今回は「岬めぐり」とまいりましょうカァ~。そもそも岬とは、海などに突き出た地形を言う、この「など」は湖などを指し崎、埼、鼻とも表すとあるね、またその地形から船舶の 航行安全のため灯台が設置されている所が多い。そもそも岬と半島の違いはと言うと、半島とはラテン語の和訳で三方位が水に面した地形を言い、小さいものは岬と呼ぶとある。なるほど、 能書きはこれくらいにして、そろそろ出かけるとしますカァ~。探し求める岬はどこカァ~、果たして見つけることが出来るのカァ~、高田みづえの唄声を聞きながらまいりましょうカァ~。
北海道でも、本土でもない日本の「最北端」、岬を廻るように海岸線に沿って走るバスもあるね、こりゃあ、いきなりきたかなって感じもするが、いかんせん岬付近まで住宅が続いていては、 「最果て感」は薄いしイメージに合わないかな。ここは実際に岬の先端波打ち際に立つことができる。最北端のモニュメントも立派、間宮林蔵の銅像も樺太を向いているね。シーズン中はかなりにぎわう、 人は「端っこ」で何を満たそうとするのか。
宗谷岬を歌った「歌碑」、丘陵の先端付近は整備された公園になっており、旧海軍の望楼台や最北端の灯台、エゾシカやその他いろいろなモニュメントがあるなと思ったら、シカは本物だった。
いかにも北海道らしい響のする名称、稚内にも似た地名があるね、漢字とカタカナで分けているみたい。こちらは本土の「最東端」ということだが、岬のすぐ近くまで土産物屋、北方資料館等が立ち並んでいてこちらも「最果て感」はないな。 またこの地方は春先から初夏にかけて霧が立ち込める日が 続くことがあると地元の人が話していた。霧に霞んでは岬の全貌は確認できないな。
ここの岬は日高山脈が太平洋に沈み込みながら続くその一部だそうな、沖合に続く岩礁帯を見るにつけ感心することしきり。またここは、一年を通して風が強く「風の館」なる施設もあるね。例によって「歌碑」もある、何もないわけではなく 灯台もある、風の館もある、土産物屋もある、昆布も取れる、バスもやってくる。
岬の先の岩礁帯は沖合2キロにも及ぶそうな、船は容易にはこの岬には近づけないということで、ゴマフアザラシの生息地になっているそうな、運が良ければクジラもみられるそうな。
これはまた、たいそうな、いや壮大な名前をつけられたねぇ。100メートルを超える断崖が10キロ以上も続く地形は岬って言うにはちょっと「突き出た感」にかける気もするが。 付近は散策路も整備され、展望台からは右に噴火湾、左に太平洋の雄大な景色を楽しめる。周辺には浸食されてできた岩壁を見ることができるビュースポットが数か所あるね。
断崖絶壁の様子が見て取れるな。展望台にはなぜか鐘がある。ここの灯台はしっかりガードされていて近づけない、開放的になる灯台が多い中ちょっと残念。カメラアングルが限られるから、灯台の写真はどれも似てくるね。
ここが龍飛岬北のはずれだ~、と歌いたくなるかは別として、津軽半島の最先端、対岸に見えるのは北海道、海底トンネル開通と相まってかなり観光地化されている。ここはなんといっても 階段国道339号で有名。そもそも国道とは車のためのものではなく人様のものと主張している存在、国道だけあってよく整備されているね。時たま石川さゆりの津軽海峡冬景色の 歌声も聞こえてくる。うっう~ん、なんか「ジィ~ン」とくるなぁ。
日本海と太平洋を繋ぐ津軽海峡、はたして、ここは「入り口」になるのか「出口」か、尻屋崎を入り口とするなら、さしずめ、こちらは出口か。
下北半島の北東端、津軽海峡と太平洋を望む。ここは寒立馬の生息地で辺りは保護区域になっているね。周りは平坦な地形で牧草地になっているのか、太平洋、津軽海峡を広く見渡せ 風もなく気分もハレバレ。と、大きな鼾が聞こえてくるではないか、目の前にはまだ昼前だと言うのに、のんびりと石を枕にお昼寝か、お~い起きろ~寒立馬、あまりにも気持ち良さそう なので、ここは別の方で、そう、これがまさに寒立馬にふさわしい立ち姿だな。
ここにある灯台はなんか牧場の中に立ってるって感じ、白く「すくっと」立つ姿が美しい。レンガ造りでは日本一の高さを誇り、なんと33メートル、当然Aランク保存灯台だ。なるほど。
男鹿半島の先端、広い草地が遮るもののない日本海を見渡すことができて気持ちいい。だだっ広いと言う表現がぴったりするな、ここが岬だといわれても ピントこないかも。そんな眺めの中に灯台は白と言う概念をあざ笑うかのように白黒縞模様の灯台が目に飛び込んできた。クサッパラに設置されている北緯40度線の モニュメントが楽しい。
岬全体が灯台の敷地で占められているかと思えるほど狭く小さいな、灯台までは50メートルほど登ることになる。昭和13年の地震で灯台が破壊され、平成の震災では法面が崩され そのあとが絆創膏を張ったようで痛々しい、災害にあいながらも生き残ってきた歴史がうかがえるね。映画「喜びも悲しみも幾年月」制作のきっかけを作った人のゆかりの地であり、星野、船村 コンビの「みだれ髪」誕生ゆかりの地でもあり人気があるそうな。美空ひばりの歌声も聞こえてきてここは「みだれ髪の」イメージのほうが強いかな。
この灯台はコンクリートに作り変えられる前のレンガ造りでは日本一の高さの時もあったそうな。灯台のキャトウォークから見下ろすと海面がもろに目にとびこんできて、手すりには近づけないほど 半端ない高度感があるなぁ。
千葉県は銚子半島の先端、ってことは房総半島の銚子半島ってこと、と言われてもなんかピントこないな。岬の先端には地質学的には珍しい白亜紀の地層が露出している場所がある。 周辺は遊歩道などよく整備されていて観光施設も多い。また、犬吠埼は日本の平野部では一番最初に初日の出が拝める場所だそうな。ここに立つ灯台は施設全体も白に統一され、 灯台前には白いポストまである。灯台との対比を狙ったようだね。ここは、なんか白との相性がいいみたいだね。
灯台の前には立派な商業施設もあってなかなか賑やか。白亜紀の地層には看板はあるけど、柵があるので近づけない。ここの灯台は歴史的文化財として重要であると評価されている、ここへ来たら灯台見学は外せないね。
房総半島の最南端の岬とある。平坦な地形で国道から歩いていくと公園の中を散策している感じ。岬の先端は波に削られた大きな岩礁が広がり、 隆起かそれとも海の後退か、を思わせるほどで地球の壮大な営みを感じるね。歩きやすい地形だけに、入り口の商業施設も含め全体に活気が感じられないのは残念かな、 岩礁の上にしゃれたベンチがあるがさすがにサビが痛々しい。
ここの灯台は歴史的には観音埼に次いで二番目に古いと言うことだが共に倒壊を経て建て替えられているため、Aランクには指定されていない。
この岬は他とはちょっと様子が違うね。岬といえば波に削られた「ガケ」がつきものだが、ここは波に盛られた「サシ」だね。その形は見事に東京湾の横っ腹を突き刺している槍の穂先だね。 いやむしろ、観音崎と共に湾を防衛している形かな。この岬はよく整備されていて、車で先端まで行けるし松林が広がり公園や展望施設も作られているね。
三浦半島の中ほど東京湾に富津ほどではないが、突き出てるね、対岸の富津岬との間の航路が狭まる所。ここは湾防衛にとって重要な場所だと言うことは誰の目にも明らか、 戦後まで軍事施設が設置されていたのもうなずける、今は県立公園としてよく整備されているね。地名の由来とされた岩窟があり、狭い海域には、なんとも雑多な船が ひしめきあっていることか。 歴史に出てくる 浦賀は、裏側。
かつての軍事施設のレンガ塀も、草木に覆われ、廃墟となって静かに佇む。狭い航路を航行する軍艦もよく見える。ここには江戸条約で決められた日本最初の洋式灯台が設置された。本来なら当然Aランク保存灯台に指定されていいはずなのに、
三代目じゃだめか。
伊豆半島の先端、近年ジオパークができて、駐車場と建物が新たに整備されたね。その建物の横の平坦な道を歩いて行くと道は緩やかに下って 岬の先端にでる。その手前には岩に張り付いたように石室神社の社がある。ここは沖合を千石船が往来していた時代から重要な位置、ちょっとズングリした形の灯台がに立っている。
静岡県の諸島部を除く最南端部に当たるそうな、太平洋に突き出しているね。遠州灘を通る船舶にはやはり重要な岬だな。駿河湾を挟んで伊豆半島には石廊崎がある。 付近には「アカウミガメ」の産卵地があるそうな。海岸線に沿って県道はあるが岬をめぐるようなバスの便はないみたいだな。
御前崎と言えば「灯台」とくるね、灯台はかつてあった敷地を囲む塀も取り払われ開放的になり、付近一帯も遊歩道が整備されていてかなり観光の目玉となったようだ、これからの灯台の 生き残る姿を表しているようだね。
渥美半島の先端、伊勢、三河湾に出入りする船舶には重要な場所。また歌曲「椰子の実」は付近の浜に流れ着いた椰子の実に着想してつくられたそうな。椰子の実一つに「いろいろ」と思いを 広げられるのはやはり凡人にはできないな、近くには恋路ヶ浜と名付けられた浜もある。ここは渡り鳥の飛行経由地らしく駐車場にはカメラを構えた人が大勢待機していたね。
灯台は岬をめぐる遊歩道脇の波打ち際に建っている。こりゃあ、もろに波をかぶるなぁ。ん、先端の風見鶏には、まるで実測でもしてるかのように風見鳥が。
志摩半島の東端、遠州灘に面している。岬の付け根にある波切漁港が風景の一つのアクセントになっているね。灯台までの狭い坂道には土産物屋が軒を連ねている 、さすがに往時の勢いはなく、かつては賑わった時期もあったのかと思うと一抹のさみしさすら感じてしまうな。
ここは島だな。串本の特徴ある地形は面白い。地名の潮岬はかなり広い区域を指し「本州最南端」の案内板がある熊野灘に突き出た所は「クレ崎」とよばれている。 ここは灯台と比べると人気はないみたいで案内板も木製で文字が消えかかっているのはちょっと寂しい。周辺は望楼の芝と呼ばれる広場やキャンプ場が整備されている。また、 このあたりの地形の生い立ちを説明しているジオパークはかなり見ごたえがあるね。灯台のそばには潮御崎神社や「鯨山見」跡がある。
潮岬は気象通報の観測地点でもあり、よく耳にするね。ここの灯台は初の洋式木造で作られ、石造りに変わった歴史的灯台で、Aランクだ。
ここは岬と言うよりは「でっぱり」だな。バス停がある所、呼鳥門のある所、灯台のある所、あたり一帯って感じで油断しているとおもわず通過してしまうね。 バスの便はあるが如何せん海岸線沿いを走っているって感じで「めぐる」って感じはしないな。越前海岸は変化に富んでいて面白い、ゆっくり見てみるのもいいね。また、付近は越前水仙でも有名な所。
丹後半島の北西端にちょこっと突き出た感じ、半島を廻るように走る道からは一キロ程それた先に駐車場がある。岬の展望台までは20分ほどの山登りが必要、展望台 とはいえ周りを木々に囲まれていて360度の眺望は望めない。灯台のあるところからは前方に広がる雄大な日本海を見ることができる。当然といえば当然だが。ちなみに名前の由来は「柱状節理」からきているって書いてあるな、 岬の形成状態からきているのも面白いな。
中腹にあるここの灯台は形が禄剛崎や美保之関にある灯台と似ているね。しかも国内に五つある一等灯台の一つだそうな。
日本一細長いその名も佐田岬半島、ここは四国の最西端、鹿児島にも似たような地名があるがこちらは「さだ」、あちらは「さた」、 県道を逸れると駐車場まで狭い道が続く、岬へはここから山道を20分程歩くことになるね。先端に灯台は立つがその手前を右に進むと小さな御籠島がありここには 四国最西端を示すモニュメントが設置されている。ここから見る岬の姿が実に「みさき」と言った感じ。
陸続きになっている御籠島には岩を繰り抜いた中に旧日本軍の砲台跡がのこされている。対岸は豊後水道を挟んで大分だ。
四国で岬と言えばここと室戸岬がまず思いつくね。場所はかなりの高台で足摺半島の先端ということだが、どこが半島とちょっと思ってしまうが地図を拡大 してみると、なるほど半島だな。ここには四国霊場38番札所金剛福寺がある。一帯はヤブツバキの自生地でここからの夕日には定評があるらしい。ここの灯台は ちょっと珍しい形をしていてロケットのようだと言う人もいるそうな
室戸半島の先端、周辺は国定公園に指定され海岸線に沿って、奇岩や亜熱帯植物を観察出来る遊歩道が整備されている。また、弘法大師にまつわる「みくろ堂」など歴史的遺跡もある。後ろの丘を30分程登ると四国札所 最御崎寺がある。これはちょっと読めないな、「ほつみさきじ」と読むらしい、ここで珍らしい「やっこそう」を見ることができた。 岬をめぐるように遍路道にもなっている国道が走っており、バスの便もあるらしい、かなり探し求めるイメージに近いかな。
烏帽子岩にアコウの木、寺のある丘に設置された灯台はちょと独特、鉄製でなんか置物のランプを大きくしたよう。見晴らし台のすぐ目の前にあり、真近で観察できるのは貴重なこと。
島根半島の西端に位置していて、ここの海岸は沈降、隆起の痕跡が見られるそうな。なお、みさきの字には「碕」が使われているね。出雲大社を詣でたらここにも寄ろう、ここには高さ日本一の灯台があり、見学もできる。周辺の松林を散策するもよし、眼前の大海原を眺め時を過ごすのもよい。 また、ここへ来る途中には日御碕神社もある、この神社は道路から見下ろすと、森の緑の中に佇む朱色の社殿の姿がとりわけ趣があっていいなぁ。
石を積み上げて日本一の高さを造るとは、43メートル、登ってみると日本海を広く見渡せて気持ちがいい、この日は風が強かった。
ここの岬はかなり標高が高く海抜255M、東に日向灘、西に志布志湾を望むところにある。ここには高鍋藩秋月家が飼育していた軍馬をルーツとする 天然記念物の御崎馬が生息している。軍馬といえば時代劇には勇壮な騎馬隊が登場するが、よくよく考えてみると、ううーんイメージが。岬に馬とくれば 尻屋崎を思い出すが、どちらも日本固有の馬、こちらのほうが広く起伏にとんだ地形にほぼ野生の状態で保護されているそうな。
大隅半島の先端、でこちらは「本土最南端」とある、残るは「日本最南端」か。周辺は遊歩道も整備されていて、最南端と言うことで観光地としての目玉にはなるかな、 灯台を望む展望台へは駐車場からトンネルを抜けて20分程歩くことになる。展望台のそばには、かつて灯台の保守のために使われた石造りの建物が廃墟となり、たぶん、あえて残されているのだと思う。
ここの灯台は岬の先にある島に設置されているので遠くから、小さくでしか見ることができないのはちょと残念。