麦わらで作られた「鯉」稲わら製の「鷹」の「作り物」が目をひくね。 かつては二大穀物が作られていたであろう豊かな農村風景が目にうかぶようだね。

曳き廻しの合間に引手による手踊りが曲とともに変わっていくのも面白いし、いかにも楽しんでいるその表情もいいなぁ。

山車の製作年代は古いもので江戸後期まで遡るそうな、山車に派手な装飾はないが彫刻が見どころになっているそうな。山車に舵はなく方向をかえる時は後ろに突き出した棒を 使って地響きとともに力づくでずらすことになる。この最たるものが前輪の片方を軸に360度回し続ける「のの字廻し」だ。

曲曳きとよばれる技には、「のの字廻し」、「小判廻し」、「そろばん曳き」があるそうな。

 
のの字廻しだ廻せ廻せ
わが身を削って跡を残す、健気
みよ、これぞ「のの字廻し」の結果だ