|
「いま、なにをした? 額に石を当てるなどという真似をして! しかも、あなたがいま、石に触れさせた部分というのは、医術的にも、第三の目がある場所だといわれているほどに、体のなかでも重要な意味をもつ場所なのだ。もしや、石に願いをかけたのではあるまいな?」
「石をめぐる夢が、事実であるかどうかの実験だ。もし、俺に異常がなにもなかった場合は、この旅は嚨西で終わりにする」
「異常が起こった場合は?」
「石を壊し、成都に戻る。どちらにしろ、おまえは怪異にふりまわされ、劉玄徳の軍師という立場を忘れてはならぬ。
捨てても捨てても戻ってくる石のことは、たしかに異常で気味がわるいが、かといって、それを理由に、危険な旅を続ける意味はないはずだ」
「言いたいことはわかった。しかし、聞かせてくれ。なにを願ったのだ?」
「教えない」
「そこで意地悪を言うかね」
「拗ねるな。聞いたところで楽しい願いではない、ということだ。叶ったら叶ったで、旅は終わりだな」
「ますます気になる。なにを願った」
「だから、秘密だ。さて、本題に戻るぞ。この石は」
「あっ! また投げるか!」
「われながら、いい場所に飛んでいったな。祭壇の中央にまるで吸い込まれるように飛んでいったぞ。すごいな、内も外も、まるで蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。これに紛れて、俺たちも逃げるぞ」
「ええい、まるで子供のころに、一族の廟の供物を遊びで盗んだときのような。待て、そんなにつよく手を引っ張るな!」
「へえ、おまえも、意外にやんちゃな子供だったのだな」
「弟に誘われて、つい。あとで姉からものすごーく叱られたのだ。二度と盗みなんぞしないと、心から誓ったね、って、そういう話をしている場合じゃないぞ!
混乱なんてものじゃない。みな、奇跡が起こった、石が増えたと大喜びしているではないか!」
「そう思わせておけばよい。ほら、じきに朝陽が完全に空にのぼる。そのまえに、村を出るぞ!」
※睡眠不足というのはすべての敵ですねぇ。なんだか疲れが貯まっています。こういうときこそ、早く寝なくちゃー、とか思うのですが、いつもの時間まで起きていてしまうこの不思議。
それはさておき、あさってのアップは、ずんだ関係が集中するかもしれません。ずんだを読んでいないよう、という方はすみません、ニッキがこれから本筋に突入していきますので、そちらを見ていただければ…なーんて、お願いをしてみるワタクシ。ニッキの連載はまだまだつづきます(^^ゞ
|