名古屋食い倒れツアー 2002.3.21〜3.23

いま、この旅行の記録を書いているのは2004年の10月である。
・・・2年半も前の旅行なので、失くした資料もあるし細かいことも忘れてしまった。
なぜこんなに時間がたってしまったのかというと、
この旅はとても面白かったので、じっくり作ろうと思っているうちに億劫になってしまったから。
あ〜大失敗だよ・・・トホホ。
2年半前、この名古屋旅行へ行くに当たって、あやしゃんにとてもお世話になった。
地元人の視点でみたオススメスポットを教えてくれるようにお願いしたのである。
そうして頂いた情報は、ガイドに地図まで付いたHTML形式の豪華版だった。
タイトルは「大名古屋観光ガイド」!!とても参考になり、おかげで充実した2泊3日になった。
なのにそのファイルもどこかへ行ってしまった・・・PCが壊れたときに一緒に紛失したらしい。うああああ。
でも不幸中の幸い、プリントしたものが残っていたので、これを見ながら思い出してみようと思う。
1日目・・・3月21日・・・
名古屋駅 初きしめん ツインビル

今回、青春18チケッターの我らが行くのは、2泊3日の名古屋食文化を喰い尽くす旅である。
7:34最寄の駅を出て、川崎⇒熱海⇒豊橋と乗りかえ、13:37に名古屋駅到着。
オットは以前、名古屋駅のホームで食べた「きしめん」が激ウマだったと記憶していたので、
とりあえず東海道線のホームにある一軒に入ってみた。初きしめんはダシが効いて、かつ優しい味であった。
しかしオットは「これじゃない!前に食べたのはもっと美味しかった」と残念がっている。
果たして、名古屋駅のホームに何軒のきしめん屋があり、どこが一番ウマイのだろうか。

あやしゃん著「大名古屋観光ガイド」によると・・・
「名古屋駅に着いたら、まず、高島屋にあるツインビルの15階まで登る」とある。
というのも、ここの展望台は15階までは無料で、それ以上登ると有料になるから、なのだそうだ。ありがた〜い♪
あいにくの曇り空ではあるけれど、これからお世話になる名古屋の街を見渡してワクワクとしてきた。

ツインビルからの眺め
あんかけスパ

大きな荷物をホテルに預たあと、地下街にある「スパゲティハウスチャオ」という店に迷わず入る。
ここは名古屋名物「あんかけスパ」のお店。なににつけても「あんかけ」が好きな私は楽しみで仕方がない。
腹へりのオットはメニューの中から「スペシャルアメリカン」を注文、私は「ミラネーズ」を。
果たして目の前に出てきたそれは、ふっといパスタに赤い半透明のソースと具がかかっているパスタであった。
レギュラーサイズで普通の一人前よりは多いかんじ、オットは3人前?とも見える盛りの大きさである。
赤いソースはトマト味だけれど、どこか和風な感じでピリリと辛い。太いパスタはモチモチとしていて、
食べ初めこそは違和感があったけれど、どこまで食べても飽きのこない不思議な美味しさだった。
※その後、あのあんかけスパが食べたいなぁ・・・と思い続けていたら、秋葉原に出来たのですよ!
あんかけスパの店。名古屋のチャオで食べたものより盛りは良くないけど同じ味、だと思う。
食事時でもガラガラに空いているのがちょっと心配。
大盛り
これで普通盛り
覚王山 えいこく屋

「大名古屋観光ガイド」によると、毎月21日は覚王山の縁日だそうである。今日は21日。何か縁を感じずにはいられない。
16時、覚王山に着いてみると縁日はもう店じまいしていて閑散としていた。あらら・・・遅すぎたよ。
お参りなどしてブラブラしていると、どうも町並みがサッパリしすぎていることに気づく・・・電線と電信柱がない!
どうりでこざっぱりして町並みが美しいわけだあ。うちの近所も地中に埋め込んでくれればいいのに。

あやしゃんオススメの「えいこく屋」で一休み。「大名古屋観光ガイド」に載っている鬼饅頭とお茶のセットを注文してみた。
角切りさつまいもに小麦粉を和えて蒸した、名古屋ではポピュラーな饅頭なのだそう。
飯田出身のオットにも鬼饅頭はなじみがあるようで「なつかしい〜」と言っていた。へえええ。
オットはストロングウバ、私は「世界のお茶シリーズ」からルイボスティをお願いした。この日から私はルイボスティの虜で、
今もずっと買い求めては飲んでいるけれど、えいこく屋で飲んだような美味しいものはまだ見つからない。
えいこく屋は、紅茶・ハーブ・カレーの有名なお店で、決して鬼饅頭の店ではないのでご注意を・・・

覚王山
矢場とん 本店

きしめん⇒あんかけスパ⇒鬼饅頭と食べ続け、さすがに胃の調子がおかしくなってきた。
2時間ほどホテルで横になり体調を整えたあと、20時また名古屋食を求めて夜の町にさまよいでた・・・
矢場とんは言わずと知れた味噌カツの有名店。閉店間近でも短い行列ができている。
待つこと数分でカウンター席に座ることができた。オットはわらじとんかつ、私は鉄板とんかつを注文。
わらじとんかつ(1500円)はその名の通り大きな味噌カツ、目の前に運ばれたとたんオットは満面の笑みに。
鉄板とんかつ(1600円)はカツの厚みがあってジュ〜シ〜。食べ比べると断然こっちのが美味しい。
そういうわけでオットとカツを分け合い平等に頂いた。

ところで。味噌カツを食べたのはこの日が初めてではなくて、数年前に栄の「」という店で食べている。
そこはビルの谷間にある小さな店で、とても味のある親父さんが厨房で味噌カツを作っていた。
元祖味噌カツ丼の店として有名らしく、そのときは味噌カツセット(味噌カツ丼と赤だしの味噌汁)を注文した。
ご飯の上には、どろりとした甘い味噌に浸ったトンカツがのって、その上に半熟の卵がのっていた。
正直「こんな甘い味噌でご飯が食べれるかー!」と思った。食べ進むうちに慣れてきて「意外と食べれるかも」と思う。
そして数日たつと「また食べたい・・・」ということに不思議となっているのである。
赤だしのお味噌汁も美味しくて、この日から我が家には赤だしが常備されるようになったのだった。
この味噌カツ初体験があまりに衝撃的だったせいか、私たちには矢場とんは少し物足りなく感じたのであった。

食後は腹ごなしにブラブラと夜の名古屋を歩いてみた。
今となってはどこを歩いていたのか分からないのだけど、客引きの黒スーツの人たちがたくさんいるような、
怪しい飲み屋街は大盛況らしく、ネオンもギラギラ、タクシーもすごい数。
とにかく名古屋はパワフルだなぁと思う。

夜のテレビ塔
ホテル ライオンズプラザ

名古屋でのお宿は、栄のテレビ塔のすぐそばにあるライオンズプラザ。
18切符の旅行のときは低予算の旅なので、宿泊費もなるべく抑えることにしている。
それで今回は、2泊3日素泊まりで17,850円。むふふふ。
禁煙ルームを予約したはずが喫煙ルームの予約になっていて(こちらの手違い)、
2日目には部屋を代えてもらった。

2日目・・・3月22日・・・
名古屋のモーニング 名古屋テレビ塔

名古屋は喫茶店が多い街だという。そしてその喫茶店で出すモーニングは名古屋独特なものらしい。
体験してみたーい!ということで、朝から地下街に潜り込んで喫茶店を物色しベルヘラルドという店に入ってみたが、
噂の小倉トーストはなかった。しかし!飲み物代350円前後で、パン・サンドイッチ・ゆで卵が食べ放題であった。お得!
それにしても、名古屋は地下街は広くて迷路のように入り組んでいて、迷子になりそう・・・
そして人がものすごく多い。どんな店にもお客さんが入っていて、活気に満ちている。なんだかパワフルなのである。

その後、地下街から出て名古屋テレビ塔の展望台に登った。
オットが無類の高いところ好きなので、塔やらタワーには登らずにいられないのだ。私は高いところがキライ。
小雨の降るような天気で、昨日に引き続き視界は悪い。

名古屋テレビ塔
今日も曇り空
熱田神宮 あつた蓬莱軒

昼食は「ひつまぶし」で有名な「あつた蓬莱軒」へ行くことにした。
その前に熱田神宮を散策。緑が濃くて散歩するには良いところ。歴史のある神社が多くあり、
それぞれ歴史やご利益があって面白い。ついでに宝物館も見学した。

蓬莱軒は昼時で行列ができていた。というか待つのは当たり前らしく、大きな待合室がいっぱいだった。
幸運なことに、タレントの小堺一機さん一家が店から出てきるところに出くわした。
雨がパラパラと降り始めたので、店員さんが傘を貸そうとしているところだったようだ。
私たち(特にオット)は小堺さんが好きなので声を掛けてみたかったけれど、モジモジしながら見送るばかりだった。
後日TBSラジオのコサキンで、小堺さんがこの日のことを語っていたのをオットは確認していた。大の蓬莱軒フリークらしい。

さて、初のひつまぶしである。ちなみにお値段は2300円也。
しばらく待っていると、こまごまと可愛らしくのっているお盆が運ばれてきた。
ごはんの上に細切りにしたウナギの蒲焼がのった木のお椀、お吸い物、おしんこ、
細ネギとわさびと海苔の3種類の薬味、そしてダシ汁。
まず、うな丼のようにそのまま食し、薬味をのせて食し、最後はダシをかけてお茶漬け風に頂く。
ンマ〜イ。実は25歳を過ぎるまでウナギを食わず嫌いしていた私・・・しかもお店でウナギを食べるのはこれが初めて。
この日以来、うちでは度々ひつまぶし風にしたウナギご飯が登場するようになった。もちろんスーパーの特売ウナギで。
「大名古屋観光ガイド」によると、蓬莱軒のダシがぬるいので、栄の「いば昇」というお店がオススメらしい。
たしかに蓬莱軒のダシはぬるくて、熱々のがいいなぁと思った。さすが「大名古屋観光ガイド」!

熱田神宮 その1
熱田神宮 その2
蓬莱軒
大須

「大名古屋観光ガイド」によると、大須観音は願い事をかなえてくれるらしい。
とりあえず旅の安全をお願いして、オットは例の如く「宝くじが当たって大金持ちになりますように」とお願いして、
大須の商店街を散策することにした。
古着屋やPCパーツの店やなんだか分からない怪しい店などが立ち並ぶ、巨大なアーケード街になっている。
名古屋は地下街以外にもちゃんと商店があったのね、とちょっと安心したりした。
納屋橋饅頭の揚げまん棒(120円)をゲット。串に刺さった饅頭が巣揚げになっているお菓子である。
すごく太りそうだけど熱々でおいしい。

大須観音
商店街にあった からくり劇?
味噌煮込みうどん 山本屋本店

「大名古屋観光ガイド」によると、味噌煮込みうどんのお店は山本屋本店山本屋総本家の2軒が有名なのだそう。
あやしゃんのオススメは本店のほうで、地下街エスカが駅から近く比較的すいているとのこと。
私たちが行ったのはホテルから近い、栄の地下街の山本屋本店。(支店名わすれてしまいました)
ウェブで調査済みだったので驚かなかったけれど、山本屋本店はうどん一杯が2000円以上する・・・ひえええ。
注文してからうどんが運ばれてくるまでにかなり時間がかかる。その間に美味しいおしんこがたっぷり出てくるので、
待ち時間は苦にならない。しかもこれが食べ放題♪おかわりして食べてるところに、煮込みうどんが運ばれてきた。
土鍋の中でグツグツ煮え立つうどんは熱いので、土鍋の蓋を取り皿にして食べる。記念すべき一口め・・・ごりごりごり。
「おねえさーん、これ生煮えなんですけどー」とうっかり店員さんを呼び止めそうになってしまうほど、麺がかたい。
あまりにコシが強いので、ツルツルと喉越しを楽しむのではなく、よく噛んで小麦粉の旨みを味わうという感じだ。
しだいに食べ慣れてきて、だし汁の濃い旨みを味わう余裕が出てきた。麺が延びてきたせいもあるかもしれない。
普通のうどんのスープは甘辛味だけど、味噌煮込みうどんのスープは甘みが殆どなく、カツオだしと赤味噌の味である。
地元の人はごはんも頼んで、だし汁に入れて食べたりするそうなので、オットも実践。とてもウミャイらしい。

地雷屋の天むす

ホテルへ帰る途中、地下街の地雷屋天むすを買う。夜食用に。
「大名古屋観光ガイド」によると、ここのきゃらぶきが美味しいとのこと。
これがほんとに美味しくて、きゃらぶきだけ欲しいんだけど・・・と何度も思った。(今でも思ってる)
天むすは言わずと知れた海老天のおにぎり。
これまで鎌倉のお店のしか食べたことがなくて、そこのは海老天が揚げたてで熱々のを食べられる。
だから名古屋のも熱々なんだと思ってたら、そうじゃなかったので驚いた。

毎日こうも炭水化物過多の食生活をしてると便秘になるし、体も重い・・・
ホテルの近くのコンビニで野菜ジュースとヨーグルトなども買ってホテルに戻る。
こういうとき、何も食べないほうがいいだろうに、いつも食べて治そうとする私たち。
ちょっと考えを改めたほうがいいのではないか。

3日目・・・3月23日・・・
最終日

3日目の記憶がほとんど無いので、ここからは断片的に旅行記をお届けします。
朝食は昨日とは違うベルヘラルドにてモーニングを食べた。
鶴舞公園へお花見に行き、その帰り道に迷い、国道みたいな道をずいぶん歩き疲れた。
名古屋駅の駅ビルにてお土産を物色。何を買ったのかまるで覚えていない・・・
「大名古屋観光ガイド」によると、芝安というお店の味噌煮込みときしめんが、失敗無く作れてオススメだそうである。
こういう細かい心遣いはそこらのガイドにはないので、ほんとにあり難い。
ほかにもいろいろなオススメ品が載っているのだけど、これは私の宝物なのでナイショ。
昼食は駅ビルの山本屋総本家へ行ってみようと思っていたのだけど、あやしゃんの忠告通り激混みで、
結局ぜんぜん名古屋に関係ないファミレスのような店でランチを食べた・・・

13:40名古屋発の電車に乗る。3回乗りかえて、22時近くに帰宅。
あぁやっぱり家が一番♪

鶴舞公園の桜

旅行後記

この名古屋旅行は私にとても影響を与えた。
本文中にも書いたけれど、赤だしやひつまぶしはうちの定番になったし、
覚王山の「えいこく屋」でルイボスティを飲んで以来、私の常備茶になった。
そして何より名古屋の食文化が口に合う!!オットも私も。
でも名古屋に住むことになったとしたら、二人ともデブデブに太るんだろうなあ。
なぜに名古屋ではこれほど炭水化物食文化が栄えたんだろう。不思議。
それから、ほんとにお世話になった「大名古屋観光ガイド」。
そろそろまた名古屋食が恋しくなっているので、次も活用させてもらうぞー♪
今回食べ逃したものや、あとで知って食べたいと思っているものもたくさんある。
すがきやのラーメン(これは川崎で食べたことがあるのだけど本場で食べてみたい)、
台湾ラーメン(名古屋発祥とのうわさ)、しょうゆ味のたこ焼き、手羽先、シロノワール・・・
と、まだまだ食べ倒さなければならないものがたっくさん。
それから、3日目に食べられなかった山本屋総本家の味噌煮込みうどんは数年後食べに行った。
こちらは大きな七味入れに入った七味が出てきたのが印象的だった。
やっぱり麺が硬くて、かつおダシの強いスープだった。
でも・・・山本屋本店の美味しいおしんこを思い出すと、軍配は山本屋本店に上がる。高いけど。