2013年flower3月
インターネット法話


 春のお彼岸をむかえましたが、暑さ寒さも彼岸まで、の言葉通りに、厳しかった寒さも暖かい日が訪れてどこかホットする世界が与えられたようで安らぎを感じますが、とても安心もしてはおれませんね。人間のしでかす営みは、弥陀の本願の但し書きに記された唯除の文。特に親鸞聖人は、涅槃経の仰せを戴かれて、逆謗闡提とおしるしになりましたが、背正帰邪「ハイショウキジャ」正しいものに背を向け、間違ったものに従ってゆく凡夫の生活に、如来の悲しみはいかばかりでありましょうか。その悲しみの中から阿弥陀仏は本願をお立てになり、その実現の為に永劫にも渡る行を重ねられました。その行成就して南無阿弥陀仏の声に凝集され、その声が衆生のイノチの根源に到達して如来の信心「マコトゴコロ」が凡夫の混乱した煩悩の心を抱きとって我「如来」此処にあり。と呼びかけられる用き「ハアラキ」が、お彼岸の相「スガター世界」なんです。お彼岸は阿弥陀様は我が国と呼びかけていらっしゃいます。お浄土は阿弥陀様のお国、観無量寿経の中のイダイケ夫人が求められた清浄業処「お浄土」ですね。その中の阿弥陀様は、浄業成者でいらっしゃいます。つまりお浄土は、清浄業を成就なさった阿弥陀様によって建立された清浄業によって成就されたお国ですから、悪業煩悩による所作も、如来大願業力によって転浄されてお念仏の声となり、我をたのめ、我が名を称えよと言う第18の願に誓われる、如来の大悲心が、かたくなな自力心の中に、響いてくるお声が、お彼岸のお声なんですね。