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「なにやら妙な心地がするが……ところで、さろめとやら、そなたは踊らぬのか。っと、はは、これはおどろいた。見かけによらず、気のつよい。ちと手に触れただけではないか。つねりおったわ」
「踊リ子サンニハ、触ラナイデクダサイ。噛ミツキマス」
「ううむ、見るだけか。つまらぬのう。気の強い女子は好みではあるのだが、せめて踊りだけでも見せてくれればよいものを」
「満月デナイト、踊リマセン。得意ナ踊リハ、七ツノべーるノ踊リ。ソノアトニ、気ニ入ッタ男ノ首ヲホシガルノデ、イイ男ハ要注意。特ニ牢獄ニイル男ガ好ミナノデス」
「牢獄の男というと、あのだんまりを決め込んでいる男だな。ふむ、あの男は、ゆうべ、酒家にふらりとあらわれて、酒場女をからかっていた儂の部下をいきなり殴りつけたという堅物だ。
さろめとやら、おまえがその男を誘惑し、名前を聞き出すことに成功したなら、おまえの好きなものをなんでもくれてやろう」
「オオ、ソレハイイ企画。ソレ、キットウマクイク」
「ふん、昔の儂ならば、このように美しい女を前にしたなら、黙ってはいなかったのだが、最近は奥の機嫌がわるくてのう。これでほかの女に手をつけたなどと知れたら、どうなるかわかったものではない。物が飛んでくるだけならまだしも、殴る、蹴る、引っ掻く。想像しただけで酔いがさめてしまうわい」
「どめすてぃっく・ばいおれんすナ奥方ナノデスネ」
「儂の楽しみといえば、こうしてたまに開く宴会で、都の噂を聞いて憂さを晴らすことだ。それでも、あの男の妻よりは、だいぶマシなのだがな。
ほれ、あそこでやたらとはじけている、女装の男がおるだろう」
「アア、アノ、首ガぐるぐる回ル、ロクロッ首ナ、オトコマエ」
「あれは男前といっていいものなのか、いささか微妙な格好をしておるが、ともかく、あの男の妻は、じつにおそろしい女人でのう」
「ト、イイマスト?」
「わが妻は嫉妬深いが、しかし嫉妬とは、愛情の裏返しであろう。まあ、手と足を出されはするが、所詮、女の力ですることであるし、嫉妬してくれるからこそ女房をかわいいと思えるもの。
しかしあの御仁の奥方はそれはもう、度が過ぎているというか、なんというか……すこしでもおのれより器量の良い娘や若い娘に、あの男が色目らしきものをつかっただけで、殴る、蹴る…」
「オ宅ト変ワリマセンナ」
「殴る、蹴る、つねる、引っ掻く、家事を押し付ける、育児をまかせっぱなしにする、しまいには毒を盛る」
「毒!」
「愛情の裏返しにしては、ちと苛烈すぎる。おかげであの御仁とご子息たちは、広い豪奢な屋敷の隅っこで、いつも奥方の機嫌を伺いつつ、おびえて暮らしているそうな。そうした息の詰まる生活に耐え切れなくなると、視察と称してこうして新鮮な空気を吸いにくるのだ」
「ナルホド」×4
「われらとしてもそれに気づいているのであるが、気の毒すぎて指摘もできぬ」
「ソリャ切ナイネ。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
「いかんな、つい湿っぽくなった。おい、さろめ。そなたに許可を与えよう、牢獄の男をうまく誘惑して素性をさぐってまいれ。もしも名の知れた男であったなら、この宴もますます盛り上がろうというものだ」
※昨日は残業で帰ったのが23時でありました。派遣でこの残業、なんですか(^_^;) いや、お金が稼げるからいいかーと思ったのもつかのま、無理しなきゃよかった(-_-;)反動で鼻風邪になりまして、1日じゅう眠っておりました。体力がほんとうに落ちたなあ…。
明日はクリスマス前夜でありますな。デパ地下で健康によさげなお惣菜を買ってこよう(^^♪ 明日は早めにアップできるようにがんばります。
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