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「人が物を食べるのを見るのは初めてではあるまい。なぜそのようにわたしをじっと見る」
「いや、結局のところ、俺が記憶をとりもどせるかどうかは、あんたにかかっているのだと思う。自分でも妙だと思うが、あんたは見た目とちがって、わがままだわ、短気だわ、嘘をつくわ、嫌味をいうわ、ろくなものではないのだが」
「大きなお世話だ」
「最後まで聞いてくれ。しかし、なぜだろう。あんたを見ていると」
「と?」
「面白い。反応が面白いのかな、妙に目が離せない」
「あのな、これでもいろいろと抑えているのだぞ。それほどに罵詈雑言を浴びせられるのがすきなのであれば、抑えるのはやめるが」
「罵詈雑言といっても、あんたのはあんまり堪えないな。それはたしかにむっとするが、なんだかんだと、本心からではないもののような気がする」
「そんなことはわかるまい。わたしはつねに本音で生きているとも」
「それは嘘だろう」
「ずいぶん確信があるようだな。なぜそういいきれる」
「俺にきついことを言ったあとに、あんたは、かならず俺の表情を探ろうとするからだ。俺がどんな反応をするのか知りたくてたまらないのだろう。意地が悪くてそうしているのではない。
あんたは、何を考えているかわからないが、あんたなりの計算があって、俺を突き放そうとしているように見える。それが悪意からくるのかどうかは、さすがに記憶をなくしているとはいえ、俺だって子どもではないのだからわかる。
あんたは俺に悪意はないのだ。悪意がないとするなら、なんだって俺を必死になって故郷に帰そうとするのかがわからない。
可能性としては、記憶をなくすまえの俺が、あんたを不安にさせる人間だったのではないかということだ」
「不安にもいろいろ種類があるだろう」
「不快にさせる、でもいい。でなければ、俺はあんたのことをあまりに知りすぎているからこそ、あんたは不安なのかもしれない」
「いい読みだな。しかし、それを探ってどうする。あなたはさっき、故郷へ戻ってみたいと行っていたではないか。わたしのことを考えて時間をつぶすよりも、早く故郷に帰ればいい。
子龍、なんとなくいままで一緒にいたが、あなたとは、ここで道を分かれてもよいのだぞ」
「それはできない」
「なぜ」
「あんたはどうする。俺はそこまで薄情ではないぞ。いまのあんたは石に守られていない人間なのだろう。あんたが蜀に帰ろうとしない以上、あんたはこの地に止まって、ひとりで石を探しつづける。
それを放っておいて、一人でさっさと故郷に帰るなんぞ、心配でできるものか」
「あきれるほどに優しい男だな。いや、優しいのではない、義理堅いのだな。わたしは女ではないのだし、一人でも問題はない」
「そうか? あんたはいかにも付け回したくなる顔をしているぞ」
「顔のことは言わないように。ふん、心配だというのなら、どこぞで部曲をやとえばよいし、成都から応援を呼んでもかまわない。
どうだ、これで問題はなくなっただろう」
※椒聊にアンケートくださった方、ありがとうございますー(^^♪ そしてキャラ別では趙雲と孔明が競り合うようにしており、サブキャラでは偉度が7票という状態。ありがたいことでありますm(__)m
仙台はいきなり十一月下旬の寒さで、えーん、だから体調もいまいちなんだよぅ、という状態です。でもでも、水曜日のアップ、がんばって準備しておりますよー。無理しないように。ハイ。今週もたのしい一週間でありますように…
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