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熊本県長洲町安正寺

エコウ10月号第477号
2015年10月1日発行

真宗興隆

光明名号信一念 I

 十月実りの秋ですね。近来の世界的規模の気候変動で、収穫の質量共に激減し、鎌倉時代の様相に似通って居ると言われていますが、ヨーロッパに於ける難民の問題等人間の精神状態にも亀裂が生じ、疑心暗鬼、ロボットが代行し、本物の人間が使い物になり得なくなってしまっているのではないかとさえ思われる此の頃ですが、既にチャップリンが機械化文明を先見して、ついに人間が機械に使われて心を失ってしまう時が来るだろうと予見した様に、現代は心無き人物が横行している時代となってしまっている感ひとしおですね。その事を強く感じて、どうしようもなく嘆き悲しんでいる戦中派の苦悩は、戦後七十年、解ってもらえないでしょうね。小学校時代、作文に擬人法と言う物があって、草とも樹とも動物とも、言葉で十分話し合えたものを、今日では、人も、物も、変わりがないかの 十月実りの秋ですね。近来の世界的規模の気候変動で、収穫の質量共に激減し、鎌倉時代の様相に似通って居ると言われていますが、ヨーロッパに於ける難民の問題等人間の精神状態にも亀裂が生じ、疑心暗鬼、ロボットが代行し、本物の人間が使い物になり得なくなってしまっているのではないかとさえ思われる此の頃ですが、既にチャップリンが機械化文明を先見して、ついに人間が機械に使われて心を失ってしまう時が来るだろうと予見した様に、現代は心無き人物が横行している時代となってしまっている感ひとしおですね。その事を強く感じて、どうしようもなく嘆き悲しんでいる戦中派の苦悩は、戦後七十年、解ってもらえないでしょうね。小学校時代、作文に擬人法と言う物があって、草とも樹とも動物とも、言葉で十分話し合えたものを、今日では、人も、物も、変わりがないかの如く物質化して情感が感じられなくなってしまっているのではないかとさえ思われてきます。かっての名アナウンサー下重さんが本を出しましたが。独身でいるのも、一人で住んでるのも家庭の重圧から抜け出て自由に解放されて生きたい為、と言ってますが、それまでになる為にどれだけの環境の働き、他人のお力が与えられたのか、単なる自分だけの力だけでは、今日の自分は保ち得なかったかも知れない。因を思う心として恩と言う字が作られています。十方微塵世界との共存の御縁を、阿弥陀の御縁と言います。仏教の教えは自然成立の因縁を教えます。ビッグバンで形成された自然。それから働き続けた自然の意思を意欲と感知。本願が知らされてきます。いわゆる一切の存在の根源に、生きよと言う 意欲。それを欲生と言います。生きとし生きる総ての生命体に、平等に精一杯、共に生きよ、と願っている力があります。これを願力と言い、平等清浄なるが故に阿弥陀と名告りその命が一切の生命体の中に平等に働いている事を一なる物が一切に働いて居る事実を回向と表現し、南無と実現したのが南無阿弥陀仏の名号の御働きであります。