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「劉左将軍が聞いたら、きっと泣いて喜ぶであろうな」
「またまた劉左将軍などと、他人行儀な。主公が聞いたら『悪い物でも食ったにちがいねぇ。それにしてもあんまりだろ』と泣かれるにちがいない。そしてそれを慰めるのは、きっとわたし」
「大変そうだな」
「大変だとも。けれど、それも楽しいのだよ。あなただってそうだろうに、記憶をなくしたとはいえ、なんだかさっきから、らしくないな」
「疲れているからかもしれん。話を戻してよいか。曹操には仕えないというが、ではあんたの目指す道はなんだ」
「途中であったっけ。では、話を戻すが、仕えるべき主君ではないとはいえ、曹操は正しかろう。だが、すべては正しくない。向いている方向は正しいが、そこに至る道が正しいとは思わない。
わたしはずるい挑戦者なのだよ。つまりは曹操のよいところだけを取って、それを踏まえたうえで、超えてやろうなどと思っているわけさ。
真の天才にどこまで迫れるだろうか。自分の才覚のないことを嘆いていても仕方あるまい。天才がせっかくよいものを生み出してくれたのだから、要領のいい凡人であるわたしは、天才のふりをしつつ、天才の技を盗み、主公のおっしゃる『人の心の上に立てた天下』をつくるのだ。
そんなわたしを模倣者というか、それとも時代遅れのあわれな論客と評するかは、あとで歴史を眺めるものが決めればよい」
「あんたは矛盾の塊だ。自分で自分のことを天才だの鬼才だのと誉めていたのに」
「言うだけはタダだろう」
「そうかい……」
「いや、冗談だ。いいとこ取りの才能がずばぬけている天才というのも、いてもおかしくなかろう。独創性という点では劣っても、いいとこ取りができるというのも才能のひとつとして数えてよいのなら、わたしはそれの天才だ」
「謙虚なのだか、傲慢なのだか、わからんな。あんたがそんなふうに考えていることを、劉左将軍は知っているのかな」
「たぶんね。あの人がわたしのことで、知らないということはほとんどないのではないかな。ときおり怖くなるくらいに勘のいい人だから。
駄目なことはきっぱり駄目だというから、何も言わないということは、それでよしということなのだと思うよ」
※あいたた…湖用にと思って一気に書いた短編を読み返していたら、あまりのひどい出来に愕然((+_+)) とてもじゃないですがアップできないため没にしました。うー、本当に短編ってむずかしいなー。さあて、次回のアップでありますが、水曜日を目指してがんばっております(^^ゞ でーもって、ずんだ分に拍手をありがとうございます。ほんとうにありがたいです!(^^)! さー、がんばってどんどん先に進みますぞー(^^♪
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