2007年flower12月
インターネット法話

テレホン法話
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熊本県長洲町安正寺 住職 隈部 壽春


 平成19年も最後の月を迎えましたが、例年のことながら、此の年はどうであったかと顧みる事になりますが、あいも変わらず煩悩熾盛の忙しさに明け暮れたようですね。その為にも、除夜の鐘が必要になってきますが、唯、鐘の音の響きを聞き分ける事が大事になってきますね。鐘の音。釈尊の説法を願ったギッコドク長者の居所。人知の及ばない一切善悪煩夫人の救済の教えを渇望した場所に立って始めて聞こえる真実の教え。此処に生きとし生きる総ての自立救済の道が述べられている事にきずかなければなりません。親鸞聖人が90年の生涯をかけて明らかにし、残された浄土の真宗、本願念仏の道こそ、現代に働き続ける唯一の正道であります。聖人流罪800年。聖人のお言葉に「法に背き、義に違し」「忿を成し怨みを結ぶ」と、生涯を結ぶ御本書の締めくくりに書き残して下さってあります。此の一年の歩みを見ても、その世界にドップリと沈み込んだ状態で、そこから一歩も抜け出せないばかりか、いよいよ暗黒の世界にずれ込んで行く他になさそうですね。煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界、萬の事、皆もってそらごと、たわごと、まことあることなし。政治、行政、会社、あらゆる組織の中に渦巻いて、混乱を起こし、社会を不信の坩堝に貶めた現状は、世間を挙げて、偽装、欺瞞、誤魔化しに満ち満ちて、それが一般化し常識になってしまったところに、末の世の現状がありますね。それは、何処から来ているのか、人間我執の常識から来ています。その状況は愈々強大になって来ます。それを五濁増と言われます。小沢さん率いる、民主党を、仏教政党を名のる公明党代表が、「佛敵民主党」と名指ししていましたが、佛に敵はありません。人間の常識で捉えた佛は、真の佛では無くて、妄念妄想で描いた幻の佛であって、吉水の念仏教団を破壊しようとした、自力分別に固執した似て非なる仏教集団でありました。大いに慙愧すべし、と言う善導大師の言葉に目覚め、真の仏教に今こそ目覚める時でありましょう。新しい年をお迎えする為に。