愛する君に棲みついた異邦人に就いて―西村珈琲店
今日もここで君のことを待っています。 君を待つ間に、カフェーにある梶井 基次郎さんの 檸檬を読んでしまいました。 レモンというどこかおしゃれなクダモノは、やはり檸檬という独特の異物感を持った果物だったのですね。 思った通りです。君も最近好きみたいですね。
名古屋・伏見の名古屋観光ホテル裏にある西村珈琲店を初めておとずれたのは、
君と出逢ってから何年目のことだったでしょうか?
「ごめ〜ん」 人一倍、人を傷つけることを恐れる君ですが、 「遅刻するってことは、他人の時間を否応なく奪う残酷なことなんだよ」 という僕の儚い言葉は君の心に全く届かないようです。
君:「ブルーマウンテンひとつとシナモントースト」
自虐癖のある君も今度こそ、自分を大切にすることは、 君に関係する全ての人を大切にすることだ、ということを分かってくれるでしょうか? 文字どおり君は今、自分を大切にすることで、新しい異邦人を幸せにすることが できるのですから。 僕は本当に心配でならないのです。
でもきっと君は今回もなんの自省もなく、なんとかしてしまうのでしょう。 世界でもっとも美しいエイリアンは僕たちに、 さらにドラマチックでロマンチックな毎日を運んできてくれるでしょう。 03.03.29 |