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感想文 ラトレル・スプリューウェル

すぷり

ラトレル・スプリューウェルを追って、そろそろ10年になりそうである。
それは誰かと問うならば、アメリカ プロバスケットボール NBAの選手である。 Golden States Warriors(ゴールデンステートウォーリアーズ)、New York Nicks(ニューヨークニックス)を経て、 現在はMinnesota TimberWolves(ミネソタティンバーウルブス)に所属。彼の移籍とともに、贔屓のチームを変えてきた。

そして、今年はルーキー時代からチームに恵まれない彼が初めて、優勝を狙える位置にいる。 ケビン・ガーネット、サム・キャセルとともに今年は快進撃を続けている。今年こそ、彼のガッツポーズを見ることが できるだろうか?

彼の何がいいって、その野性味あふれる、もうベテランになりつつも衰えないそのひたむきなプレー。 トップスピードで休みなく走り続け、周りを置いてけぼりにする無謀なスピードとタフネス。 ムヤミにしつこいディフェンスと、時にわざわざ無理な姿勢からシュートを放つ、その空中でのバランス感覚。 彼のその真摯な勝利に対する欲求と、ゴールに対する真っ直ぐさは、まさに獲物を狙う獣のよう。

容貌もまた、ここ数年はずっとプレデターの如き。ただでさえ悪役顔なのに、髪型がドレッド(?)で、束ねた後ろ髪を バッサバッサと。

彼は、コーチの首を絞めて一年間の出場停止のちチームをクビになったり、 この前はヨットの上で人のクビをまた絞めて、出場停止になっている。 まったくいつまで経っても行動が不器用だけど、コービー・ブライアントの暴力事件とは違って、どこかいとおしい。 それもやはり、彼の、出来が悪いけど実は才能のある、息子を見るような所にあるのだろう。

ちなみに、彼の代理人はヤンキースの松井と同じ代理人である。クビを絞めても上手く収めた有能な代理人を松井は選んだらしい。

スプリューウェルより優れたスターは実は他にたくさんいる。でも、今年は是非ウルブスを観て欲しい。 スプリューウェルは勝利に恵まれた人間ではないので、ファイナルまで勝ち進むことができるか、 それはとても怪しい。 けれども、サム・キャセルと共にやたらと顔の悪い二人が、スーパースターのケビン・ガーネットと 戦う姿はきっと、心の中に何か粘着質で生暖かいものを残してくれるものと思う。

04.04.04

NBAのプレーオフは確か毎年5月か6月くらいに行われる。プレーオフの緊迫感はシーズンと全く違う。 観るのであれば、衛星放送で生放送で観るのが素晴らしい。アメリカのショーマンシップは確かに超一級である。


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