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背中のイナバウアー痛がようやく取れてきたはさみのです。
いま日本中に、おなじ痛みを抱えている人がいると信じたい…ダイエットに効かないかしらん。
さて、うちの近所に一軒の、小洒落た空き家がございました。
昭和50年代にしては非常に瀟洒なデザインで、赤い屋根に風見鶏がおり、青白い、不思議と風雨に汚れない壁に、屋根には空に向かって天窓がひとつついております。
山の斜面にあったその空き家、特長のない新興住宅地のなかにあって、おそらく注文住宅であったのでしょうが、とても目立っておりました。
この洒落た家が、いかなる理由で空き家になったのかはわかりません。子供ゴコロに、カッコイイ家だなあと思っておりましたが、ある日のこと、ガキ大将のS君が、赤い屋根の家の探索に成功したと言うではありませんか。
今日も探検に行くので、これる奴はついてこい、というので、当時、クラスで飼うようなかたちになっていた、シェパードの雑種犬・ワンダフル(当時、同名の洗濯用洗剤が売り出し中だった)とともに、赤い屋根に出かけたのであります。
中は壁も扉も真っ白でした。ホテルのようだと思ったのを覚えています。ともかく構造が変わっておりまして、家の中央に天井まで届く吹き抜けがあり、その中央の空間は、小さな庭になっているのです。天井の吹き抜けの天辺には、外からもわかる天井についた窓があり、そこから陽射しがいっぱいに入ってくるので、廃屋にありがちな暗さ、不気味さ、湿り気はありません。
吹き抜けを中心に、円のような構造になっており、さほど広いというわけでもないのですが(建坪40くらい?)廊下も円のようになっていて、そこをぐるぐると回っていると、一面真っ白ということもあり、玄関がどこにあるのか、わからなくなるような不安がありました。
S君は、われわれが戸惑いはじめるのを待っていた…のかもしれません。いや、これがやりたかったにちがいない。S君は声をひそめて言うのであります。
「この家の人間は、あの天窓から落ちてきた蛇(裏に小山があり、蛇の巣があった)に首を絞められて死んじゃったんだぞ。だからこの家は空き家なんだ」
「マジで!」
またも信じたワタクシ。家に変な壷が置いていないか、チェックが必要です。
とたん、洒落た空き家は、なにやらひみつめいた不気味な場所に見えてきて、ワタクシはワンダフルや友達と一緒に、一目散に家を逃げ出したのでありました。
あとになりまして、この家はリフォームされて人が入りましたが、しかし一年も経たないうちに、また引っ越してしまいました。
吹き抜けを中心に、円のようになっている構造…住みにくそうですものね。
この家は、いまもワタクシの実家のそばで、空き家のまま残っております。風見鶏は、台風でぽっきり折れてしまい、そのままです。
家にのそばに魅力的な廃屋があることで、ワタクシの廃墟好きは、消えないまま残っていたわけであります。
さて、そんなこんなで月日が流れ、ある仕事と出会うことになりました…(つづく)
※アンケートで完結作品の人気投票を行っておりますが、虚舟が一位というのは嬉しいです(^.^)
いままでで書いたもののなかで、一番納得しているものだったりします。文偉の順位も上がっていて、これまた嬉しいところ。ずんだのほうも、おお!犬に票が! こちらも動きがあって楽しいです。みなさま、アンケートにご協力ありがとうございますm(__)m
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