2003.3月。
3月2日・ 防御壁。
「差別はしてないけど区別はしてる」そんな言葉を便利に使う。
病気を「ビョーキ」と書けば何かが許された気がする。
きょうは、精神に病を持つ人たちの文化祭を見に行った。
「心の健康フェスティバル」パーニャさんがスタッフでお手伝いをしている。
興味ありますよ、見たいじゃないですか。面白そうだもん。
「そういうこと言っちゃダメ」とたしなめる人とは、仲良くしたくない。
スゴイんだから、アウトサイダーアート!尊敬しちゃうよ!面白いってば!

金魚を真上から描いてた。画用紙いっぱいに。ウロコも細密。
2枚全く同じ絵が並ぶ。日付が4年違う。真上金魚のカッコ良さ。他にない。
画家のおじさんを紹介してもらった。「病院で飼ってる魚に誰も餌をあげない」
主語も脈絡もない言葉。でも小さな声で一生懸命伝えてくれた。「魚が好き」
おじさんの言葉を理解するのは大変だけど、絵から画家の想いはあふれている。

「私たちの仲間が死にました。きょうはそのお葬式をやります」演劇もスゴイ。
ピンクのドレスのおばちゃんが「リンダ困っちゃう〜」冒頭は全員のダンスシーン。
「デートじゃなくて葬式に誘ったんだよ」ギャグ満載の芝居なのだ。
死人役が棺おけと登場。参列者は「つらいよ〜悲しいよ〜」と現状を訴える。
「そっち行くまで待っててね〜」バチバチと死体を燃やす効果音。
早くあの世に・・どう考えてもブラックなメッセージになってる!笑っていいのか?

文才ないから半端でゴメン。文字で何ページ書いたってね、意味ないし。
存在感の強烈さ、どんな役者も敵わない。笑わせて、泣かせて、深く考えさせる芝居。
上演させちゃう指導者は一体?でもセリフを教えても本音しか言えないんだと解った。
次の出し物中に「女優」が客席に現れて騒ぎ出した「ここに置いた荷物がない〜!」
舞台上の人に一切かまわず、自分の主張だけ言い続ける。社会不適合のシルシ。退場。
社会は大勢の人たちとウマくやっていく場所。自分を少し殺してね。
殺してるうちに、もう自分が全部なくなっちゃった人だっている。
そんで「自分さがし」なーんて流行に乗ってみたりする。
自分の感情もあやふやなのに、心が健康であるなんて、恥ずかしくっていえやしない。

3月4日・ たたずむ。
ヴォルフガング・ライプ展@東京国立近代美術館。
あ・・・と止まる。床に四角形に置かれた黄色いタンポポの花粉。
白い大理石の上にうっすらと張られた牛乳。
生命の美しさは、単純な行為によって解き放たれる。大切なエナジー。
ライプの優しい眼差しに包まれて、幸せになれるインスタレーション。
・・・ゆっくりでいいんだ。・・胸にしまう。

コブラリハ。テンション上がらず。なんか気持ちが入らない。
このゲームはサバイバルなんだと分かってきたからだ。ゲリラとかあるし。
あたしの「勝ち嫌い」根性が目立つことを嫌って、平和な参加に終始する。
しかし、それでは面白くない。見に来る人を落胆させるのは悪い気がする。
また新しいルールが加えられた。

シャイなキリンのドイウロコさん。
歌うキリン!他の方も個性派揃い!
あたし以外は期待して〜(笑)
3月7日・ オトナごっこ。
「キディ・グレイド」最終話に呼んでいただく。
そのまま打上げにも参加。久々に央美ちゃんと喋りたおす。
こいつ、意外にオトナである。ファンも声優仲間もかなり騙されている。ふ。

土井美加さんが自分の事を「女優」と言い切ってた。カッコいい〜!
島本須美さんが優しく気を遣ってくれた。申し訳ない。
おふたりとも15年ぶりくらいなのに、昨日会ったみたいに話してくれる。
こんなふうに歳を重ねていきたいなぁ。・・もう遅い、よなぁ〜・・。

3月8日・ 肉でも食っとけ。
仕事場のリフォームの打ち合わせを業者にすっぽかされた!
2時間待った、電話掛け続けた。(後日、倒産が発覚!)
むっちゃ忙しい中、体調最悪で、暖房もない所にいた。気が狂いそうだった。

夜、直美とひひよと焼肉屋で飲み会。
勢いガンガンいく!かなりボロボロになる。

もりしゃんの歌うシングルCD「青い炎」がオリコンで84位だった。
思わず今週のオリコン誌お買い上げ!・・よし、満足。

3月9日・ バカらしきことの素晴しさ。
ロシア・アヴァンギャルド芸術運動の代表作マヤコフスキーの「ミステリヤ・ブッフ」
加藤直演出。神奈川県民ホールギャラリーを使って観客が自由に動き回って見る形式。
かなり本格的大道芸。出演者もみんなワザ持ってて、よく訓練されてて、音楽も美術も
完成され・・てる、のに、なぜか途中で飽きちゃった。
意外性の計算が予定調和っぽい。お子様向けミュージカルの風情。
イロモノは下手さの加減も味である。下卑た感じがアヴァンギャルドには欲しいのさ〜。

日吉でのフットサルに向かう。杉本くんチームから対戦を申し込まれた。
さ、さ、寒い!信じられない寒風〜!手足の感覚麻痺。コートで遭難する〜。
FC.BRAVO は1点も与えることなく完全勝利!メンバーは祝勝会でハメはずして大盛上がり!
この平均年齢で、ここまでバカが出来るって、ある意味スバラシイです。

3月10日・ 傍観者の嘆き。
昨日のメンツと夜中にテニス。午前零時に何やってんだか・・?
さ、さ、寒い!信じられない室内なのに〜!全身の感覚麻痺。コートで凍死する〜。
ブラーボテニス部も相当強い。みんな楽しそう。あたしは今日も見てるだけ。
やるつもりで薄着だから余計に寒い。着替えだって持ってきたのよぉ〜。
でも、誰もやらせてくれない。あたしが下手すぎて面白くないから仕方ないけど。
運動神経のあるヤツは、すぐ出来ない人の存在すら目に入らなくなるってのかい?
心もすっかり凍えてきた。どっちが勝ったかすら、分からなかった。
仲間に入れておくれよ〜〜。せめて気づいておくれよ〜〜。

3月11日・ しめられる。
コブラリハ最終日。ほんの少しテンション上げる努力。
この前うまく出来なかったCODAのひとりバージョンが回ってきたから演歌で〆てみた。
「カッコ良かったよ〜」の声。万が一の本番用だったけど、やれて嬉しい。
思い切って、ゲリラしてみるも全然失敗。やっぱ、人を操るのは向かないね〜。
落ち着きがない。かみ合わない。コブラって、なに目指していけばいいのだろう・・?
リハする度に迷いが強くなっていく。不安感でめまいがする。ううう。

3月12日・ あなたの喜ぶ顔を、わたしは見たいだけ。
学校の授業の最終回。実はもりしゃんの代わりに先生やってたんだよね〜。
1回だけ・・のはずがほぼ毎週。毎回メールで相談。預けられた分、責任が重い。
今日はふたりで先生する。ね?短期間の割にはみんな上手くなったでしょ?
オーディションの真似事して、お互いに評価出してみたら、意見が合わない。
役者の良し悪しなんて誰にも決められない。何を良しとして教えるか?・・難しすぎる。

話したい事が山ほどあった。頑張った御褒美とか密かに期待してた。
「ライブ行けません。珍しく何にもないんで実家帰ろうと思うんですよ」
なんだそれ〜?あたしのライブって「何にもない」なの〜?
仕事で来られないならいい。その言い方なんとかしろ!あたしはヒマ以下なの〜?
「向こうで結婚式があるとか、嘘でも理由つけてくれた方がまだ優しいと思う」
「正直に言ったら傷つくかな〜と思ったけど、嘘は絶対つきたくないんですよ」
延々とどれほど仕事が詰まっているか説明された。日帰りだって出来るくせに。
傷つくと分かってて本当のこと言うのと、傷つけないために嘘つく、どっちが罪深い?

「先生はライブ来ないよね〜?プライド観に行くんでしょ?」「うん」
ここにも全く興味のない人がいた。別に誰かのために出るわけじゃないけどさ。
尽くしても、貢いでも、見返りなんか期待してはイケナイ。・・・孤独。

3月15日・ へタレヘコむ。
あ〜あ、昨日までに済ますはずの確定申告、手もつけていない。
こんな年は過去にない。引越しで区が変わって1年め、目をつけられちまう。
午後になって重い腰が上がり、1時間ばかりで終了。やりゃ早いんだ・・。
なら、早くやれっての。国民の義務果たさねば何も言う資格なし。

・・・何事にも締め切りは必要だ。締め切りは約束。
明日の本番までに・・と自分で決めたこと、ちっとも腰が上がらない。
持ち込むテキストの作成、やりたい事の確認、ルールの暗記・・。参加者の義務だぞ。
ん〜でも何とかなりそうだしィ決め事に縛られそうだしィ。・・もぉ〜自分に甘すぎっ!
グルグル気分が落ち込んで、頭痛い。病気なら仕方ない。寝ちゃおっと。

3月16日・ コブラは尻尾を素早く振るべし。
アイロン掛けた衣装をバッグから引き抜いた。いらない!
突然、意識がクリアになって景色が見えた。今日は素のまま!ジーパンでいい。
靴だけは真っ白のを履いた。あたしは存在してみよう。即興は瞬間の飛翔力。
どうせ見抜かれるんだもん。そのまんまを見てもらおうっと。

「コブラ東京作戦・賃貸人格部隊」ライブ。@渋谷LA MAMA。
目玉を被ったドイウロコ(キリン)が客入れから舞台に座ってる。・・個人的演出。
出演者の3分の2は奇天烈な仮装。目立ったモン勝ちの様相に再び意気消沈。
30分押しで開演。立ち見ぎっしり。・・と、初っ端から幼児が奇声あげて騒ぐ。
会場から連れて出ようとしない非常識な母親に憤り。このままじゃブチ壊しじゃん!
舞台に集中しろ〜観客〜!テンション急上昇。・・あれ?あたしウケまくってるよ。
みんなが自由に動いて遊んでる。さすが本番。しかしこれじゃ、リハの意味ないな。

怒ってると思った巻上さんが「いいよ〜いい!もっと後ろの客まで笑わせないとね」
・・て、いいのか〜?ちっとも音楽的じゃないんですけどね〜。褒められて苦笑い。
その場で組分けされて(打合せしろよ)不真面目組になったのには、マジ驚いた。
本番直前に自己紹介を入れようって話があり、口から出まかせたのはコレ。
「43才。息子はハタチ、この会場に来てます。先日美容整形したの、わかります?」
ザワザワザワ・・。しばらくして2ちゃんねるあたりで話題にして欲しいぞ(笑)

後半は、仕込みネタや暴走的個人技に走り、全体がバラバラに。疲労感増す。
2時間以上やったのかな?90分が限度だったね。観客も疲れたに違いない。
もっと「声」を駆使した音楽になるかと思ったら、かなり演劇寄りになった。
あまり頑張らなかった。半分も出せてない。でも別に後悔もない。普通に地でいた。

私とナース宮崎君と、ワタクシ千葉レーダさん、今井イヨォ〜尋也さん、4人がMF。
全体を見て試合を組立てながらパス回してた・・打上げでそんな話になった。
プロンプターの心配までして、最終ライン守りぬいたホーメィ尾引くんがGKね。
戦友と始発まで飲んで語り合う。「酒も下ネタも強いよね〜」あたしへの評価である!
んなこと言われたの初めてだよ〜。そのまんまを見抜かれたのか?(笑)

・・友達からメールが届いた「久々に楽しそうな姿見た。舞台に戻んなさいよ」
不安やプレッシャー、余計な動揺・・自分への嘘が身体を歪ませてると、今さら悟る。

3月17日・ あてどない旅。
朝帰りして、ちーとだけ寝て、税務署に確定申告しに行く。
最終日なのにガラガラ。即ハンコ。う〜、郵送すりゃ良かった・・。
面倒な電車乗り継ぎをしなくても帰れるかも・・と通りの名前だけ頼りに歩き出す。
二日酔いには風が効く。が、歩けども歩けども見知らぬ景色。ここ何処だよ〜?
思い出したんだが、あたしはエラく疲れてたんだった。もうダメだ。
・・喫茶店でケーキセットを食す。ブランデー入った大人の味の美味しいケーキ。
酔っ払い再び。・・で、元気復活(笑)。明日に向かって歩き出す。

3月18日・ いるだけでいい人。
劇団♪ダンダンブエノ公演「いなくていい人」@スペース・ゼロ。
イデビアン・クルーの井出茂太さんが、たまの曲を振付する興味深い企画。
当然、たま実演。持ち歌以外にプログレっぽいロックなんかもある。うきゃ〜。
売れっ子の役者さんが挑戦するダンス公演。ピンクの電話の都ちゃんが上手い!
こ〜んなややこしい振り、よく覚えたよ〜。ダンスとしても立派に成り立ってる。
でもって、笑いも取る。表現にもなってる。こういうコラボ、もっとあるといいな。
・・菅尾なぎちゃんが振付アシスタントしてた。う、羨ましい〜。

3月20日・ 地団駄は続くよ、どこまでも・・。
「魔獣戦線」第7話ゲスト。石川賢原作のオドロしいアニメだ。
殺気だったオバちゃん役。マイク前に立ったら画面がほとんど見えなくて焦った!
目の前には丸いマイクの風防!背が低いとたまにこういう罠にひっかかる。
「真ん中のマイクは避けた方がいいんですよ」とわさびちゃんに指摘される。
吹き出し全滅。出遅れパクりでヤバイ。でも全部オッケーになってて、また焦る。
ゲストだから自己申告は気後れする。芝居重視な番組ってことで胸に納める。あ〜あ。

「戦争始まったぞ〜」休憩時間、誰かが叫ぶ。テレビに釘付け。
国と国の戦争なんかじゃない。ブッシュのエゴだ。くやし涙が溢れる自分に驚いた。

ご飯してから「ハングリーハート」。全国大会出場でストーリーは佳境。
しかし、狭いスタジオは毎回酸欠必至の灼熱地獄だ。マイク出入りもままならない。
「細かいニュアンスどころじゃないですよね」鳥海くんがボソッとつぶやく。
台本読んだ時の感動を作れない。もっと丁寧に作品にしていきたいのに・・。

先週の一件からもりしゃんとケンカ中。ま、あたしが一方的にカラんでるんだけど。
飲み会で素直に話そう、と決心してた。でも「今日は帰る」と口が言ってた。
情けない自分が悲しいのに、また意味不明な意地悪メール送りつけてしまった。
もぅ〜、あたしってこんな時まで天邪鬼。はぁ・・爆弾ならあたしに落として。

3月24日・ 砂嵐。
金土日月、根が生えた。
ソファとベッドに沈む。
拾ってきたものは捏造された贋作。
片つむりの言い訳は、もうきかない。

3月25日・ ブランドものなら捨てられません。
「奇跡の人」@シアター・コクーン。
あたしのバッグが床に転がってた。劇場の通路。人が出入りする所。
席の椅子に置いて洗面所行って・・で、なぜ?横になったトートバッグ。汚い床に。
状況理解出来ずに凍り付いてたら「お客さまのお荷物ですか?」・・「はい」
「チケットは?」「あ、コレです」「ご案内します」どうやら、席を間違えたらしい。
だからって、バッグ床に捨てるなよ。ひとに渡す給料150万円入ってるんだぞ。
さっきの席には若いカップルが座っていた。文句のひとつも言うんだった。

チケットの番号さえ読み取れない程、身体と心が死んでいた。・・眠りたい。
1幕が始まる。遠くで声が聞こえる。ああ、お芝居やってるんだな。
2幕になった。大竹しのぶが入り込んでくる。やがて、むこうに引き込まれる。
子供の頃、サリバン先生がキライだった。自分勝手な人に思えたからだ。
大竹しのぶの演じるサリバン先生は、とても自分勝手で、人間味に溢れている。
ヘレンとの格闘はプロレス仕立て。子供たちに大ウケ。やりすぎちゃうん?
3幕。早いこと「ぅおら〜〜!」で感動したい。・・と先読みしてたら感動はないね。
この席じゃ顔芝居見えんよ。鈴木杏のヘレンは理知的で最初から全部知ってたっぽい。

動物だった聾唖者が人間になった時「ティーチャー」と自分を名乗るアニー・サリバン。
ペット扱いでもヘレンは楽しそうだった。自覚することは単純に幸せな事ではないね。
世界が開ければ、違いを認識する。人間らしく教育するなんて、コチラ側の納得。
資産家の家に生まれなければ、とっくに捨てられてた命なんだろうなぁ。

3月26日・ 放置プレー好きの医者〜?
癒し系看護婦ロッキン=ヨーコちゃんの手はあたたかく、ごつい。
ミニスカートから伸びる足は真っ直ぐで美しく、肩の筋肉は盛り上がっている。
「山下総合病院」の院長お誕生日記念ライブを渋谷乙(きのと)で観た。
出演は医師團。病院をコンセプトにしたコントや音楽をやる集団なのね。
ロッキン=ヨーコこと宮崎くんはコブラで「いやらしい声」担当だった人。
あたしが先にいやらしい声使っちゃって、なんだコイツ!だったらしい。ゴメンね。

ど〜でもいいバンドがいくつか演ってる間、その辺にしゃがんでラムコーク飲む。
ちっこいライブハウス。大音量のロック。おシャレめの若いコたち。
色とりどりのスポットライトの影見ながら、何もしない時間に何も考えないを楽しむ。

宮崎くんの声はとてもクリアでよく通る。ふ〜ん、好きな事やってんだなぁ〜。
アメリカ人に「頭丸めろ!」って言って、断髪ショー。ほんとに坊主にした。
お笑いは身体張るよね〜。雪山でロケしたビデオを購入。何でもやる集団であるな。
帰りに「次回、出てよ〜」と誘われて快諾。マジで誘われてたら、笑っちゃう〜。

3月28日・ 芸能人でなくても歯は命。
「ブランド品の服着てなくちゃ・・」初めて、そう思った。
銀座の真ん中。ゴージャスなロココ調ソファに座る。硝子のカップを跪いて置く看護婦。
なんと・・歯医者である!芸能人とかが一日で歯並び変えちゃうような高級審美歯科。
コートを脱がせてくれて、美味しいお茶が運ばれて・・。別世界やね〜。
持病の顎関節症は噛み合わせが原因じゃないかと疑って来たわけです。相談は無料だし。
でも、まさかこんな所とは・・!ジーンズで来ちゃマズかったかなぁ〜・・。

こりゃ〜どうでしょう。奥歯の詰め物に見事な段差。きっぱり「合ってませんね」。
長年のズレで関節の大きさが明らかに違ってしまってる。筋肉の差で顔が歪んでる。
「肩こり、頭痛ひどいでしょ?」「金属使ってると味も変わるし、溶け出て身体に悪い」
ううう〜、20数年この歯なんですけどぉ〜。てか、小3くらいから銀詰めてるし〜。
半年くらいかけて、感覚をまず取り戻さないと、正しい位置にならないんだそうです。
そうだよな〜、骨だもんな〜。でも軽い方なんだって、顎関節症としては。

7本治して総額80万円也。もっと安い所もありそうだけど、ここはここで面白そう。
完全個室、予約制。院長先生の他に、看護婦さんが担当に付き、名刺までくれた。
患者をゲストと呼び接待してくれるなんて。よし、ここに似合う女になってみようっと。

楽屋でくつろぐ超個性的なみなさん。
この美女こそが仕掛け人「賃貸人格」。
COBRA 見た友達から、やたら評判のいい
宮崎陽介くんである。ね、めぐねぇ〜(笑)
インターネットラジオもやってるらしいから
チェックしてあげてね〜。
3月29日・ 今、そこにある戦争。
オーストラリア大使館の前にはパトカーが止まっていた。
写真入の身分証明書、私持ってないんだ。荷物検査とボディーチェックを受ける。
これだけの警備の中、いったい何が始まるというのか?
劇団解体社「遊行の景色ー戦争身体ー」社会派ダンスパフォーマンス集団だ。

裸に近いカッコの男女10人程が寒空の下、ゆっくりゆっくり動いてた。
受付でカイロ配る寒さ。会場時間から延々50分位同じ動作。呆れる忍耐力だわ。
下着姿のおばちゃんのリアルにハミ出た肉。紫に変色した手を震わせる女の子。
やがて激しく踊る。敷石は痛いだろな。バケツの水を被る。口から血出す外人男が怖い。
とんでもなく意思が強いのか、マゾなのか。観客も座布団もなく外に座って我慢大会。

中庭に移動。舞台の絵のような立派な桜の木。これが見たかったんだよね〜。美しい〜。
で、再びゆっくりな人たち。日本軍人がチマチョゴリを破いて命令するやら、
ワインをこぼすキリスト風やら、ありがちな暗喩なのに何言いたいのかは分からない。
う〜ん、難しくなり過ぎた90年代頃の現代美術やダンスの亡霊って感じかなぁ・・。

世界から隔絶されたような美しい庭。ここの桜は、まだ散りはしない。
けれど壁の向こうを走る救急車は容赦なく静寂を破り、散り逝く人を思い出させる。