うしろにきつね。
11
そのHP上にある写真の量は膨大で、おそらく同好会の人間が、アルバム代わりにいつでも自分たちのささやかな歴史を眺められるように、という意図で並べられているのだろう。
おかげで、井田らしき少女の成長過程が、オレにもはっきりわかった。
井田は、いつでも人の輪から外れたところに、一人で立っていた。
稀に、だれかと一緒に手をつないでいても、一人だけ違う方向を向いているので、すぐにわかる。
笑顔の写真はひとつもない。
井田の服装は、いつでも清潔で妙に豪華だが、一方で、場にそぐわないことがほとんどだった。
つまり、井田は浮いていた。
一緒に映っている大人は、手をつないでいる場合でも、ほかの子供に気を取られていたり、井田とはまったく別の方向をむいている。とりあえず、管理するために便宜上、手をつないでいる。
が、しかし、というふうにしか見えない。
この場合の『が、しかし』のあとには、
とくに親密な愛情はない、どうでもいいと思っている、といった、冷たいことばが、つづいてしまう。
それほどに、井田の孤立した様子は、写真から伝わってくるのだった。
「なんか、井田に焦点をあてて眺めると、心が寒くなってくる写真集だな」
「一緒にいるの、親かねぇ?」
親かどうか特定できなかった理由は、風貌に共通点がないことにあった。
親らしき人物は、井田と一緒にいても、いつも、井田の弟らしい、小さな男の子のほうを気にかけているように見える。
浮き上がる井田の様子は、時代が下っても変わらない。
キャンプをしているときも、歌会のときも、もちつき大会のときも、クリスマスパーティーのときも、琴の演奏会のときも、井田はひとりだけ顔を背けている。
その様子は、高校生くらいになっても変わらなかった。
が、一枚だけ、井田の様子が、はっきりほかとちがう写真を見つけた。
それはピアノの発表会らしく、ほとんどの少年少女が盛装しているので、井田のフリルずくしのワンピースも、そう目立たない。
井田は、ほかの被写体が正面を向いているなか、やはりひとりだけ、正面ではなく、斜め後ろを向いているのだが、その唇に、めずらしく微笑が浮かんでいるのである。
「カッチン、背景にいるのって、ミイラのおじさんじゃないか?」
きつねに言われて、目をこらすと、たしかにそのとおりで、見ようによっては、井田はうしろにいる高橋光行のほうを見て、笑っているように取れる。
高橋のほうはといえば、自分の子供だろう、こちらに背を向けている高校生と、なにか話をしているように映っている。
なぜ高校生とわかったかといえば、そいつが制服を着ていたからだ。
S市でも有数の公立の進学校のものである。
「高橋ってのは、きつね、おまえを召喚したやつの子孫なわけで、『菓匠 みちのく燦然』の社長とおなじ、旧藩主の子孫ってわけだろ?」
「そうだねぇ。『みちのく燦然』の藩とは隣同士で、ふつーに考えれば、ここまでちょくちょく顔が出てくるってことは、藩主つながりで、仲がよかったのかな?」
「もしかしたら」
オレはHPの家系図のコーナーに戻った。
家系図には、何代目の藩主が、どこの氏族の娘と結婚したか、あるいは逆に、どこの氏族の息子を婿養子に迎えたかが、細かく記載されていた。
開けっぴろげな選民意識が、そこかしこから感じられるHPである。
「あった、高橋!」
それは、三代前。ちょうど世界恐慌のまっただなかに組まれた縁組だった。
きつねの召喚に失敗(?)し、俺のご先祖(というほど遠くないのだが)に逃げられ、会社が倒産した時期でもある。
O郡高橋家より、○×子が社長のお祖父さん(このころには、もう『みちのく燦然』を立ち上げていた)に嫁入りしている。
「カッチン、井田も発見だよ」
きつねに指摘されて、よくよく見れば、戦争は、この一族にずいぶん影響を与えたらしく、高橋家の○×子と社長のお祖父さんのあいだに生まれた子どもたちは、戦死したり、戦争未亡人となって再婚をしたりと、でもって、その再婚相手が、また家臣のだれかだったりして、化学式のように複雑になっている。
そして、そのなかに、唐突に現れる苗字が『井田』なのだった。
井田という苗字のその人物は、○×子の産んだ子のひとりだ。
昭和21年、O郡の井田、という家に養子にいったことになっている。
このHPの制作者が消し忘れたのか、奇妙なことに、その『井田家』の文字から、線が伸びて、いまの社長の名前にたどりついている。
しかし、説明は、なにもないのだ。
S市で発覚した、あまりに猟奇的なミイラ事件は、被疑者がナゾの吐血死を遂げた、ということもあり、しかも折り悪く、というべきか、ほかに大きな事件も起こらなかったので、マスコミが派手に騒ぎたてていた。
押入れに成人男性のミイラ、さらにアイスボックスに赤ん坊のミイラが数体。騒がないほうがどうかしている。
S市のあちこちにある『菓匠 みちのく燦然』の支店には、それぞれマスコミが張り付いているが、一夜明けて(オレは結局、警察署でひと晩を明かしたことになる)開店時間になっても、シャッターは開いていない。
「カッチン、どうするよ」
と、きつねがたずねてくる。
この調子では、おそらくコールセンターのほうも閉まっているだろう。
念のために電話してみたら、やはり案の定、だれも応答しなかった。
「バラバラだよな、全部」
オレは、首に、襟巻きみたいに丸まっているきつねに言う。
「羽柴、津島、古賀村、井田。みんな同じコールセンターに働いていたってだけで、もしかしたらまったく関係のない事件なのかもしれない」
「またまたそんなこと言って。本当は、関連あるだろうなー、って思っているくせに」
きつねの言うとおりだ。
オレが口で関連を否定してみせたのは、そうだったらいいなという願望だった。
このきつねっぽい、よくわからない生物をこの世に召喚したのは、井田の部屋でミイラになっていた高橋という男の先祖。
そしてその高橋という男は、『みちのく燦然』の社長の親戚で、井田もそうだ。その井田の働く職場で、たてつづけての三人の死。
井田の残した、不可解なことば。
まだはっきりわからないが、これが偶然であるはずがない。
いま、オレのマフラーの代わりをしている黄金色の何者かは、本来なら、高橋家の所有物になるはずだった。
ところが召喚者の干支が問題となって、その場に居合わせていた小平太なる、おれの先祖のほうにきつねは憑いてしまう。
「召喚のやり直しはできなかったのか?」
「んー、オレ様は、おなじ世界に複数存在することはできないの」
「じゃあ、もしおまえをオレから奪いたいな、と思ったときは、どうすればいいわけ?」
「どうもないよー。たとえばカッチンが死んだら、オレ様は本体に戻る。けど、それが自然死とか、不慮の事故死とかの場合だけ。
オレ様がこの世にいることができるのは、カッチンがいるからだもん。
さすがにカッチンが殺されそうになったら、オレ様が前に出るよ」
「あのな、それ説得力ないぞ。井田のときは、オレの背中でぶるぶる震えていたくせに」
「あれは特別だよなー」
「おまえは『特別』が多すぎるよ。いままでの時葉の長男たちは、みんな変死だったっていうじゃないか。おまえの『特別』のせいじゃないか」
「反省してるよ。いや、ほんと、マジで。オレ様だって、日々研鑽してるんだから、カッチンは大丈夫」
「どうだかなー」
一応の理屈としては、もしきつねをオレから取り上げようとしても、オレが死ぬのを待って、すぐに召喚の術に取り掛からなくちゃいけない、というわけだ。
「で、召喚の方法って、どうやるの」
「知らないよー。呼ばれたから来る、みたいな」
「アバウトだな、おまえ…」
「だって、オレ様たちにしてみれば、この世に来られるだけでラッキーというか。
昔はさ、ほいほいこっちに召喚されて、毎日ごちそうだったんだけどなー。おなか空いたー」
「それだけ世の中が平和になった、ってことだろ」
腹が減った、ときつねは言うが、そのことばは、オレにとっては、事件の決着がそろそろ近づいている、という意味でもある。
コールセンターに足を運ぶまえ、オレは刑事の教えてくれたHPの制作者に連絡をとって、井田のことと、高森家の断絶のことを聞くことにした。
刑事の同窓生だというその男性、名前を武田は、ちょうど会社が休みだということで(勤務先が自動車のディーラーで平日が休みなのだった)出かける予定もないから、終日、家にいるという。
さすがに電話だけで全部を終わらせるのはまずかろうと、オレは手土産を買って、その男性の家に行くことにした。
さいわいにも、武田の家は駅からほど近いマンションの一角で、趣味の良い家具のならぶ、いかにも余裕のありそうな雰囲気のただよう家だった。
「すごい騒ぎだよねぇ、外」
と、武田は言う。
年はだいたい四十代後半といったところか。
ギョロッとした目をまっすぐに向けてくる。物怖じしないタイプであるようだ。
「さっき△△(刑事さんの名前である)からも問い合わせがあってさ、『みちのく燦然』の経営陣の内情とか聞かれたよ。
うちも、むかしは武士でね、身分はそんなに高くなかったけど、書庫番だったせいか、藩の歴史とかに触れる機会が多くてね、自然と、俺も歴史好きになったというか、まあ、歴史が生活の一部になったんだな」
「すごいですねぇ」
「いやしかし、ほんとうにすごいよねぇ。まさかと思ったけど、ほんとうにねぇ」
武田はしきりにオレの顔を見て、すごい、すごいとくりかえす。
「ミイラがですか」
「いや、ミイラもすごいけどさ、そっちも十分おどろきだけど、君だよ」
「はい?」
オレはとっさに、このごくごくふつうの営業マンに、きつねが見えているのではと思ったが、そうではなかった。
「時葉なんて苗字はそうそうないからねぇ。君って、あれだろ、きつねの!」
「ええ?」
オレはとっさに腰を浮かした。
思わずマンションの室内に怪しげな気配がないかさえ調べたが、台所では、奥さんがラジオを聞きながら洗い物をしているし、飼っている猫が窓辺で伸びをしているし、平和なものである。
「いやいや、大丈夫、さすがに平成の世で、きつねのことなんて本気にしてないって。
けど感慨無量だなー。君が名乗ったときに、ぴんときたよ。小平太の子孫だ! ってね。時葉の家の子が、郷土史の研究をしているっていうのは、うれしいねぇ」
どうやら、武田は、オレが同好の士なのだと思い込んでいるようだ。
その思い込みは、このさい、そのままにしておくことにした。
「オレの家のことって、そんなに有名なんですか」
オレがたずねると、武田は、カカカ、と水戸黄門のような笑い方をして答えた。
「一部でね。高橋家が潰れたほんとうの理由。一種の都市伝説かと思ってたけど、ほんとうに『時葉』なる家が存在するとなると、また別だよなあ。
おどろく、ということは、知っているんだろう。
O郡の元藩主だった高橋は、世界大恐慌のあおりを受けて会社が倒産しかけたので、建て直しのために、古来から伝わる邪法でもって、稲荷の使者を召喚しようとした。
それは成功するが、なんらかの理由で稲荷の使者は、高橋の部下のほうに取り憑いてしまう。
命の危険を察した部下は逃げて、高橋は破産した」
「でも、高橋という家は、断絶はしてないんですよね?」
「そう。高橋の窮状を見かねた『みちのく燦然』の先々代の社長が、高橋の娘との結婚を条件に、家の再興の援助を申し出た。
政略結婚だったが、わりと幸せな結婚だったんだろう。子どもが八人もいるからね」
「その子どものうち、末の子が『井田』という家に養子に出ていますよね。
HPを見たら、そこからまた線が伸びていて、でも、なにも書かれていなかったのは、どうしてなんですか」
「ああ、あれねぇ。あれはちょっと複雑でねぇ」
それまで快活だった武田の表情が曇った。
「井田という家は、もともとO郡の神主の家でね、高橋家と所縁が深かった。
噂じゃ、高橋家が経営する会社が倒産しかけたとき、きつねの召喚をすすめたのが、この家だったということだ」
やっぱり、きつねで話は繋がっている。
「まあ、それはともかく、井田の家も、戦争のせいで跡取りがいなくなってしまって、そこで養子がほしいとなったんだな。
で、そのあと、井田の家はつづくことになるんだが、時代が下っていまの代の社長になったときに、今度は逆に、跡取りがいなくなった」
「いなくなった? 事故かなにかで」
オレがたずねると、手ぶりを大きくして、武田は否定した。
「いやいや、いい方が悪かった。そうじゃなくて、いまの社長は結婚が遅くて、結婚して三年経っても、なかなか子宝に恵まれなかった。
奥さんもそう若いほうじゃなかったので、これはもう諦めようということで、養子を取ることにしたんだな。
で、ちょうどよく、井田の家に女の子がいたので、その子をもらうことにした。
かわいそうな子だよ。テレビでこれだけ全国的に名前が知られちゃって、これからも、いろいろと暴かれてしまうんだろうな」
「ってことは、その養女に行った子が、井田てまり、さん?」
「そう。けれど、皮肉なもんで、彼女が養女にいった翌年に、社長夫妻に男の子が生まれてね。
そこからは弾みがついたみたいに、翌年には女の子、さらに二年後には男の子が生まれた。
こうなると、養女の存在がかすむ。もともと、変わった子で、養父母にもなじまず、義兄弟たちともうまくやれていなかった。
疎ましかったわけではないだろうが、このまま孤立した状態で育つより、実家に返してあげたほうがいいだろうという思いやりから、てまりちゃんは、井田の家に戻された」
「それで、井田家と社長家のラインに、なにも書けなかったわけですか」
「行ったり来たりだからね。女の子のことだし、さすがに気の毒で」
「高橋家と井田てまりさんの関係というのは、あるんですか」
「あるというかねぇ」
言いながら、武田はタバコの火をつけて、革張りのソファに身を埋もれさせた。
「『みちのく燦然』の社長家というのは、戦争のせいで大混乱になった家でもあってね、HPを見てくれたならわかっただろうが、一族に戦死者が多かったために、それこそ血縁同士で養子や養女を出したり、受け入れたりをくりかえした。
高橋家は、さいわいというか、ごくふつうに家がつづいていた。
てまりちゃんのアパートで発見された高橋光行氏には、二人の男の子がいた。この光行氏の母方の家が、高森家で、やはり戦時中に断絶してしまっていたが、分家筋にあたる大伯母という人が残っていて、辛うじて家名だけはつないでいたんだ。
そこで家を再興させるために、次男坊のほうを高森家に継がせることにした。
雲行きがおかしくなってくるのが、ここからなんだよ。
あるとき、とつぜんに光行氏の長男が失踪してしまった。
いまもって、消息は不明。失踪した原因もわかっていない。
長男がいなくなったことで、高橋家は後継者がいなくなった。そこで高森家に養子に出していた次男を呼び戻そうとしたのだが、けれど、そうすると、高森家のほうも家がまた絶えてしまう。
そこで、ここからがややこしいんだが、井田の家に戻されていたてまりちゃんを、高橋家は養女にすることにした」
「それ、ひどくないですか」
「なににしろ、人より家を優先させる人たちだからねぇ。
てまりちゃんが養女に入ったのが高校のとき。短大に入るために一人暮らしをはじめた頃だったかな、光行氏が失踪したのは」
押入れにあったのは、井田てまりの義父のミイラだった、というわけか。
義父が失踪したことを受けてか、てまりは、実家の姓に戻し、かつての養父母が経営する会社に勤務する。
かつての養父母(つまりは社長夫婦)には、てまりに対して負い目があるから、彼女の好きにさせる。
だから、あんなめちゃくちゃな勤怠状況でも、だれもなにも言わなかった(言えなかった)。
「高橋光行さんの次男が、高森家に養子に出た。名前は主税、ですか」
「そう。やっぱり『みちのく燦然』で働いているんだってね。てまりちゃんと同じ職場だ、って聞いたよ。昔から、あの二人は仲が良かったから」
仲が良かった、ということばに呼ばれるようにして、オレの脳裏には、HP上にあった、唯一、井田が笑っている写真が浮かぶ。
背後にいた高橋光行は、高校生の少年と話をしていた。
それを見て、井田はほほ笑んでいるように見えたが、高橋光行のほうを見ていたんじゃない、その息子の高森主税を見ていたんだ。
センター長。ご家老。
ひとつの仮説が頭に浮かぶ。
井田てまりは、社長の養女であったころから、ご家老に好意を持っていた。
ところが家の事情で実家にもどされ、さらにはまた養女に出されることになったが、その先が、ご家老の実家だった。
つまり、ふたりは兄妹の関係になってしまった。
もちろん、ご家老は高橋から高森に変わっていたわけだから、厳密にいうと、そうではない。
けれど、井田は思いつめやすい性格だ。
それに、特異な生育状況もあって、好きな人と兄妹となってしまったことに、落胆したのではないだろうか。
そして養父を恨んで、殺害した?
となると、アイスボックスにあった赤ん坊の死体は、やはり井田が生んだもので、父親はご家老か?
二人の仲がかなり進行していたのを知って、家門をやたらと大事にする高橋光行が大反対した、とか?
お、なんか、これって真相でもおかしくない名推理っぽいぞ。
「同好会のほうでさっきメールが来て、てまりちゃんの葬式は社長が出すことにしたらしいよ。
やっぱり、てまりちゃんに対して、うしろめたさがあるんだろうね。そんなつもりじゃないけど、追放するようなかたちになっちゃったわけだからさ。
亡くなった子をこういうのもあれだけど、てまりちゃんは変わった子だったからねぇ。
社長が手に負えなくなったのも当然だよ。井田の家のほうでも、倉のなかにばかり籠もっていて、古文書だの、ふるい茶道具だのを使って、ずっとひとりで遊んでいる子だったそうだよ」
「あの、たまごのことって、聞いたことありませんか」
それは、井田の最後のことばから思いついた質問だった。
卵って、パックの、とかいう、とぼけた答えがかえってくるかなとオレは思っていたが、そうではなかった。
武田は、訳知り顔で、にやりと笑うと、言った。
「やっぱり、時葉の子孫としては、気になるんだねぇ。『稲荷の実』。
井田の社にずっと保管されているみたいだよ。あれを孵化させることができると、稲荷の使者があらわれるって話だけど、なにせその方法がエグイ。
稲荷の実に生贄を四体捧げないといけないってんだからね」
「四体」
「そ。あ、そうだ。HPにはアップしなかったけど、まだてまりちゃんが社長の家にいたときの集合写真があるんだよ。
高橋家の全員が揃っている貴重な一枚でもある。見てみる?」
と、武田は、大判の写真をオレのまえに出した。
だれかの結婚式のようだ。
中央に花婿と花嫁。
おなじみ、そっぽを向いている井田と、そのそばに、まちがいない、高森主税。ご家老。
でもって、ご家老と、父親である高橋光行のあいだに立つ男を見て、オレは完全に凍りついた。