2013年flower5月
インターネット法話


 春から夏へ、その五月、憂悲惱苦の人生に、人の思いは爆発する。憲法記念日。思いは二分の一とか、三分の一とかで決めることは、決められない事を表している。何故か。捨てられる者の思いが消されてしまうからです。衆生無辺誓願度。仏教の願いは、一人の思いも漏らさない深い願いが生命であります。深い願いは、生命の誕生以来働き続けられている願力をイノチとしています。真に目覚めよ。と言いうイノチです。真は普遍。小さなイノチの上に大きく働いています。一人をも救わずば真とは言えぬ、我とは名乗らず。と誓い続ける阿弥陀仏の誓願。その働きこそ「南無阿弥陀仏」と言う名号のイノチです。南無阿弥陀仏は弥陀の国を表します。世界に無数の国がありますが、その一切の国を表しているのが、一人一人の世界なんです。ひとりひとりは一つ一つの国を表しています。其処に釈尊の「天上天下唯我独尊」があります。ひとりひとり独立した真を表す存在で、誰をも否定出来ない絶対性を表しています。法華経の中心課題。諸法実相。百万色は白と黒の中にあります。煩悩の数は八億四千とも言われますが、一人おも捨てず、独立した輝きを放たしめん、と、働き続けて止まないのが、阿弥陀仏の誓願であります。唯念仏と宣言なさった法然上人の教えを受け取られた親鸞聖人は、その根本を尋ねて、誓願に帰す。と、表白なさいました。それを、聖徳太子は、四生の終帰。萬国の極宗。と示しておられます。共に此れは、太子の十七条憲法の中のお言葉であります。それは今、永眠する事のない如来の命です。