に行ってきました。寒かったよう!

いきさつ

12月下旬急に思い立つ。予定通り上海へ引っ越したら東北地方はとても遠い・・・ だったら今のうちに(身体の動くうちに)行っちゃおうか!って事で。有名な「氷祭り」は例年は1月5日から始まるそうだけど、今年は2000年だからかどうかわかんないけど、とにかく12月31日には開催されているようだ。行ってみるとするか。。。

日時と交通手段と購入方法

12月31日〜1月2日。行きは夜行汽車(火車)、帰りは飛行機で。「1度くらいは火車に乗ってみたいな〜」という好奇心と、航空運賃の半額くらいだと聞いていたので。(軟臥と言う一応一番高い寝台を利用。4人一部屋なので中国人と一緒になる可能性大有り。) 1人442元なり(約6,200円)
火車の切符は直接『北京駅』の窓口で買った。探せば『外国人専用窓口』があったんだけど、メンドクサかったので、例の『誰も並ぼうとしない地獄の窓口』で負けずに購入。メモに書いて渡せば簡単簡単♪ 最近は外国人だろうが一緒の料金なので問題無し。チナミに駅同士はオンラインでつながっていないらしく、帰りの切符は買えない。
帰りの
飛行機のチケットは『西単』にある『民航営業大厦』で購入。こちらは一応どのチケットでも買えるらしい。ワタシ達は『北方航空』の窓口で、置いてあった申し込み用紙に記入して超愛想の悪いお姉ちゃんに渡す。この時パスポートが必要だ。地球の歩き方には「ハルビン→北京=1100元」と書いてあったのに、なんと、770元で買えてしまった。(約10,800円)理由はわからないままだけど、それだったら火車と2倍も変わらなかったのだった。。。キャハ♪ もし予算に余裕がある人はファーストクラスに乗ることをオススメするっす。理由はあとでわかるでしょう。。。
ホテルは「地球の歩き方」を見て電話で予約。FAXでもOK。予約の確認になるFAXを必ずもらっておいた方がいいそうだ。

出発(北京駅)18:20 ハルビン行 K17 所要時間12時間58分

初めての北京駅。まずは「え〜?どこから入るの??」から始まる。正面から見て右側が入場口だった。入る時には荷物をX線チェックされる。そして中に入ったら掲示板を見て、自分の乗る列車の待合室に行って待つシステムだった。これは解りやすいので初めてでも大丈夫。但し、ワタシらが買った座席はいわゆる「ファーストクラス」扱いみたいなものなので、特別に待合室があるのだった。また、外国人客も同じ部屋で待つことが出来るみたいだったけど、一番安い切符でも利用できるのかしら?(謎) なのでありがたく特別待合室へ入る。中は決して「おおお!」と唸るほどではないけれど、普通の待合室と比べればかなりいい。おや?あそこにあるのはもしや『外国人専用購入窓口』ではないか?うう〜ん・・・これは相当わかりにくい。。。って感じでした。でも誰も客がいないので、もし今度買う機会があったらそこで買おう。(無いと思うけど)

定刻のだいぶ前から列車に乗ることができた。ワタシ達の車両は4人部屋が9つ。定員36人のかなり贅沢なつくり。車掌は若いおねえさんが2人ついている。夜行列車なのに若い女性が勤務ってところが中国らしい。
部屋の中は期待通りに期待を裏切るつくりだった。(泣) 布団も枕もなんだか薄汚れていて、ベッドと壁の間には誰かが食べ散らかしたひまわりの種があったりして、
「ま、いっか。」の世界。幸いワタシ達2人だけだったので結構くつろぐ事はできたけど、暖房が効いているかわりにすっごい乾燥で、夜中にノドが乾いて仕方が無かった。しかも揺れが相当にヒドく、ウトウトしていても急に牛でもはねたかのような振動で目が覚める。朝までこれの繰り返し。疲れた。。。こうして列車の中で2000年を迎えたのだった。(ここでもパスポートが必要です)

到着(ハルビン駅)7:18 

終点はハルビン東駅だけどほとんどがハルビン駅で下車する。駅に降りたってスグその寒さに鼻毛が凍る。(マジ)吐いた息がニュゥ〜っと、1メートル先くらいまで見える。駅のホームはかなり古いと言うかなんだか荒んでいて、どこから出たらいいのかわからなかった。外に出るとすぐに「ウチに泊まらないか?」と言うホテルの呼びこみに襲われる。実際相当安い宿みたいだったけど、さっさとすり抜け予約済みのホテルへ入る。(駅前の黒龍江クンルン大酒店)地球の歩き方にも載っているホテルだけど、1999年4月に名前が変わっている。(元はハルビン錦江大酒店)チェックインは朝6時からOKなんだけどまだ部屋が開いてなかったので、「朝ご飯でも食べて待っててくれ」と無料朝食券をいただく。ラッキー♪
料金はこれまた謎の破格の400元(約5,600円)。一応
☆☆☆☆なんだけどなあ・・・ 2000年問題で特別に安い期間だったのかもしれません。しかもドサクサでかなりいい部屋に案内された。中国人のある意味でのルーズさも、こうしてたまには恩恵にあずかることもあるみたいだ。(^◇^) 客はロシア人圧倒的に多し。 北国なのねん。。。

市内観光 (博物館・兆麟公園)

早速ムクムクに着込んで出かける。後で詳しく書くけど、ハルビンは昼間でも零下10℃以下。したがって道路は凍っているので慣れない人には相当危険。装備が不充分だと命にかかわると思った。でも車はチェーンもせずに走っている。慣れるようなことなのかしら?まあいいや。空気は北京よりも汚れていた。
まずは『黒龍江省博物館』へ行った。でも残念ながらワタシらにとっては全然面白くなかった。(笑) 次は氷祭りの会場の
『兆麟公園』へこれまた北京どころではないボロバスに乗って行った。(4角) でもあまりにも乗客が多かったので、途中で降りて歩く事に。。。負けた。
やっと辿り着いた兆麟公園は昼間が10元で夕方からは20元。公園の中にはホンットにスバラシイ氷の芸術品があった。天安門や万里の長城もどきまであった。昼間はライトアップされていないのでまだ観光客も少なかった。
あまりの寒さに身も心も疲れ、いったんホテルへ戻る事にする。

街のスーパーでは外で冷凍食品を売っている。アイスクリームも売っていたけど誰が食うんだ?!地下通路の階段には冷気が入らないように「お化け屋敷」の入り口のような厚手ののれんがあった。そして人通りの多い場所では上半身裸の「物乞い」がいた。

市内観光 (夜の兆麟公園・斯大林公園)

更に完全装備をして出かける。今回はタクシーで現場へ向かった。兆麟公園は昼と全く違う雰囲気になっていて、ライトアップされた氷の芸術品は誠に美しかったです。昼間見た天安門もライトアップされて、「毛沢東」の写真がちょっと笑えた。
次に歩いて
斯大林公園(スターリン公園)へ。公園の前には『松花江』が流れているハズなんだけど、冬は凍ってしまうのでどこからが川なのかまったく不明。そして凍った川の上には兆麟公園よりも大掛かりな氷の芸術品が!今年は特別なのかどうかはわからなかったけど、とにかく入場料がべらぼうに高かった(100元)けど、12月31と1月1日は半額だったのでまたもやラッキー♪
凍った川の上を歩くと言うのは初めての経験なので、「もしヒビが入って割れちゃったらどうしよう!」と心配したけど、しばらく時間が経つと、ここが川の上である事などすっかり忘れてしまったのだった。でも
足元が土ではなく氷ベースなので、その滑り方は半端じゃない。あちこちでコケている人がいたけど、みんなモコモコに着込んでいるので大事には至らないみたいだ。
作品は兆麟公園はあまり大きくなく、凝ったものが多かったけど、こちらの作品は場所が広いせいもあってとにかくデカイ!!よくここまで積み上げたもんだ・・・と感心する事しきり。なぜか滑り台モノが多く、オトナも大喜びで滑りまくる。かと思うと、梅津かずお先生の漫画のキャラクターのような、「何これ?気色悪い〜」という作品もあった。『鶴園』という鶴の作品ばかりを展示したコーナーがあったが、首のつなぎが甘いらしく、首無しの鶴ばかりになっていた。『兎園』というコーナーもあったので覗いてみると、こちらは本物の兎さんが跳ねていました。なんのこっちゃ?
ポケットの中の温度計を取り出してみると零下15℃、もう
バッグもマツゲも凍っている。でも寒さを忘れる程に面白かったので、気がつくと1時間以上そこにいたようだ。臨時に設置されていたトイレは水が凍っていて流れない。ハッキリいって相当汚かった。時々おぢさんがお湯を流しているみたいだった。う○こも何もかもが凍る、本物の氷の世界だった。
そして公園の周りではヤクザな人々が「爆竹」に狂っていた。打ち上げ花火もやっていた。ハルビンではやってもいいらしいが、北京の街中では今は禁止されている。チナミに誰かのせいでワタシのコートに穴があいた。弁償しろ!

北京へ帰る (ハルビン空港) 所要時間1時間40分のはず

本当に楽しかったハルビン旅行の締めくくりは雪で閉鎖された空港だった。空港までは行く事ができたが、思った通り一時閉鎖されていた。つっても実はそんな大した雪じゃなかったんだけど、滑走路を雪かきする様子もなくて、「いま考え中」って感じだった。当然日本語のアナウンスはないのでとても困った。10:00の定刻になる頃に、「12時以降に離陸します・・・」と言うアナウンスが流れ、待つこと2時間。そして12時頃になると「3時以降に・・・」と言うアナウンスが。。。んで3時頃になると「5時以降に・・・」と言うアナウンスが!! しかもワタシ達の乗る北京行きは登場口がちょっと違う場所にあるために電光掲示板が無かった。待合室は人が溢れ返り、待つことに慣れている中国人達はカードで遊んだり、ひまわりの種を食い散らかしたりして時間をつぶしている。待ち疲れて、ワタシ達は座席をファーストクラスにしなかったことを本当に悔やんだ。(待合室が違うから)
5時を過ぎてもなんの動きも無いのでさすがに不安になって空港の係員に、
「ワタシら外国人で状況が良くわからないから助けてよ」と言っても、「そこでしばらく待ってて」としか言わない。6時を過ぎた頃から益々人が増えてきて、たまたまワタシ達の前に座った家族4人の中国人がちょっと小奇麗で安心できる感じだったので思い切って「何時の飛行機ですか?」と話しかけたら、全然違う夕方の便に乗る人達で、ワタシらが8時間も待っているのに相当驚いて、代りに係員に聞いてくれたりと世話を焼いてくれて助かった。実はこの家族は福建省在住だけど台湾人だったのだ。彼ら夫婦はとても陽気でゴキゲンな人達で、ワタシ達の話し相手になってくれた。(超くだらないジョーダンを自分で言って自分で大うけする人達だった)
そうしている間にもなんの連絡もなく、いつのまにか搭乗が始まっていて慌てて飛行機に乗りこんだ。本当に何のアナウンスも無く。 台湾人の夫婦に感謝。でも彼らは無事に家に帰れたのかしら?

北京空港に着いたのはもう夜の10時過ぎ。零下3℃と言っていたが全然寒いと思わなかった。(笑) 日本や上海から北京に帰ってくるといっつも「気分はグレー」という感じだったのに、今回は初めて「(^。^;)ホッ!」としてしまった。

まとめ

服の準備について
長袖の下着・ももひき・ももひきの上に穿くウールのももひき・ウールのセーター・厚手の靴下・ロング丈のオーバーコート(できれば羽毛が良い、日本で普段着るものでは無理かも)・手袋2枚か皮の手袋・毛糸の帽子・マスク(あると無いでは大違い)・底の滑りにくいブーツ
ワタシ達はウールの
『ミラクルパッチ』を穿いていたので下半身は全然平気だった。でも足先は相当冷えるので靴用のカイロがあると良かったと思う。ロングのダウンコートは北京で490元(約6,800円)で購入。これさえあれば全く寒くないというくらい暖かかった。今の季節なら北京ですべて揃う。

持ち物の注意
カメラ・・・低温で動きが鈍い。ポケットなどでできるだけ保温する方がいいみたい。
バッグ・・・凍った。なかなか面白かった。
メガネ・・・フレームが冷たくなる。マスクをすると曇ってしまう。コンタクトの方がいいかも。

身体の変化
ほっぺたが赤くなるのはモチロン、かなりシワシワになっちゃうので保湿が必要。マスクをすると鼻息でマツゲが凍るのでマスカラはしない方が良い。
耳痛い、鼻痛い、手袋をしばらく外しただけて恐ろしく冷たくなる。そりゃそうだ・・・冷凍庫と同じだもんね。

ハルビンという街
地図で北海道の稚内からツツツツーっと横に見ていくとあります。(チナミに北京は秋田と同じくらいの北緯)
人口は約946万人もいるらしいです。1月の平均気温は零下20℃、亜寒帯?大陸性季節風?なんだっけ??
ワタシはハッキリ言ってハルビンでは生活できません。日本人も結構いるそうだけど、あんなに寒くて凍ってしまっていては生きる希望まで無くしてしまいそうな気がします。(ワタシはね。)中国人は住む場所を勝手に変えることができないので、ハルビンのような極寒地域に暮らす人々は本当に大変な運命だと思います。機会があれば夏も行ってみたいような。。。
北京で震え上がっていたワタシはまだまだ甘かったよ。(+_+)

写真館 準備中! (写真をデジカメで撮っているのであんまり画像良くないです)

北京駅火車ハルビン駅ハルビンの街中で氷祭り会場ハルビン空港ミラクルパッチ|おまけ

おしまい。楽しかったよ。。。

後日談
ハルビンからやっとこさ帰ってきた翌日からは期末試験でした。もしも飛行機が飛ばなかったら試験もぶっ飛んでいたんだけど、幸か不幸か帰ってきてしまいました。作文の試験のお題目は
『記一件事』←(要するに何でもいいから書けって事らしい)だったので記憶も新鮮なハルビン旅行を書きました。そしてワタシの北京でのナンチャッテ留学生生活はもうすぐ終わりです。