〜 回答と解説 〜

【入門編 回答】

1 (2) 緑
オトヨばあさんに、「わたしゃおまえの緑色の髪の毛が嫌いじゃ」と言われて涙ぐむ場面は有名。トリトン族の特徴のようだが、トリトンにとってはコンプレックスだった。
2 (1) 猪の首岬 
第1話のクライマックス、サラマンドラが激突して真っ二つに崩れ落ちる。
(3)の「猪の鼻岬」は原作の秋田書店から出版されたサンデーコミックス初版で書かれていた名称。(その後、原作でも名称が変わっている。理由はわからない…)  
3 (3) 一平
男手一つでトリトンを育て上げる。トリトンの心のふるさと。吾助は一平の理解者。第1話で、一平の乗っている船を漕いでいるのが吾助。 
4 (2) オリハルコンの剣
プラトンのアトランティス伝説において、金よりも重宝されたといわれる。トリトンが「オーリーハールーコーン」と叫ぶとすごい力を発揮。 
5 (3) ルカー
黄色のブーメランの模様がある。トリトンの良き理解者であり,乳母的な存在。
6 (1) サラマンドラ
トリトンが初めて戦ったポセイドン族の海獣。ドリテアの手下。
7 (2) イルカ島
第12話「イルカ島大爆発」でポセイドン像の両目から発せられた光線で大爆発。このとき、トリトンは自分の無力さを感じる。
8 (3) ヘプタポーダ
カブトを取ったヘプタポーダは美しく,トリトンの初恋の女性のよう。第20話「海グモの牢獄」は絵が美しく、ストーリーの冴えもあり、人気が高い。
9 (2) マーカス
マーカスはタツノオトシゴ。テレポーテーションをしたり、マーカス暗殺隊として、口から毒針を吐く。
10 (1) アトランティスの街並み
およそ1万人のポセイドン族の人達が住んでいた。ポセイドン族の長老が持っていたホラ貝が、すべての謎を明らかにする。

【基礎編 回答】

1 (4) トリトン族
アトランティスの子孫はトリトン族とポセイドン族があり、長い間、互いに争いあっていた。
トリトン族は青い海と太陽のために戦っている。ストーリーの当初、トリトン族は正義の象徴だった。
2 (1) イル
イルカ三兄弟はルカーの甥っ子達。次男のカルはニキビがあり、ホラ貝をつけているのが末っ子のフィン。長男のイルはおっとりしているが口がへらない。
3 (4) 南太平洋
北太平洋地区司令官ドリテア。北極海地区司令官ミノータス。インド洋地区司令官ブルーダ。
ポリペイモスは巨大アンコウに乗って海を移動する。
4 (3) ブルーダの化石の森
氷の宮殿ではトリトンに憎まれ口を叩いていたピピが、海グモの牢獄ではトリトンを心配する。
ピピの思いやりの気持ちが芽生えているのにも注目したい。捕まるのはヒロインの宿命だから…
5 (2) リューダ
OP映像でトリトンと対峙するリューダは構図的にもかっこいい。しかし、第7話「南十字星のもとに」で、オリハルコンの剣を投げつけられるだけでやられてしまう。
6 (3) 海の墓場
ドリテアの力を思い知る場面で印象強い場所。近くに海底火山があり、メドンの死の場面やドリテア自身の最期の場として、ドラマが盛りあがった。
7 (2) ゴーブ  
ゴーブはポセイドンとウミワタから生まれた34番目の子ども。原作からアニメ版で採用された怪物。ガノモスはメドンの原作での名前。ターリンは原作のみに登場する。ポセイドン族の殺し屋でトリトンの両親を殺した。レッドは原作のみに登場するトリトンとピピ子の間に生まれた7つ子のうちの一人。
8 (2) 男の子
トリトンは13歳。声優の塩屋翼さんはトリトンと同じ年頃だった。当時、子役は女性が担当することが多かった。しかし、塩屋さんをあえて起用することで、トリトンは存在感のある魅力的なキャラになった。当時、6月24日付けの朝日新聞に、誕生日で14歳になった塩屋翼さんのアフレコレポの記事が掲載されている。
9 (1) 手塚治虫
アニメ版「海のトリトン」の製作に、手塚先生は、一切、関わっておられない。
10 (4) 青いトリトン
アニメ放送にあわせて、後に「海のトリトン」と改題されたが、ストーリーはまったく違う。
富野監督の話では「青いトリトン」が原作者の構想のイントロダクションと判断したと語っている。シリーズ化していく上で、ストーリーを構成しなおす必要があったという。

【中級編 回答】

1 (4) カミーラの歌声を聞いたとき
第9話「ゆうれい船の謎」は、シェリダン・レ・ファニュの「吸血鬼カミーラ」のアナグラム。「海のトリトン」では、小説や映画を元ネタにした話が多い。外伝の要素がこんなところからも想像できる。
2 (2) 12話「イルカ島大爆発」
ポセイドンが姿を現すのは中盤から。当初は不気味な敵として恐怖心を煽る.ラカンを不死身にしたり,タロスに命を与えたりとポセイドンの力は破壊するだけではない。
3 (4) ゴルセノス
他にトリトンの剣で刺されたのはミノータス。後半、トリトンはポセイドン族の怪人を躊躇いなく刺し殺す。すでに善悪の価値観の崩壊を印象づけようとしていたのか…。そんな意図があったかは定かではないが…。
4 (4) ポセイドン像にうち勝つための剣
ポセイドン像の生け贄にされながらも、ポセイドン族の人達はオリハルコンのエネルギーによって生きながらえた。ポセイドン族はそのエネルギーでアトランティス人に復讐。アトランティス大陸が沈む直前、ポセイドン像のエネルギーに打ち勝つマイナスのエネルギーを持つ短剣が作り出された。 
5 (3) うつぼ
マイペスは、26話「ポセイドンの魔海」以外に、14話「大西洋へ旅立つ」にも登場する。「子ども一人に手間取るポリペイモスなぞ腰抜けじゃ」と、ポセイドンの前では勇ましかったが…。
6 (3) 2000年
ミノータスもだが、彼らは何もなければ眠ってることが多いのか…(さりげない突っ込み)
7 (3) 疲れると短剣の威力が弱まる
ブルーダだけでなく、後半、トリトンはこの弱点を攻められて苦戦する。女性に弱い、ピピがいると攻撃できないというのも、ある意味、弱点として当たってる。
8 (1) ゲルペス
兼本新吾さんから増岡弘さんに交代された。「マスオさん」役で有名な方が悪役を熱演されている。
9 (2) 牧野光成
スタッフロールでは美術は伊藤主計氏と二人が担当していると紹介。その役割分担は不明だが、両氏が描かれた背景の美しさは作品をひきたてた。斧谷稔は富野由悠季氏のペンネーム。絵コンテでこの名前をよくみかける。羽根章悦氏は作画監督。浦上靖夫氏は現役で活躍される音響監督の第一人者。
10 (1) 原始少年リュウ
「海のトリトン」は「原始少年リュウ」の後に放送された。その後「ど根性ガエル」が放送されている。「おんぶおばけ」は土曜7時の日テレ系で放送され、「モンシェリCoCo」はTBS系の不二家の時間枠で放送された。主役のココ役はピピ役の広川あけみさん。

【上級編 回答】

1 (1) マーシャル諸島
太平洋上の赤道直下という設定上、選択の答えの中で一番近い場所がマーシャル諸島である。ニュージーランドの北は19話「蘇った白鯨」、スマトラ島の南は22話「怪奇・アーモンの呪い」、イースター島付近は、17話「消えたトリトンの遺跡」の舞台である。
2 (4) 1話〜6話
本編の製作で手一杯だったため、6話までOPはかぐや姫の歌が使用された。全編、完全実写の映像で珍しいもの。再放送でもこのOPが使用されたことがあったらしい。その後、おなじみの「GO!GO!トリトン」が最終回まで使用された。こちらの映像も放映中に手がく加えられて数種類のパターンがある。このOPとEDの使用アイデアは誰のものか不明である。
3 (3) 16枚
羽根章悦氏の描き下ろしの画はLDボックスにしか収められていない。ぜひDVDに収録されることを望みたい。
4 (3) 24話「突撃ゴンドワナ」
第24話「突撃ゴンドワナ」はグリーンのアラビア半島と水色の海がバック。流れる音楽も違い、緊迫感を高めている。
5 (2) 海ユリ
トリトンは「ウミユリ」に初めて「オーリーハールーコーン」と叫んだ。この回で「オリハルコン」と叫んだのは2回。あと1回、レハールのいる洞穴の奥にオリハルコンの光を投げ入れた。
6 (2) 7人か(3)6人、どちらでもOK
最初、ゴルセノスの色が変わって、トリトンを囲んだときは5人
次にトリトンを囲んで、走っている時は6人。その後、画面では、7人のゴルセノスが確認できる。 しかし、倒れた数を数えると、本体も入れて合計6人となる。
7 (4) うわっ。引かれていく。
最終回でポセイドン像に引き寄せられる時に発した言葉。この台詞が最後とは少し寂しいような…。
8 (4) 本編には,サラマンドラが船を壊すイメージ・カットがある。
サラマンドラが船を壊すカットは、幻の第一話に挿入されている。「はるかなる海の呼び声」は一部地域でオンエアされた,第1話の別バージョン。富野監督は「今となっては,なぜ2バージョンあるのか記憶にありません」とコメントしている。
9 (3) 「トリトン」の人気はトリトンが可愛い。それだけ…
富野監督の著書「だから僕は…」で掲げられた妻・亜阿子(仮名)さんのセリフ。
後はすべて富野監督の発言。
(1)は「トリトンファンクラブの1000人の集まりを見たときに思った」と2001年7月17日、サンライズ・ガンダムスタジオで語ったとされる。
(2)はキネマ旬報社の「富野由悠季全仕事」に掲載されたinterview記事の中一節。
(4)は1977年「季刊ファントーシュ」の特集「人気の的 海のトリトンのこと」に掲載された記から抜粋した一部の語句。
本当の奥様の言葉か明確でないが、女性ファンの人気に富野氏が戸惑いを感じられているのは確かである。
10 (1) トリトンの戦い方
パイロット版「青いトリトン」は「海のトリトン」の本編とイメージがよくにている。
キャラは手塚キャラだが、演出の設定やトリトンのルカーの立ち姿はあまり変化を感じない。
特にアトランティスの崩壊シーンはそのまま本編の冒頭に引用されている。
パイロット番のトリトンはオリハルコンの剣はもたない。不思議な光線を指先から発して敵を切り倒す。それがオリハルコンの剣のアイデアにつながったのかもしれない。
制作期間があまりなかった中で、パイロット版のアイデアがいかされた証明になり、とても貴重。 

【これであなたもプロ編 回答】

1 (2) 3ヶ月
制作期間が3ヶ月というのは、殺人的なスケジュールではないかと想像する。関わった人達の記憶がほとんどないとされる中、語られるエピソードは心にとどめておきたい。
2 (4) 昭和57年6月15日
上・下巻とも同日に初版されている。当時の定価は300円。若桜木虔氏が忠実にノベライズ。ストーリーは幼い雰囲気が漂うが、大人びた羽根氏の描き下ろしのイラストが新鮮だった。
3 (4) 挑戦
22話・対アーモン戦、23話・対ブルーダ戦の戦闘場面で使用された曲。劇伴倶楽部さんの解説で、「ギター+ベースの軽快なイントロが4小節〜ブラスの歯切れのよいフレーズが歌いだす〜フルートのアドリブ」と説明されている。
(1)「海の情景」は「思慕」、(2)「はるかな想い」は「遥かなる海の彼方に」、(3)「揺れる心」は「困惑」というタイトルで「テーマ音楽集」に収録されている。
コルゲンさんのアルバムはCD化されるべき音楽なのだが…。 
4 (3) 11話「対決、北太平洋」
シナリオタイトルは「傷だらけの勇者」。基本設定として、まず各シナリオタイトルがつけられていた。実際のシナリオは、放送されたストーリーと、かなりの違いが他の話数でもあるようだ。
シナリオ、そして絵コンテと作業の段階で演出やストーリーが変更されていったのだろう。
作業の過程が見えてくるが、公表されていないのが残念である。 
5 (1) 宮田雪
スタッフのテロップで紹介されるライターは選択問題の4名の方々。うち宮田雪氏が15話を担当。トリトンで仕事をしたライターの皆さんは富野氏が嫌いだとか…(富野氏談)
シナリオを変更されたことの作業の流れでそうなってしまったのか…
しかし、そのパワーが「海のトリトン」を名作にしたと、逆に思いたい…
6 (2) ドイツ語
存在する「Alternative title」は 「Toriton (Italian)」「Triton del Mar(Spanish)」「Triton of the Sea」「海のトリトン (Japanese)」「海王子 (Chinese (Taiwan))」。よって答えはドイツ語。
海外で放送された国として「イタリア」「メキシコ」「台湾」がネットで確認できた。アメリカで放送があったのか未確認。台湾版のDVDは日本製のものより手頃でジャケットも凝っている。
7 (1) 仮面ライダー
塩屋翼さんはゲストとして特撮作品に出演されている。「スペクトルマン」は「第59話 地獄の使者ジェノス星人」と「第60話 怪獣ドクロン死の踊り」の前・後編で予知能力を持つ少年として出演。「シルバー仮面ジャイアント」では「第23話 東京を砂漠にしろ!!」に出演。「アイアンキング」では「第24話 東京攻撃前線基地」に出演。
8 (3) 朝日新聞
4コママンガは放送当時の朝日新聞に掲載された。手塚全集に未収録の作品。全国版では見あたらず、大阪版に4回確認されているという。掲載当日に放映される話と完全リンクしていた。4コママンガは手塚先生直筆ではなく、アシスタントの方の絵ではという見方もされている。
「たのしい幼稚園」は放映と同時に連載。TV作品より原作に寄った内容。
「週刊TVガイド」に掲載されたのはTV作品の紹介。小さな見出しながら、ストーリーの紹介にとどまらず、ファン活動の紹介や須藤リカさんの紹介など、ミニコラムの要素が強い。
「週間女性自身」は95年に「トリトン」の作品紹介があった。こちらもテレビ作品。読者の投稿コメントが掲載されている。
9 (1) 洋上試写会
ABC制作だけあって、関西でのイベントが多かったようだ。
阪神百貨店とタイアップしたその年の夏のイベントが最大のものだろう。「6ちゃんねるっこ全員集合」と題して、このイベントでグッズの即売会、アフレコ実演、須藤リカさんのサイン会、原稿展示などが開催された。この会場に集まった少女達が初の同好会を結成したのは有名な話。
声優のサイン会は、手持ちの資料の中では見られなかったので、あえて不正解とした。
他に、4月30日大阪難波の高島屋で「海のトリトン」のイベントが開催されている。こちらは、試写会とちびっこファッションショーの企画があった。が、ファッションショーがどのような内容なのかわからない。今の時代の本格コスプレショーのようなものではないのは確かだろう。
洋上試写会は実際に告知がある。
4月1日の第一話放送日にあわせて、関西汽船が明石海峡のツアーを企画している。
朝日新聞紙面では、トリトングッズが当たる懸賞クイズの応募も告知されている。
企画だけを見ていくと、視聴率が低迷していたマイナーアニメには思えないのだが…
10 (3) リューダ
トリトングッズは大小新旧あわせて数百点にのぼる。ファンジンに紹介されたこともあったが、すべてを網羅する機会はないと思われる。
当時、怪獣ブーム到来でソフビ人形が流行していた。その最たるところがブルマァクだった。版権を獲得して商品を製作する仕組みが定着したことで、ウルトラシリーズ、ゴジラなどの要な怪獣キャラクターを他のメーカーが作れなかったという背景がある。その中で「海のトリトン」からも中嶋製作所に版権を提供し、商品を売ることになったのではないか。
「ウルトラ怪獣シリーズ」として発売されたソフビ人形は、ポセイドンの怪人達にプレミアがつき、現在ではほとんど入手不可能と思われる。ネット辞書ではデモラーが商品化されていないと説明されているので調べてみた。 デモラーは商品化されてるんだけど…。