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「ほんとうでさ」
『あっさり言うな! 国賓待遇が必要かもしれんだろう!』
「まあ、そうしたほうが、無難と言っちゃあ、無難でしょうな。長くつづいたリゥ王族の、初代の補佐をしていた、かの名高き諸葛孔明、でもって、豪胆な虎威将軍趙子龍。
マー王族とは姻戚ではなかったが、多少の付き合いはあったでしょうね。すくなくとも歴史書じゃ、気味が悪いほど仲良しだったと書いてある」
『不敬罪で逮捕するぞ、同志バルエフスキー!』
「はいはい、ちょっとした冗談ですよ」
手をひらひらさせて、どこにいるのかわからない参謀総長をなだめる来哲であるが、そのうしろで趙雲が、それこそ虎のように低くうなった。
「いまの意味はわかったぞ。首をねじ切られたいか、ばる……ばる何とか!」
来哲はあわてて振り返ると、さきほどと同じような愛想わらいを浮かべて見せた。
「すっかりこっちを忘れていたぜ。いや、いまのは失言だった。謝るから勘弁してくれ。
あんたら古代人の腕力なら、ほんとうに素手で首をねじ切れそうだ!」
『いまおまえと話をしているのはわたしだぞ、同志バルエフスキー!
おまえはナジエ姫殿下のお気に入りだから、ある程度のお目こぼしをもらっていることを忘れるな!
アイオーンの乙女のお友だち、とは、過去世にアトラ・ハシースがあらわれたということか!』
「それがご丁寧に、この二人なんでさ」
と、来哲は、親指で、孔明と趙雲をくいっと指さしてみせる。
すると、それがどういう意味であったのか、それまでがなり立てる一方であった参謀総長の声の調子が、あきらかに勢いが落ちて、こわばった。
『待て。確認したい。この二人のスピリチュアル・ランクは?』
「聞いておどろきのランクU(Ultimet)。下手なことをすると、あとでいじめられる可能性がありますぜ」
「ランクUとは、レアだな」
と、ブラックボードのオッペンハイマーも感心したように言った。
『この時期に、なんだってアイオーンの乙女は、そのお二人を現世に召喚したのだ?』
「いきなり『お二人』に変わりましたね。すこし節操がなくないですかい」
『やかましい! わたしの質問に答えろ!』
「じゃ、答えますが、わかりません。あんまり急だったもんで。
やっぱり過去世にも悪魔が入り込んでいて、魂を大量に狩ろうとしていた。
マー王族とリゥ王族の祖先が、それぞれ争そうように仕向けてね。俺はそれを止めようとしたのだが、悪魔の返り討ちにあうところだった。
それをアトラ・ハシースが助けてくれたんです」
『つまり、来世においてのこのお二人が、おまえを助けてくれたというのか?』
「たぶん、こっちの世界じゃなく、外界、いや、こっちが外界なんだったっけか。ともかく、基本世界側のアトラ・ハシースが召喚されたようです。
こっちの世界のアトラ・ハシースは、みんなおっとりしていて、戦闘には向いていないから、乙女たちも場数を踏んでいる兵隊が欲しかったのかもしれない。
つまりはそれほど、過去もいまも、抜き差しならない状況になっている、ってことです。
こっちの状況はどうなっているんです、ファ参謀総長?」
※ひさしぶりに早起きできました(^^♪ さて、こちらのお話は明日より、ふたたび、うさぎのいる世界に戻ります。交互に状況を交えつつ、お話は進む予定です。さー、今週もがんばってまいりましょう!(^^)!
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