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熊本県長洲町安正寺

エコウ4月号第459号
2014年4月1日発行

真宗興隆

たどり着く処 第十八願 C

 四月は新しい年度の始まり。新入生、新入社員、実は皆新しい一日を迎えている筈なんですがいつの間にか、昨日と同じ日にしてしまっているんですね。それは致し方ありません。同じ場所同じ環境に生きて居るんですからね。然しその場所その環境がどんな場所どんな環境なのかご存じでしょうか。そのことをお示しになったのが、四月八日ご誕生になったお釈迦様なんです。花咲き匂う光の中にお生まれになりました。間も無くお母さんとも死別、御母さんの妹さんが後を引き受け育ての御母さんとなり、一国の皇太子であったにも関わらず、人間としての人生の在り方に疑問を感じ、一切の生き物が平等に喜び生きる道はないのかと、城を出て山に登り修行を重ねる事六年。終に山を降りガンジス川に身と心の垢を洗い落とし、菩提樹の下に座し明けの明星の輝く朝天と地に抱かれ護られている身の事実に触れ、天地一切の生命の平等性を感受して、平等性の中に、真実心を領受して一如法性の道理を展開して、平等真実の法をお示しになったのが「仏法」と云う真理であります。仏法の法は、佛を生み出す法則です。仏法の言葉、教えに会えば、佛となる必然性を持っています。佛(仏陀)は智慧に生きる人を言います。詰り、佛を生み出す法に出会った人は、生み出す働きに触れた人ですから、触れさせた法の必然的働きに依って佛になる、所謂世を超えた智慧の世界に生きる人として生まれ変わります。其れを「往生」と云うんです。「念仏往生」を約束なさったのが、阿弥陀仏の第十八願と申します。