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分からなくなってきますよ

「自己責任」なんですが、僕は悪くないと思うのです。 自己責任を3人に問うことについて、大人気ないとか、窮屈な考えだとか批判する人が 結構たくさんいて、実は僕もそう思うのですが、でも自己責任は悪くないと思うのです。

自己責任を問うことができる、ということは政府や政治家が頑張っている証拠だと思うのです。 つまり、人間という生き物は自分が努力すると、他人の努力に対して厳しく思う仕組みになっていて、 他人がどんなに頑張っていることが分かっても、その努力に狭量になるように出来ているのです。 これは自分ほどの悟った人間ですらそうなので、仏やキリストも同じでしょう。 だから、政府や政治家は3人に対して腹が立つのも当然でしょう。

政府や政治家に何かが出来るとは到底思わずに、彼らに何か出来たらラッキーという姿勢で臨むのが 正しい現代の生き方です。よって、小泉さんや自民党に文句を言うのは筋違いです。 肝心なことは、自分が地力で生き抜けるか、であって彼らに期待しても何も出てきません。 彼らが自己責任を問うてきたのですから、それは政府が頑張っている証拠であり、それは喜ばしいことです。

日本の景気が悪くなって滅茶苦茶になってしまったのは、 政治を筆頭株主に、みんながちゃんとやらなくなって頑張らなかったからで、 今は結構頑張っているので、これはいい傾向です。 でも、それには必ず反動は付きもので、それはみんなが頑張ることによってお互いに狭量になる。 これは必ずなります。だから、ルールだとか禁煙だとかISOだとか、どんどんこの世は世知辛くなります、 生き難くなります。この傾向はもうしばらく続くでしょう。でも、これも滅茶苦茶になったものを戻す動きなので 必要悪だと考えます。

自己責任もその世知辛くなっている世の中の一端です。 ボランティアの精神がなんぼ美しかろうが、世間様に背いてイラクに行って、公共の電波であれだけの悪態を付いたのですから、この世知辛い世の中では仕方ありません。なんとまあ美しい理想で行動している彼らを批判する資格は 僕には御座いませんが、僕の払った税金分は返してね、取り敢えず、って思っちゃいます。

ほんとはね、政府もどっしりと構えて自己責任とか言わずにお金も湯水のように投入できればいいのですが、 なんせお金も余裕もないですからね。命より重い大義はない、と言いますが、命より重い大義とは命のことです。 ボランティアの人の命より、イラクの人の命の方が重いです。ボランティアの人にとっても本望でしょう、 自分が犠牲になってイラクの子どもが助かるのであれば。

自己責任を批判するのは簡単ですが、今の時流では自己責任が落としどころかと思います。 これを批判するともう何がなんだか分からなくなってきますよ。 まず、政治家も金持ちもビンボー人も自己責任して、自殺率がさらにもうちょっと上がったら、 ゆとりある世の中への変換を考え始めればいいのではないのでしょうか?自殺率はもう十分に高いですけど、 ボランティアとか平和とか環境とかに隠れて悪いことをしている人もまだたくさんいますから、 変換の時期としては、希望は1年先ですけど、実際もう2年くらい先なのかなあ、というところが僕の読みです。

まずは自己責任、でそのあとにゆとり。ただ、このまま右翼化していくのは怖いことです。 今の状況を見ていると日本が戦争を始めるのも、戦争を知らない子どもたちが思っている以上に難しくないこと なのかもしれませんね。

04.05.05


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