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感想文 「灰とダイアモンド」 1957年/ポーランド

随分昔に見た映画で、一度しか観ていないのであまり内容は覚えていない。 多分ここに書くこともかなり間違っている。 何しろモノクロで画面も暗い。政治運動をする若者の映画。ポーランド映画。かなり寝ていた。

でも、印象に残っているシーンがある。最後主人公の若者は死んでしまう。 自分もあんな死に方をするんだろうな、とずっと思っていた。

刺されたのか撃たれたのか、彼はもがいてもがいて、どこに向かってもがいていたんだろう。 彼の人生にはそれが終わろうとするその瞬間にすがるものなんて。 彼がもがきにもがいて、力尽きたのがゴミの山だった。

なんでよりによって最後の最後に行き着いたのがゴミの山なの?とにかく異常にカッコわるい。 こんなにカッコ悪い死に方は初めてだった。こんなゴミの山に辿り着いた彼の人生は 本当になんの意味もなかったのだろう。

もがいてもがいて辿り着いて、そこがゴミの山でも彼はそこがゴミの山で あることにすら気づかなかったのだろう。

自分もこんな死に方をするんだろうな、と漠然と思った。

03.02.10

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