七夕フェスタ リクエスト企画 第五弾 結城さまからのリクエスト

寒蝉の恋

あとがき


当初の予定を大幅に上回っての長期連載となりました、『寒蝉の恋』、これにてひとまず幕、でございます。
みなさま、いままでお付き合いありがとうございました。

陳到が家族と再会し、そして糜夫人の死で終わるこのお話。
趙雲がさいごにつぶやく、『春が逝く』の春ですが、実際の季節でいえば、『夏が逝く』が本来の言葉なのですが、『春』、つまりは平和さ、萌え出る季節の象徴、つまりは劉備たちが享受した七年間の平和のことであり、『うつせみ』における最終章で趙雲がこだわる『あの春』に呼応させて、このセリフとなりました。

史実ですと、どうも糜夫人の死亡年はよくわからない。
甘夫人のほうは、伝を見るに、どうも趙雲に助けられていないようにも読める。
陳寿は『甘夫人と後主を置き去りにし、趙雲に護衛を頼んで難を逃れた』という微妙な記述をしております。井戸に身を投げた? 
さて、どっちだ?
そうして、お話のほうに戻りますが、『なぜ生母である甘夫人が、自分の子と行動をともにせず、ずっと弱っていた糜夫人に阿斗をあずけているのか』という矛盾は、次回作で明らかになります。

さらに、今後の本編の流れでありますが、寒蝉の恋と赤壁のあいだのお話として、ミニ連載が入り、これが長阪の戦いを描いたものとなります。
そこで、寒蝉の恋の終盤にあれやこれやと出てきた伏線の一部があきらかになり、さらに次々回作の『飛鏡、天に輝く』に移行予定。
前回の教訓を生かし、これはなるべく間を空けずにアップしたいと思います。
次回作より、劉備と孔明のあいだの考え方の差が、お互いのあいだではっきりしてきます。
そのはざまの趙雲、糜夫人の遺志、と……さてさて、大風呂敷をがばりとひろげておりますが、どんなものになるのか? 
温かく見守ってやってくださいませm(__)m

この寒蝉の恋は、陳到を主人公にした、メロドラマにする予定でありました。
おばかであります。しかし、始めて見ねば、わからないというもの。かなり痛い目に遭うことになりました。
一時は、再編成のために連載を止めたこともありましたが、やはり、まだまだ構成力の拙さは目立つ様子。
今後、これもまた校正をかけていきたい作品であります。
といいますか、もっと実力がほしいなあと切に思うところであります。
次回作は、よりみなさまに楽しんでいただけるように……
なにはともあれ、最後まで書ききれたのは、みなさまの励ましがあったからこそです。
どうもありがとうございました。そして、次回作も、どうぞ見てやってくださいませ。
最後にひとこと。

「終わったよう! お待たせしてごめんなさい、結城さん!」

2006年9月 はさみのなかま

おしまい
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