秋下村塾

那須旅行記

「とびきり硫黄臭い温泉に行こう」ということで、那須へ行って来ました。

事前の下調べで昨年(2005年)ニュース23でも取り上げられていた「那須戦争博物館」へのアクセスを確認。
朝イチの出発のもと、順調に高速を乗り継ぎ10時前には那須に到着。早速戦争博物館へ。

この博物館、名称から実態はどちら寄りなのか判別しづらいが、目の前を通った時点で何を 対象としているのか一目瞭然。一言で言えば「うわぁ・・・」である。
皇族も利用するという土地柄からバブル期に別荘地として一時の栄華を極めたものの、平成不況からは ペンション経営に路線変更、それゆえ明らかに若者をターゲットとしたアクセサリー美術館やらオサレ博物館が 立ち並ぶ中、戦争博物館が醸し出す空気は異様である。もったいぶるのもこのくらいにして、実態を お目にかけよう。

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構えからこんな具合である。噂に聞いていた通り、バリバリの大東亜戦争聖戦史観である。駐車場脇には 一偏の惑いもない聖戦史観の看板がお出迎え。

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1000円の入場料を払い、中へと入る。一見高く感じるが、それに見合う右翼団体の機関紙とも思えるパンフレットを くれるのでそれで相殺出来る。何より中の資料の凄さは1000円を支払うに値するものである。

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戦車が満足な手入れも施されず佇んでいる。他にも戦闘機やらプロペラやらが展示?されている。

中に入って目に付くのは展示物の多さ。掛け軸、隊服、軍刀、レコード、切手etc...
無類の蒐集家である館長の性格が伺える。

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唯一気になるのが保存状態の悪さ。明らかに無造作においているとしか思えないものばかりで、上の掛け軸も 空気にふれて黄ばんでいるものも多く、その点が非常に悔やまれる。

当館限定である東郷ビールのレプリカを買って戦争博物館を後に。

一旦宿屋にて荷物を置き、周辺を散策。温泉神社参拝。ここには殺生石といって、「九尾の狐」の伝説 の題材になった石や地蔵などが脇にある(殺生石の解説については このあたりを参照のこと)。

粉雪積もる中、まとめて参拝。

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あまりの雪質のよさにしばし雪合戦を堪能。適度に疲れたところで食料を買い込み、宿場へと戻る。

泊まったところは湯治場として使われているところで、食材の持込どころか調理も可能である。とはいえ 一泊の旅行で調理もめんどいので弁当などを買って調理場の端を借りる程度に抑える。

後は待望の風呂である。

内湯と外湯?(露天ではない)とがあり、外湯が湯治に適したところなのだが、ひたすら廊下を歩き 階段を降りてゆく。そして行き着いた先は鼻をつく硫黄臭と、雰囲気のある風呂だった。

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廊下を歩き

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階段を降りると

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温泉発見!

写真をみてわかるように、浴槽は二つに分かれている。右側が若干ぬるめ(といっても44度くらい?)で、 左側はまさに苦行としか思えないような熱さであり、温泉の成分かなにか分からないがやたらと体が ヒリヒリするものだった。
右側の浴槽を中心に長風呂を堪能。浸かりながら先日アキバで見つけた まるくすタン の話などをしていたら良い具合に話を勘違いしたおじさんが新たに入ってきた。

「何やら難しい話をしているね」という切り出しから始まり、現役の70年安保闘争で先陣切って旗とゲバ棒を 振っていた頃の話を淡々としてくれた。国鉄労組とのセクト争いなど、とても良い土産話になった。

風呂から出ると飯をつつきながら酒盛りをして、適当に就寝。翌日も早々に出発し、無事帰宅。

近場で行ける那須、なかなか良いところでした。

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