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「消えた」
「あいつ、もしかして、おまえの近所に住んでいた仙人とやらの、知り合いではないのか」
「どうだろう。それにしても、うれしい土産を置いて行ったぞ。見ろ、さきほど祭壇に投げつけたはずの石と、あらての石がもうひとつ。おそらく、さきほどの村にあったものだろう」
「村は大騒ぎになっているだろうな」
「さて、選択はふたつあるようだ。ひとつ。あなたのいうとおり、まったく無視して、このまま成都に戻る。ふたつ。癪ではあるが、言うとおりにして、石をあつめ、塔へむかう」
「議論するまでもない。ひとつめだ。妙な怪異に、これいじょう踊らされてはならぬ。旅は打ち切りにして、近場でゆっくりすればよい」
「近場というと、前に行ったことのある、湖の畔の小屋か」
「行きたければ、そこでもよい」
「そうだな。だれにも邪魔されたくないというのなら、南にむかっても悪くないわけだ。言うとおりにするよ。こればかりは、頭がはたらかない」
「おまえがそんなことを言うなど、めずらしいな」
「小癪なことにね、心は、どうしても『塔』にむかわねばと思っているのだよ。ひどくざわざわして、いやな予感がする。石もふたつに増えてしまったし。
さて、まずはこれを封印せねばならないだろうな。わたしがしてもよいけれど、趙直あたりにたのむか。こういった妙なことに遭遇するのは、あれのほうが多いだろうし」
「趙直が誘惑に乗ってしまう可能性はないだろうな」
「おや、ようやく全面的に信じるようになったのだな」
「目のまえで人が煙のように消えたうえに、捨てたはずの石がおまけつきで戻ってきたのだ。信じたくなくても信じざるを得まい。正直にいえば、はやいところ縁を切りたいのだ。そもそも、こういうものは、」
「理屈が通じないから、いやなのだろう」
「先に言うな。うん? 待て、さんばんめの選択として、壊す、ということもありではないか」
「だめだね。おそらく、この一部が欠けている石、これはおなじことを考えただれかがそうしたのだけれど、結局失敗したのだ。となると、やはりふたつの選択しかない」
「ともかく、ひとまず成都に戻るぞ。しかし、この雨だ。今日は止む終えぬ、ここで野宿をして、それから南下する」
「了解。岩肌がごつごつとしていて、寝心地は保証つきの仮の宿りだな」
「雨に打たれて風邪になるよりマシだろう」
「ああ、雨が止んだのだな。山肌から朝陽がこぼれて、ほんとうにきれいだ。いいながめだな、子龍、早いな。もう起きたのか。そんな奥でうずくまっていないで、こちらへ来て、一緒にながめてごらんよ」
「………」
「どうした? 道はぬかるんでいるが、天気になったようだな。これならば、今日中に馬で梓潼のそばまで行けそうだ。あちこち背中が痛いよ」
「………」
「ほんとうにどうした。なにかあったのか? なぜ、そんなふうにわたしを見る? いまさら、じっくりながめなければならない顔でもあるまい」
「あんたは誰だ」
「は?」
※しかし、今後の展開で『セリフだけ』というのが難しいなあと思う面もあれば、「ちょっと驚かしちゃおう」と思う部分もあり、さて、どうなるか、「まー、はさみののことだから」と期待せず見てやっていただければと思います。
ところでキャラ別人気投票、法正に4票! というのはうれしいのですが、それに並び立つ徐庶。おおー、頑張ってるなあ。でもって、今回の集計の特徴として、趙雲への票が集まっている、というところがあります。孔明に迫っているこの数。うれしいのですが、ナゼ(?_?)
でもって、うさぎはもなかがダントツでありますね。さて、これからの展開でどうなるか、チェックするのが楽しみです(^^♪
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