もしもし 新しい介護保険制度さん!
介護保険制度にはナゾがいっぱい!
利用者本意の自立支援から制度本意の自立し得んへ?
|
|
介護保険がかわりました 2006年4月、介護保険法の大きな改正がありました。この改正は2000年の介護保険施行時以上の大きな混乱を招いています。今回の改正は軽介護者の『機能の維持・改善』をはかるための『介護予防』を重視したシステムとなっています。これは素晴らしい構想だと思いますが、実際には軽介護者といわれる方のうちどれくらいの方が意欲的に介護予防サービスを受けて機能改善を図りたいと思っているでしょうか。そういう健康的で前向きな高齢者も多いかも知れません。しかし、実際にはかなり改善困難、見込みの少ない方まで『軽介護者』と位置付けられ、制限されたサービスの中で不自由を強いられているのが現実です。 介護支援制度の改正による介護報酬の見直しも行われました。標準担当数が35件、介護予防プラン年数が8件、それを超えた場合は逓減性にされ、プランによる報酬増は見込めなくなりました。 これは誰のための制度?と思わざるを得ません。今回の改正で利益を被ったのは誰?利用者にとっても、事業者にとっても理不尽ないじめの構造となっています。 整理していただきたいのは、制度の未熟さ故に国が負ってしまった大きな赤字と、この制度を食い物にして利益を追求している野蛮で狡猾で下品で無知な事業者の不正と、誠意をもって日々地道に努力している現実で尚も起る問題とは別々の問題だということです。そういう認識はあるのでしょうか?
|
|
|
介護保険料 まず、介護保険料が全国平均で24%UPし4,090円(基準月額)になりました。約800円の増です。介護保険料は全国統一ではありません。市町村によって違います。その差がどれくらいあるかというと、一番安いところは岐阜県七宗町の2,200円、一番高いところは沖縄県与那国町で6,100円です。同じ介護サービスを使うのにこんなに大きな差が生じています。 高齢化率が高く、低所得のかたが多いと、その方は保険料を減額されているわけです。そして、福祉施設やサービスの利用者が多いわけですから当然平均的所得者以上の方の保険料は高くなるわけです。 名古屋市では4割UPで4,398円(基準月額)になりました。これも給付の伸びと認定者数の増加が大きな要因になっています。 このままでは介護保険料がどんどん上がってしまいます。そこで介護保険を出きるだけ使わないようにして、介護保険料の値上げを押えようと考えたのが今回の改正です。 けれども、厚労省もそれを全面に出してしまったら自分の非を認めることになってしまう。平成12年のスタート時に言われた見込みの甘さ、制度の未熟さ、見切り発進を認めたことになってしまう。それで、恩着せがましい『介護予防』なんて言葉で従来の制度をかき混ぜて問題の矛先を保険者や現場に仕向けているように思えてならないのです。
|
|
|
改正の失敗 改正後の実態調査でも8割の利用者が『不満』と答えています。これは突然のように言い出された給付の制限からくるもので、今まで利用できていたサービスが受けられなくなったり、同居家族がいるという理由だけで一律に生活援助をとめられたりという利用者無視の改正の現れです。 まず、これだけ大きな改正にも係わらず、事前の説明がまったくありませんでした。利用者だけではなく、サービス事業者に対しても3月末ギリギリまで詳細は明らかにされず、結局は誰もが様子を伺いながらの見切り発車となりました。
|
|
|
訪問介護の制限 1、生活援助の時間が1.5時間までとなりました。制度では1時間未満と1時間以上の2種類です。しかし、1時間以上の援助は1.5時間の金額で定額です。つまり、どれだけやっても1.5時間分のお金にしかならないわけです。そうなれば、いくらアセスメントをして適正なプランを立てたって2時間、3時間のサービスに入ってくれる訪問介護事業者はありません。 国はズルいから「1.5時間以上はいけないとは言っていません」と言います。あくまでも「適切なアセスメントから導かれたプランにのっとって、適切な時間の設定をしなさい」と言います。ですが、現実には適切なアセスメントから導かれたプランは実行不可能な現実です。 そして、実際には一人暮らしのかたへのサービスでは、掃除、洗濯、買い物、食事の準備が一体としてあるわけですから、1.5時間では到底終わりません。すると、どうなるか・・・時間できっぱり終わらせて帰ってしまう。会社の方針でしょうね。しかしこれではあまりに役立たずです。それが出来ない会社はどうするか・・・確かに利用者さんとよく話し合って上手くやってくれているところもあります。しかし、やはり時間数が絶対的に足りないわけですから回数を増やしましょうということになります。そうすると、結局無駄遣いになるんですよね。2時間で週1回でよかったものが1.5時間で週2回に増えるわけです。 2、同居家族の居るかたへの生活援助ができなくなりました。これは大きな問題です。日中働いている息子との同居、他人より遠い同居家族という問題、高齢世帯で同居人だってあちこち故障があり動けないという世帯・・・さまざまです。二世帯住宅も同居とみなす。同じマンションなら上下、左右に隣接していれば同居などというバカらしいことまで言い出すありさま。家族支援という当初の理念はどこにいってしまったのでしょうか? 同居家族がいても独居と変らない生活をしているひと多いという現実。同居家族が居ても独居より孤独な思いをしているかたが多く居るという現実。私たちは判っていますから、無下にサービスは切れません。そんな時はどうするか・・・。私はプランのトリックを使います。ギリギリ苦しいですが、制度の隙間に潜り込む・・・それを私は「ケアマネ生命を賭けて」と思っています。
|