2002.2.21〜2.28
2月21日・ 多次元感性ザッピングに参加せよ。
家にいる間、ず〜っとテレビがついてるなんて人もいるようですが、
ながら族(古い?)が苦手なんで、消すときゃ消す私です。
ドラマも今期ひとつも見てないや。話題に乗り遅れちゃうな〜。
たまに先生がギャグを飛ばしても「誰の真似?」なんて聞くワケ。
「くず」の人が別々のお笑いコンビだと知ったのは、くずを知ってから(笑)
名前まではワカラナイ。そんなです。ははは。

けど、テレビはつける度に面白いね〜。
五輪では金メダルが「ラッキー」と「アンラッキー」で決まってる。
アメリカ人でラッキー!は国際情勢まで変えそうな勢い。
雪印は解散。まさか主婦がここまで頑固だと思わなかったと。
まあ、こんくらいはいいんじゃない?が時代を動かしてしまう今世紀。
個と社会、別々の想像力を持ててない。

なんたってエキサイティングだったのが、真紀子!
捨て身のオンナが腹くくったら、内容はともあれ魅了されるよ〜。
やるな〜ワイドショー政治。どんどん壊れちゃって、壊しちゃってちょー。

今回の一件で男たちは、国民の半分が女だって再認識すべきなのよ。
本当の意味の男女同権てのは、価値観の違いからくる感情をひっくるめて
納得しあえなければならないと思うわ。無意識の我慢を女はしている。
法律も社会も教育も、現在ある形態を作ったのは男。
そういう社会構造そのものを改革しようとしたらスカートを踏まないでね。
おばさん感性を男は馬鹿にするだろうけどさ、わからねぇ〜!と捨てないで
右脳の幸せ社会に変革されつつある21世紀に対応し、生き残りを考えましょう。

角栄の末裔は娘にぎゃふん。若者は土地になんて縛られてないからね〜。
さぁ、瞬間移動&加速装置付きコピー軽量型人間たちの明日はどっちだ?

2月22日・ 用〜意、ドンカマなし。
「ビジーバス」の主題歌とエンディングを歌入れしました。
といっても、おんなじ曲〜。1分程度のモンですがね〜。
「これ、簡単ですよね〜?」コーラスで参加のふじたれいこちゃんが笑う。
「姉さんに合わせますので、よろしく〜」雪絵れなさんは余裕のよっちゃん。
困るわ〜、あたしには難曲ですのに・・。ふうぅ。
原曲は黒人っぽい後ろノリ。どないすんねん・・である。

レコーディングは始めてではない。翼の歌数曲、アニメトピアで数曲、
「ズッコケ三人組」の主題歌はタイムボカンで有名な山本正之氏の曲、
あと「福武ちゃれんじ」で毎月教材のふろくを歌ってました。
九九の歌とかね〜。ポコとカニ丸(ならはしみき)のコンビで。
勢いとキャラで誤魔化すのが得意分野。(笑)

ディレクターによって録り方が違うから、そこんとこが掴めないと・・。
本日の方は「社長さん」だそうで、怖いですぅ〜。緊張しますぅ〜。
「2,3回練習で」そうか・・と歌うと「おい!ちょっと来い!」ひぇ〜!
「聴いてどうだ?」録音されてるぅ〜!練習って言うからさ〜これは練習だヨ。
あ〜そ、全部本気でやれってことね。「じゃ、適当に何回か、回してください」
こっちからリクエスト。くっそ〜集中だ〜。・・2回めでOK!・・ふんっ!
コーラスも録って合わせると微妙にズレ。原曲もこんな感じにズレてんのよね。
子供は頭打ちでリズム取ってるから早いの。それが味になってる。へんな曲!

怖い社長さんに、また呼ばれた。「おい、コレもあとで録るぞ」・・は?
なに?別のオーディションを渡されたわ。怒っていたワケではないってこと?
ダビングが終わるのを待って、再びブースに。テストだと思って声出したら、
「ハイ、OK」・・また、やられちゃったよ〜。くっそ〜。(笑)

「ビジーバス」はキッズステーションで4月から
月〜金に毎日オンエア。
サミーくんは可愛いよん。見てね〜。

歌もきいてね〜。
2月23日・ 完成した空き箱。
引越し先のマンションが完成しました〜。
内覧会っていうんですね。出来上がりをチェックして回ります。
うわ〜!新しいよ〜!って当たり前じゃん。でも、なんか不思議〜。
ここに住むのか〜。あたしが買ったのか〜。う〜、感慨であります。
日当たりバツグンのリビングからは、キラキラ光る運河が・・。
芝が根付き、新緑のマットになる頃には猫が掘り返すのでしょう(笑)
先生は「卓球できるな〜」とポーズ。家具がないから広いだけよ〜。
本当の完成は、これから。さ〜て、どんな部屋にしようかな〜?

宅配もクリーニングも24時間自動受け付け。
警備会社も直通に管理してくれる。覚えなきゃならないシステム多数。
懇切丁寧な不動産業者は奥様に花束のプレゼントだ。いたれりつくせり。
帰り、外に一歩出たら、新聞の勧誘が待ち伏せしてました〜(笑)
みなさん商売熱心でございます。

東京都現代美術館、「森万里子 ピュアランド」展にそのまま立ち寄る。
きゃ〜!大好きな場所がこんなに近くだわ。
さ、予約制の「ドリームテンプル」の受付に。残っているのは当日券のみ。
前のカップルが「5時半の回」と言われ諦めてる。まだ、朝の11時だもん。
そっか〜。・・と係りの人が「お一人様ですと1時半がございますが・・」
おお〜?すごい!ポッカリとひとつ空いてる。先着40名。正午で完売だって。

併設の「MOTアニュアル2002 Fiction? 絵画がひらく世界」展を先に回る。
コンセプト先行。ふ〜ん、なだけで、おおっ!はないや。
思いつきを、仕入れた情報の中の「好き」で調理した感じね。
地下のレストランでランチして、ショップをぶらぶら。ほど良い時間。

森万里子はベネチアビエンナーレ出品の「ニルヴァーナ」で注目した。
3D映像作品だから、この目で見なきゃ始まらないわ。
海外でウケる日本人アーチスト、誰もかれもアニメやマンガの影響が強い。
この人も、まんまコスプレ。綺麗だけどさー、そんだけじゃん。ううむ。
「ドリームテンプル」だけでなく、製作には莫大な資金が必要なはず。
主催してる「プラダ財団」てのがアイドル顔の森万里子の言うなりなの?
「こんなの作りた〜い!作って〜」それができたら理想だけどね。
現代美術館で、美術じゃなくて「現代」を見た・・かな?

2月24日・ 白鯨はオバケと戦う。
苦手・・と目をつぶって避けて来た格闘技、2回目の観戦です。
もう怖くないわ。そのうち快感に変わるかもね〜(笑)
「PRIDE.19」埼玉スーパーアリーナ。はまちゃんともりしゃんと先生と。
この会場はとても謎。2重構造。外でも中でもない所に客席とスクリーン。
イベントごとに移動式かしら?こんな大規模に?秘密基地みたいだよ〜。

プライドはプロレスと違って、ショーでなく本気!全部の試合で流血だ。
派手な飛び技はない。すぐ寝技になって膠着する、毎回毎回。
カメラマンやレフリーに囲まれて選手が消える。とスクリーンを見るの。
絡み合った男と男。逃げるのが上手い選手、押えてもキメられない選手。
ノゲイラって人が強いのは分かったわ〜。前回同様、日本人はダメね〜。

米国のドン・フライって選手の試合、はまちゃんが怒り心頭。
元消防士、アメリカ国旗柄のパンツ。勝って場内大喝采!
「今のやらせだろう〜!!」1ラウンドめから、アヤシイって言ってた。
これはプライドなんだから、やらせは絶対に許せない!、と。
ショーアップのネタに使ってたら犠牲になった人々の死も報われないね。
そんな硬派なはまちゃん、ラウンドガールを双眼鏡で見る時は、無口。
しかも自分のじゃなく、もりしゃんの感度のいい双眼鏡を借りて、見る。

選手の背中がスゴイわ。人間の筋肉ってこんなだったんだ・・。
細かいいくつもの隆起が複雑に盛り上がってる。これが動いて力になるのね。
マッチョ好きじゃないけど、ちょっと触ってみたくなる。動く時も硬いの?
お金を払って、殺し合いに近い人間同士の戦いを見る。まだ理解は出来ない。
居心地の悪い違和感を持ちつつ、会場の高揚にアドレナリンも出たりする。
選手紹介のビデオが爆笑モンだったわ。登場Mの「チェンジマン」もナイス。
ふむふむ、食わず嫌いはやめよう。未知なる領域に冒険は続く・・。

試合前のルール説明がチョー長い。
もっと面白くして欲しいな〜。
全体も5時間とチョー長い。
選手入場に時間掛けすぎちゃうん?
・・・by ど素人(笑)
2月25日・ アタシは、あの日、殺された。
肉の表面で笑う人が来た。目尻を下げようとする意識が眉間で歪んでる。
もうひとりの男は四角い小太り、両手を下腹の前で組み親指を動かしている。
「困りましたね。そうおっしゃられても、満期でございますから・・」
15年前に入った郵便局の簡易保険。誰の?あたしの?いつ?だから、15年前。
一切、記憶にございません。証書?見たこともないです、そんなの。
「義母さんが契約したんじゃないですか?そちらに行ってください」
「いえ、そちらから参ったんですよ。御実家の方ではないですか?」
そんな話、聞いてないなぁ・・。小太り男の親指の動きが速まっていく。

「この証書番号ですと・・千葉県でのご契約ですねぇ。一括でお支払いです」
実家は静岡だ。千葉に親戚なんていないぞ。私を保険に入れるような。
あ・・もしや・・保険を、掛けられた?・・ゴクッ。
他人から怨まれて殺されるようなことは・・ない、とは言い切れない。
「本人死亡後の受取り人は誰になってるんですか?」聞きたい・・けど怖い。
「では、少しお調べして、もう一度まいりますので・・」
お面のような笑顔が斜めに傾き、お尻から下がって行った。
郵便局員も知らないと言い張る人に保険金は渡せないのだろう。

15年前、誰かが私の名前を語って、秘密裏に保険契約した。
知らないんだから怪我したって保険要求はしない。でも、死んだんなら・・。
郵便局には貯金もしてるし、報告は行く。知らない誰かは保険金貰えるの?
あるの?そんなこと?出来るの?・・で、なんであたしなの〜?
記憶を堀り起こして、その頃に危ない目にあったか考える。・・うう〜。

あ、そういえば、大切なことを聞きそびれた!
・・いったい、いくら貰えるんですか?満期になった保険金って。
てゆーか、最初いくら払ってくれたんですか?・・その知らない誰かは・・!?
ジャ〜〜ン!ミステリー劇場の開幕であ〜〜る。
つづく・・のか??

2月26日・ 未来は記憶にございません。
忘れっぽいんですよね〜。ニワトリをバカの出来ないっす。
2階に行って「あれ?何しに?」な〜んてのは日常茶飯。こりゃ、ボケかい?
脳が壊れれば普通の人でもそうなるんだから、病気としてもあって当然。
前向性健忘症というんだって。新しい事が覚えられない病気。
どんな記憶も10分間で消える。深夜のドキュメンタリーかなんかで見たわ。
なんでもメモに残さねばならない生活をする人。

「メメント」の主人公は、妻の殺害現場で脳に障害を受け、この病気になる。
消え行く記憶と戦いながら執念で犯人を捜しているのだ。
この映画スゴイ!観客も記憶力を試されるような時間構成になってるの。
未来でなく過去が分からない。パズル。精密な頭脳戦。あ〜クラクラする〜。
観察力のない私は、意外な展開に待って〜!。本ならページをめくり返すとこ。
映画はずんずん進む。そう、時間は取り返せない。待ってもくれない。
で、たぶん大多数の観客同様こう叫ぶ。「初めっからもう一回見せて〜〜!」
監督の術中にハマりまくり。(笑)

真相はあったんだろうか?それとも観客に委ねられたんだろうか?
少なくとも主人公には、真相さえ記憶にないのだ。あるのは「今」だけ。
忘れたいのに消えない記憶、記憶されない大切な事、偽造され再生される記憶。
脳を司っているのは自分自身の意志ではないの?なんでそういう仕組みなの?
すべての人は、別々の解釈による過去と、曖昧な今に生きてる。忘れながら・・。

「メメント」次はビデオになったら見ようっと。
ストップモーションでじっくり見たり、何度でも巻き戻し可能だから。
・・ん?こりゃ、違反行為。それじゃ面白さ、体験できないのよね〜。

2月27日・ あたしのなかの・・。
つじつま合わせにハンパな終わり方をする2月。
もういいじゃん、春にしちゃおうよ〜、な座りの悪さ。
無理な変わり目には、ヤバイめの人々が土の下から顔を出す。
かくいう私もそのクチであり、情緒の地面はグラグラと揺れ続ける。
あ〜、死にたいよ〜。怠惰な声の誰かがフとした隙間に入り込む。
思考の前面に立つ。後ろから私が、うわ〜!やめて〜!と気を送る。
しばしの問答があり、安定の波長に戻る頃、虚無に支配される。
ま、簡単に言えば、軽いウツ。

木々の枝、寒風に硬く閉ざされた肌、若芽が突き抜く、その痛み。
冬の死、春の再生。私は正しい生物である。

地下鉄は凶器だ。闇の向こうからゴオォ・・誘う。一歩でいいよ、と。
そこには意味も絶望もない。当然を歌う誰かの意思。簡単だよ、と。
囚われの予防に、ホームの中央に立つ、ベンチに座る。5歩かかるように。
その間に正気が戦えるように。手帳を開いて明日の現実に帰属せよ。
葛藤。孤独な攻防に精神が疲弊する。いや、孤独感こそが思うツボ。
あたしが死んだら困る人いるじゃない?悲しむ人もいるじゃない?
涙が溢れる。あ、あたし花粉症なんです。解説めいた仕草で鼻をかむ。

やがて私は死ぬ。死を想う誰かと、この世に執着する私の統合だ。
この時期、私は真剣に死と生に向き合う。その価値も見出している。
桜が咲き、緑の息吹を吸える頃、ウソのように波は去る。
日本の新学期は4月。これは、かなり正しいと思う。

2月28日・ M。
reset-N + RMTProject 「黎明」/「Dawn(Rei-Mei)」@駒場アゴラ劇場。
タイトル長〜い。チラシを見てダンスパフォーマンスと疑わなかった。
日本人バージョン、外人バージョンだし。・・やられた〜。
シリアスなセリフ劇。肩透かし。けど、そこそこ面白かったわ。
なんで「黎明」なのだろう・・?大仰なタイトルは邪魔じゃん。

現代人の生態。リアリティのないコミュ二ケーション。
人間の耳は雑音を聞かないようにして、環境に順応している。
うん、確かにいちいちリアルに反応してたら、傷つくばかりだわ。
ある程度はやり過ごさなきゃ。ピュアは未成長のあかしかもしれない。

売れっ子漫画家のファンの女の子。自分の作品を見てもらうのが夢だ。
漫画家はファンが嫌い。批判も応援も自分のエリアをズケズケと侵す。
う〜ん、わかるな。表現をする仕事。受け手の虚像と付合うのは辛い。
ちっとも理解なんてしてくれないのに、理解して〜!と迫る人は多い。
あたしに来るファンレターも、差出人のプロフィール付は定番よ〜。
そういう人ほど、お返事ください!って何回も書いてあんのよね。

「私の漫画見て、先生なんて言ってました?」担当の編集さんは正直だ。
「死んじゃえばいい、って」・・場内爆笑。痛みにはリアリティがある。
癒されたい人を愛だかなんだか分からぬままに抱きしめる癒されたい人。
体温はステキだ。伝わって、やがて同じになるのに、ふたりとも温かい。
さて、ここで無視すべき「雑音」とは何でしょう・・?

「これからも応援してね〜!」ファンレター、定番には定番返し。
あたしは、けっこうオトナだからね〜〜(笑)