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感想文 WATARIDORI

WATARIDORI、僕も見てきましたよ。

どんな映画か知らない人に教えると、えんえんと渡り鳥を追ったドキュメンタリで、 人間はほとんど出てきません。我こそは叙情的な人間だ、という方は見てください。 バードウォッチングの映画版みたいなもんでしょうか。

僕は最近、映画館で寝ることを恐れなくなったので、冒頭、チョッチだけ、うとうとしてました。 そのあとはちゃんと起きてました。

もうね、『スゴイ』『まじで?』『負けました』の連続です。 叙情的でない僕は『ほんとにCGじゃないの?一体制作費はいかほど?どうやって撮ったの?』 という邪推に次ぐ邪推でもありました。

バードウォッチングというのは、”覗き見趣味”が”自然”という偽善の仮面をかぶっているだけで、 鳥を覗き見するのも女子寮を覗き見するのも、そのイヤラシさは同じだろうと思うのですが、 このWATARIDORIは、なんだろ、女子寮を覗いていたら、もう××が始まっちゃって、△△も 入り乱れて、これはすごいぞ!みたいな。

ずっと鳥を見ていると、不思議なもので。
鳥が食べられてしまったときなどは、まあ可哀相!とかって映画会場からため息がおきる割に、 鳥が魚を面白く食べたときには映画会場から微笑み笑いが起きるみたいな。 愛って不平等だわ!これが魚のドキュメンタリだったら、にっくき鳥野郎!のはずなのにね。

この映画を撮ったのがあの『ニューシネマ・パラダイス』のトトだったのか?!って、 思うと感慨深いものがありますが、そんなことはどーでもいいことで。

次回観たい映画は、『 ロスト・イン・ラ・マンチャ』と 『デブラ・ウィンガーを探して 』です。 どちらもドキュメンタリで、 鴻上尚史さん推薦です。最近いわゆるハリウッド映画での失敗が続いたので、こっちに 走ろうと思ってます。

(追記)WATARIDORI
”必ず戻ってくる”--渡り鳥の物語は「約束」の物語。
というコピーは非常に”ちゃち”です。こんなツマラナイコピーで括られる映画じゃございません。

03.05.24


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