あなたは友人と電車に乗っていました。すると女の子がなんと、大男にからまれています。 「おねえちゃんいいケツしてまんな〜」 なんとその男はボブサップです。恐ろしいです。 あなたは、友人に「一緒に戦おう!」と励まし、勇気を持ってボブサップに立ち向かいました。 「おい、その薄汚い手を放しやがれ!」 そしてあなたは、ボブサップの顔面めがけて殴りかかりました。 「ボコ!!」「ドスドスドス。。。。」 一発目は当たりました。でもその後あなたはボブサップにボコボコにやられました。 あなたは、勇気を持って立ち向かったのです。 さて、この行動に対する評価はどんなもんでしょう?こんなもんでしょう。
1.あなたは完全にかなわない相手に勇敢に立ち向かった。あなたはボコボコにやられたけど、
あなたがボコボコにされている間彼女は襲われずに済んだ。あなたが戦わなかったら、
ボブサップは次々と周りの人を襲って大変なことになっていただろう。
しかもあなたは友人を励ました。悪いことはしていない。
1の主張は、 「新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論」 及び、 新しい歴史教科書をつくる会 の主張です。 2.の主張はこれまでの日本の学校とかで教えられてきたことです。とにかく戦争はダメなんだ、と。 3.の主張、これがこの本の視点です。基本的には、ボブサップに立ち向かった時点で 失敗なんですが、もうちょっと考えてやったら?という視点です。 あまり出会ったことがなかった視点でした。 個人のスタンスとしては、1も2も3も正しいと思っています。ものごとは一面的でなく、 多面的な状況、判断、見方がありますから。こーいう見方しか正しくない!っていうのが 一番怖いです。それは、ファシズムです。日本のジャーナリズムです。 過去の日本人がどういう状況に陥り、どういう判断をしてきたのか? それを太平洋戦争という史実を通して考えるよい素材だと思います。 03.02.09 |